糸井 |
こんなに「言われやすい人」は
世の中にあんまりいないですよね?
そういう意味で競争したら、
万馬券どころじゃない、
本命の、1番だね? |
鶴瓶 |
「言われやすい」もそうやけど、
俺のサインは、2千円札よりは
きっと流通してますよ。
俺、なんぼでもサインするで。
な? お前思うやろ!
(マネージャーさんに向かって)
たいがいしてるよ?
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でも、うちの息子の友だちが、
家の解体工事のアルバイトをしてるんやけど、
「おっちゃん、おっちゃんな、
ショック受けたらあかんで。
あのな、解体のとこ行ったらな、
額に入れたおっちゃんのサイン、
ほってたわ」
って、言うんです。
‥‥なんでそれを俺に言わなあかんねん。 |
糸井 |
ははははは。 |
鶴瓶 |
だまっとけや!と。
「おっちゃん、気ぃ悪しなや」
って、
たいがい「気ぃ悪しなや」というもんは
気ぃ悪いわ! |
糸井 |
それは、その友だちも
傷ついたんだろうね。
「俺の知ってるあのおっちゃんのサインが
こんなめに遭ってる」
「こんなことになるために
サインをしたんじゃないだろうに」
って。
でもね、鶴瓶さんのサインと同じ流通の、
2千円札の発想のもとには、
俺がいるんです。
2千という単位は
タクシーに乗るときに便利だなと思って、
榎本了壱さんと俺が言い出しっぺで、
ちょうど2000年の記念に、ということになって、
話が進んで、実現したの。
そうしたら、
「駄洒落じゃないか」「使いづらい」って、
評論家からぼろくそに!
その日から
友だちに2千円札のことを
言うのをやめました。 |
鶴瓶 |
はははは、俺のサインといっしょや。
たしかに、そう言うたら
タクシーに乗るには2千円は便利よ。 |
糸井 |
そうだよね?
5千円じゃ迷惑だし、千円じゃすぐ足りなくなる。
ほんとにさぁ、どうしてだめなの、2千円札!
TARO MONEYも1セット2千円だし。 |
鶴瓶 |
まわってけーへんねんもん。
もっと使わなあかんね。 |
糸井 |
このさい
「おつりは2千円札でください」
と言ってくださいよ。 |
鶴瓶 |
ああ、言うわけやね?
それは、変わった人やね(笑)。
でもあれ、千円札と
もっとちがう大きさとかにしてくれたら
ええのにな。
わかりにくいのよ。 |
糸井 |
原因は、きっとそれだよね。
でもさ、お金の種類をまちがえる、
そんなヤツは、俺は
あんまりいないと思う。 |
鶴瓶 |
(即答で)いないわな‥‥。 |
一同 |
(爆笑)
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鶴瓶 |
お金は、ちゃんと見るからな。
俺はちゃんと見る!
ぜったい、見る!
みんなケチやから
ぜったい、まちがえへんわ。 |
糸井 |
受けとるほうも、出すほうもね。 |
鶴瓶 |
受けとるほうも
クァーッて目ぇ剥いて見るから。 |
ほぼ日 |
TARO MONEYも
ほんもののお金と
まちがえそうですし。
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糸井 |
2千円札も、TARO MONEYも、
ときどきはお金を
クッと見ましょう、という
キャンペーンだよ。 |
鶴瓶 |
5千円札もねぇ‥‥。 |
糸井 |
あ、樋口一葉さんね。 |
鶴瓶 |
なんか目ぇ死んでるし。
ま、死んではんねんけどね。 |
糸井 |
お札の顔がイキイキしてたら怖いよ、
伊東美咲さんみたいな
「キャー」みたいな表情だったら、だめだよ。
やっぱりどんよりしてないと。 |
鶴瓶 |
そうやねぇ。
(次回につづきます!)
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