ほぼ日 |
タムくんからあがってきた
「インストバンド」のプロモーションビデオを
見て、いかがでしたか。 |
星野 |
まず、途中までできたものを
見させていただいたんですけれど、
その時点でもう、これは大丈夫だと安心して。
そのあと、いよいよ完成版が届いて、
見たあとに‥‥なんていうんだろう‥‥。
まあ、泣いたんですけれど、
こんなオチになってると思わなかったので、
びっくりしたし、笑っちゃったし、
しかもなんか涙が出てくるし、
いろんな感情がばーっと出たっていうか。
家で一人でPCの前で見てたんですけど
ちょっとした人格崩壊というか、
「わ〜!(拍手)」という状態になってしまって(笑)。
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ほぼ日 |
はい(笑)。 |
星野 |
「こんなにすごいものが、
あがってくるとは!」っていう(笑)。
なんていうんでしょう、
いままで自分は、誰かからの発注を受けて、
仕事をして、ものを出す側だったんですけれども
今回、初めて自分が発注する側になって、
予想以上のレスポンスが返ってくる
っていう喜びをはじめて知ったんですよ。 |
ほぼ日 |
ああ、なるほど。
そういう意味では初体験だったんですね。
しかも、すごく衝撃的な。 |
星野 |
自分が独断で、タムくんに頼むことに決めて、
その場で「お願いします」って言って。
ほぼ自分の責任でくだした決断に対して、
すばらしい結果がかえってきた。
そういう過程も含めて、
仕事としてとってもうれしいということもあったし、
単純に作品自体がものすごいということもあったし。
それがぼくらの音楽とぴったり合っていた
というのもすばらしいことでしたね。 |
ほぼ日 |
ああ、なるほど。 |
星野 |
タムくんからビデオがあがってくるまでは、
過去のタムくんの作品を見ながら、
「こういう感じで仕上がるかな?
この路線でくるのかな?」
というふうにいろいろと
イメージしていたんですけど、
もう、ぜんぜん関係のないところから
作品がやってきたというか。
題名と内容がまったく一致してないし(笑)。
でもそれでも問題ないんですよね。
関係ないということすら関係ない、みたいな感じで。
それってすごいことだな、と。
あと、音楽のプロモーションビデオとしても、
音の区切りやブレイクのポイントに
絵がきちんと寄り添っていて、
その品質の高さにも驚きました。
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ほぼ日 |
ふつうに映像を専門にする方とは違って、
音楽をすごくよく
わかってらっしゃる感じがしますよね。 |
星野 |
タムくんは、自分で音楽もやっているんですよね。
ほかのバンドとかの
プロモーションビデオを見ていると、
絵と音が気持ちよく合っているものって、
意外に少ないじゃないですか。
だから、タムくんは絵やアニメの才能のほかに、
「音楽」っていう感覚を
きちんと持っているんじゃないかなと思いましたね。
あと、物語の展開というか、話のオチ的にも
すごくいい落語を観たあとのような
爽快感を感じたんですよね。
落語家が落(サゲ)を言った時に、
「おみごと!」って、
手を叩いてしまう感じというか。
なんだか、いろんな魅力がありますよね。
タムくんの作品の中には。 |
ほぼ日 |
また、このタムくんの映像がすばらしいのは
SAKEROCKの「インストバンド」という
曲の魅力がすごく大きいと思います。
映像をすごくイメージさせる曲というか、
SAKEROCKの音を聴いていると
すごく絵が浮かんで来るように感じるんです。
歌詞はないけれど、歌が聴こえてくるし。
その時々によって違うふうに聴こえたり。 |
星野 |
歌のないインストバンドのいいところは、
まさにそういうところで、
イメージがひとつじゃないんですよね。 |
ほぼ日 |
ああ、そうですね。
だから、このプロモーションビデオは
SAKEROCKとタムくんの両方が
すごくいい出会いをしたんでしょうね。 |
星野 |
そうですね。
ものすごく、幸運な出会いだったと思います。
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