うめ |
零士さんのお仕事でも
「シャッターチャンス」みたいな感じって、
あるんですか? |
零士 |
僕は、はじめて会ったこの人が
どういう人なのかまだ分からないときに、
ふだん見せないような一瞬をふっと見せる、
そんな瞬間を、ずっと待ってます。
それが、僕のシャッターチャンスですね。 |
うめ |
なるほどー。 |
零士 |
で、「ああ、これ見えたわ」と思ったら、
すーーーっと引く。
そうすれば、相手は追ってくるんです。 |
うめ |
うわーーーーーっ!
その一瞬には、その人の
いろんな情報が入ってるんですか? |
零士 |
そこが基準になりますよね、すべて。
「この娘、いまなんで
こんな目をしたんだろう」
って、そこをつかんじゃったら、
あとはもう、カンタンなんですよ。 |
うめ |
じゃあ「つかまえた!」って瞬間は、
なんか、ピントが合ったようなイメージ? |
零士 |
うーん、たとえばうめちゃんも
なんでもかんでも「いいよ、いいよ」って
イエスマンみたいな人ほど、撮るの難しいと思うんです。
じゃ、なにが「ノー」なのか。
イエスマンが「ノー」を出した瞬間、
そこがシャッターチャンス。
そこにスッとピントを合わせる。
逆に、文句ばっかり言ってる人、
「ノー」しか言わない人が
「イエス」って言ったときも、同じだよね。 |
うめ |
へえええええーー‥‥。 |