BUSINESS
ほぼ日式
声に出して読めない日本語。


その37


アロハ
みなさーん、
ほーぼーにーちーわー♪

りか
「読めない土曜の女たち。」、
ひと呼んでヨメナシスターズでーす。

オガー
この週末は3連休で、
ちょっと浮かれてまぁす。

ゆーないと
えええ〜い。どけどけ〜い。

オガー
ゆーないとさん、
どうなさった。

りか
先々週は七夕の笹を担いでいたと
思ったら、今週は、
ゆかた(浴衣)担いで。

アロハ
夏っぽいわねえ。

ゆーないと
花火はー、花火はどこだー!

オガー
ありゃ。
花火ハンターか。

りか
え。この季節になると
日本各地の花火大会を
追いかけるように渡り歩くという、
あの?

アロハ
なんですかそれ。
アメリカの「ハリケーンハンター」なら
有名ですけど。

オガー
花火ハンターはただの
花火好きのことですよ。

ゆーないと
たぁまぁや〜!

りか
まだ上がってないよ!
落ち着いて!
ええと、
ここから行ける花火大会は、と。
今週17日は横浜で、
来週23日は多摩川(調布市)
あるみたいだよ。

ゆーないと
もちろんとっくに調べ済みっすよ。
きゃあー。燃えてきた!
ゆかたはなんにしようかなー。

アロハ
ゆかたカワイイよねー。
わたしも今年は着ようっと。

ゆーないと
やっぱり夏はゆかたっすよ。
花火にクラクラするついでに、
乙女のコスプレ欲も満たすんでっす。

りか
気になるアイツを
狙い撃ちにしたりね!
きゃは☆

オガー
言い方、古っ!
まあ今年はいっそう
浴衣ブームが来ると
言われてますしね。
ところで、「浴衣(ゆかた)」って、
ヨメナ語じゃん?

ゆーないと
ゆ〜みぃ〜を
きりきぃ〜りぃぃぃ〜〜
心臓めがぁけぇ〜〜〜
にぃ〜がさないぃぃぃ〜〜〜♪

オガー
人の話を聞かんかい!
「浴衣」は読めるのか?
おまいさん?

ゆーないと
あ、そう言われれば。
それよりか、
あっしはなんでか、
「ゆかた」を書こうとすると
「ゆたか」って書いちゃうんですけどー。
でも着付けできるんですよー。
ゆかたなら!! えっへん!

オガー
へー。いいねー。
じゃ、これ読める?





兵児帯

半巾帯

肌襦袢


ゆーないと
(単)たん!
(袷)はまぐり!
(兵児帯)へいじおび!
(半巾帯)はんきんたい!
(肌襦袢)はだじゅば〜ん!

最後は自信ありまっせ。

オガー
はーい。
最後を除いて全部不正解〜!
残念なり。

アロハ
あ、これ全部読めるー。

(単)ひとえ
(袷)あわせ
(兵児帯)へこおび
(半巾帯)はんはばおび
(肌襦袢)はだじゅばん


オガー
おおおおー。
全問正解!
どーん! 持ち点、倍!
びっくりして意味不明!

アロハ
えへへ‥‥。
落語担当ですから。
落語会の枕とかで
着物用語は聴いているよ〜。
耳の記憶で読めるあるよ〜。

りか
全部ゆかたや着物に
まつわることばですね。
ところで、なんで
「ゆかた(浴衣)」っていうか、
ご存知?

ゆーないと
うーん。
「浴」は「ゆ」とは読まないし。
てことは当て字なんですね?

りか
そうなのー。もともとは、
平安から鎌倉時代に
貴族が湯浴みするときに着ていた
湯帷子(ゆかたびら)」が
語源なの。

ゆーないと
平安、鎌倉時代っつーと、
今の大河ドラマ「義経」の時代っすね。
義経も着たんですかね。

りか
「帷子(かたびら)」は、
これまた語源が「片ひら」。
一般的な「袷(あわせ)」の着物に対して
裏地のない「単(ひとえ)」の
着物のことですね。

オガー
ま、つまり、ゆかたは
沐浴中や入浴後の汗取りに
着るものだった、と。

アロハ
えー。
じゃ、今でいうバスローブ?

りか
ん〜〜、まあそうね。
もともとは麻で作られていたのが
江戸時代には木綿で作られて、
庶民も着るようになったんだって。
バスローブほどじゃないけど、
まあ、夜のカジュアルなものだから、
あんまり昼に着たり、正式な場所へは
着ていかないように、って、
親に言われたなあ。

ゆーないと
そうなんだ〜〜〜。
でも今のゆかたって、
すっかりおしゃれ着っすよね?

りか
帯のところにチェーンネックレスしたり、
衿の内側にチラ見せする
半襟をつけたり、自由だよね!

オガー
うんうん。
着物が全体的にブームだよね。
ゆかたには、バリのお土産の、
小振りな籐のバッグとかどうかしらね?

アロハ
それいい!
ゆかた、もっと知りたくなった!
ねえねえ、さっき出てきた
兵児帯(へこおび)」と
半巾帯(はんはばおび)」は
浴衣で使われる帯?

オガー
「兵児帯(へこおび)」は
おもに男性や子供が使うカジュアルな帯、
「半巾帯(はんはばおび)」はゆかたや
普段着の着物で使われる、
これまたカジュアルな帯、だそうな。
ゆかた専用とかいう決まりは
ないみたいね。

アロハ
肌襦袢(はだじゅばん)」は、
あれですよね、着物用の下着。

りか
「ハダジュバ〜ン、
 ナガジュバ〜ン(長襦袢)
 アザブジュバ〜ン(麻布十番)」
の、ニセフランス語でおなじみの。

アロハ
ニセフランス語といえば、
「タコハポ〜ン、
 イカジュッポ〜ン」
とか。

ゆーないと
「ゴマダレブーム?」

りか
「ケツクセー?」

オガー
こらこら。
てか、襦袢(じゅばん)って、
もともと日本語じゃないからね。
「ジュバン」じゃなくて、「ジバン」。
ポルトガル語の、上着を指す「ジバン」から
来てるんだよ。

ゆーないと
どひー。
完全「和」だと思ってたのに、
外来語!

アロハ
おもしろいねー。
着物がより身近な感じがしてきました。
ささ、ゆかた選びに行きましょう!

りか
花火も落語もお祭りも、
今年の夏はゆかたで!
ゆかたでゆかった、ゆかった。

オガー
なんか、
涼しくなったね‥‥。

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2005-07-16-SAT

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