BUSINESS
ほぼ日式
声に出して読めない日本語。


その43


オガー
ほぼにちわー。
「読めない土曜の女たち。」です!

アロハ
もう8月も終わりですねえ。
学生じゃなくなってから
ずいぶん経つのに、
夏休みの終わりごろって
切ないんですよ。

りか
そいえばゆーなちゃんは、
誰もやれって言ってないのに、
「夏休みの目標、
 これまで出たヨメナ語を
 全部覚える!」
って言ってたらしいじゃない。
この前夏休み、とってたよね?

ゆーないと
どきン!!
いや‥‥お休み中に
成長したかったんすよ。
子供の頃の夏の目標、
水泳10キロメートル泳ぐとか!
自由研究で虫百匹つかまえる、
とかみたいに!

オガー
つまりー、
最初にでっかい目標を
立てすぎるわけだ。
んで、できなかったんでしょ!

ゆーないと
おーいおいおい(泣)。
一瞬の夢を追いつづける、
どーせあたいは夢喰い虫さ。

りか
でもたしかにねえ、
「これまでに出てきた
 『ヨメナ語』一覧」

見てご覧よ。
もう1200個くらいあるんだよ。

アロハ
せせせせんにひゃく!!!

オガー
そう。
単純に言って、
1日10個覚えても、
4ケ月かかりますね。

りか
その4ケ月の間に、
また増えますし。

ゆーないと
きぇぇぇぇ〜〜。

オガー
まあ、ムリして覚えなくても、
毎日少しずつ楽しみながら
おつきあいくださいね、
ってかんじですよ。

アロハ
ほんと、始まってから
10ケ月になりますけど、
日本語って、奥深い! おもしろい!

りか
そうそう。
この前いただいたこのメール見て、
オガーと盛り上がっちゃったのさ。

=
嫁なガールズの皆様、こんにちは。
いつも楽しく
拝読させていただいています。
今日はここ数年ずっと、
「??」と思っていたことを
書いてみようと思います。
「数珠」(じゅず)って漢字が
どーしても腑に落ちないんです!
なんで「数珠」なんでしょう?
そのまま読むと
「すうじゅ」ですよね。
「じゅず」なら
個人的には「珠数」の方が
ぴったりくるように
思うのですが‥‥。
何年か前にあれ? っと思ってから
ずっと気になっています。
(有明)


ゆーないと
よよよ「嫁なガールズ」!
嫁はひとりしかいないのに!!
ていうか、嫁なのにガールズ!

りか
きゃ☆

オガー
これこれ。
「数珠」でしょ、問題は。
たしかに、そうなのよ。
ニホンゴ、ムズカシイネー。

アロハ
ちょっと調べてみたら、
なんと、「数珠」「珠数」とも
書かれるそうです。
読み方も、
「じゅず」以外に「ずず」
あるそうな。

ゆーないと
へ〜〜。
「数珠」は
「ずじゅ」が「ずず」になって
「じゅず」になったのかな?
とか、想像しちゃいますわ。

オガー
そういえばこういうの
いくつかありますよね。
「山茶花」は、
「さざんか」
って読むけど、
字を見ると「さんさか」って
読みそう。

アロハ
わたしはね、「舌鼓」
「舌鼓を打つ」、って言うでしょ?
「したづつみ」
「したつづみ」
どっちでもいいらしいんだけど、
ほんとはどっちなの??

ゆーないと
あ、それを言うなら、
今話題の「電車男」の舞台、
「秋葉原」
きいたんすけどー、
「秋葉神社
(あきばじんじゃ)」

あったから、
秋葉原って地名になったんしょ?
なのに、「あきはばら」
名前なのは不思議っす。

りか
わたしがいつも
みょ〜な気持ちになるのは、
「新しい」「新た」
「あたらしい」
「あらた」
って、
逆転してるでしょ。
一体なんのはずみで、とか思う。

オガー
あーー、思い出した。
それと逆なんだけど、
「おざなり」
「なおざり」
は、
似てるじゃん?
意味も似てるじゃん?
だから、同じ言葉で
読み方がふたつあるのかと思ったら、
「御座成り」「等閑」で、
違う字だったんだよー!
軽く驚いた!

アロハ
意味、まったく同じなんですか?

オガー
うーんと、ざっくり言うと、
「御座成り(おざなり)」は
いいかげんに相手すること、で、
「等閑(なおざり)」は、
相手しないでほっとくこと、かな。

御座成り(おざなり)
その場逃れに
いいかげんな言動をする・こと(さま)。
「―な言い訳」「―な返事」「―を言う」
三省堂『大辞林 第二版』より
等閑(なおざり)
(1)真剣でないこと。いいかげんにして、
 放っておくこと。また、そのさま。
(2)深く心にとめないこと。
 あっさりしていること。また、そのさま。
三省堂『大辞林 第二版』より

りか
あー、たしかに、
ごちゃごちゃにしてた。
そういう字なのね。

オガー
ま、それはさておきー、
「数珠」、「舌鼓」、「山茶花」、
「秋葉原」、「新しい・新た」。
これらの読み方が
ひっくり返ってたりする理由は、
やっぱり
“誤用だったがいつの間にか
 よく使われるようになった”、
とか、そういうことなのでしょうね。

りか
あー、はい。
前にもでた話題ですね、
“言葉は変化する”。
これも学問の一分野だから、
今ここでわたしたちが
気軽にああだこうだ、
結論ををいうことは
もちろんできないけど。

アロハ
とにかく、
私たちがしゃべってる言葉は、
江戸時代や
その前の平安時代とかと、
明らかに違いますもん。
ちょとずつ変わってきたんですよ。
「言いまつがい」でよく聞く、
「雰囲気(ふんいき)」を
「ふいんき」 と読んじゃうなんてのも
100年経ったらそっちのほうが
よく使われてたりして。

ゆーないと
まったくぅ!!
言葉が変化しなかったら、
国語の古文の時間に
あんなに苦しまなかったのにさー。
きっともっといい点取れてましたよ、
古文。

オガー
てゆうか、古文そのものが
なくなるんじゃ?

ゆーないと
あ、そっか。

りか
日本語も、
ひとつの言葉に読み方がひとつ、
永久に変わらないって誰かが決めれば
楽っちゃあ楽だけど、
言葉は文化だから、
変わるのが正しいのかも。

ゆーないと
そうだそうだ! 自由がいい!

アロハ
新聞や本、テレビ、放送局は、
同じものが同じものを
指し示さないといけないから、
言葉が整っていたほうが
いいですけどね。

オガー
うん。
それはその時代時代で
そうしといてほしいわ。

ゆーないと
あ!! ねえねえ!!
ナウでアップトゥな変化っすよ!
「うんとこどっこいしょ」を最近、
「うんことどっこいしょ」って、
言わない?


オガー&アロハ
&りか
言わない!!

ゆーないと
うちらの友だちだけか‥‥。


オガー&アロハ
&りか
そんな変化はいや!!!

「声に出して読めない日本語」への投稿や感想などは、
メールの表題に「声に出して読めない日本語」と書いて、
postman@1101.comに送ろう。

2005-08-27-SAT

HOME
戻る