ゆーないと |
うんせうんせ。
どいたどいたー。
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アロハ |
捨てない‥‥保留‥‥
捨てない‥‥
捨て‥‥‥‥ううう。
ぜんぜん荷物が減らない。
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オガー |
あのー、
引っ越し真っ最中ですけど
「ヨメナ女」、どうしますか?
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りか |
もちろんやるわよー。
はーいみんな、集合!!
ほぼにちわー。
「読めない土曜の女たち。」でーす。
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ゆーないと |
あー、へいへいっと。
なんの話、しますか?
さっさとやらないと
日が暮れちゃうんで!
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オガー |
これこれ。
読者のみなさんがいらっしゃるのに
なんてことを。
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りか |
あわただしい、こんなときこそ、
読書の秋。
今日はしっとり、
文芸作家でヨメナ語だー。
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アロハ |
秋って、もう寒いのにー。
引っ越しで本の整理してて、
思いついたに違いない!
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オガー |
あ、作家の名前。
よく読者投稿もいただきますね。
人名はなるべく話題になってるときに
出すようにしてるんで、
まだ出す機会がないのもたまってます。
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アロハ |
作家って言っても、
たくさんいらっしゃるでしょうー?
だって事務所の引っ越しで、
整理する本が山ほど出てきて、
本って世の中にたくさんあるなあと
思っていたところです。
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オガー |
うわほんとだ。
すごい山ができてるね、こりゃ。
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ゆーないと |
あっ。読みたかったマンガ発見!
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アロハ |
これこれ。
立ち読みをはじめない!
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りか |
えー、今回は近代日本文学の作家など、
いかがかしら。
近代より前は江戸時代だから、
作家といっても今とずいぶん違うし、
現代の作家さんとなると、
これからも紹介する機会は
ありそうだしね。
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オガー |
なるほど。
夏目漱石とかだね。
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ゆーないと |
近代日本文学って、
どこからどこまでなんすかー?
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りか |
だいたいの始まりは、
江戸時代が終わって近代化が始まり、
小説がそれまでと違って、
話す言葉と書く文章が同じ、つまり
「言文一致体(げんぶんいっちたい)」で
書かれるようになった、
明治のはじめ頃ね。
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アロハ |
終わりはいつ頃ですか?
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りか |
これはあんまり
はっきりしてないんだけど‥‥。
第二次世界大戦が終わって、
高度成長期が訪れるくらいまで
じゃないかなあ。
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オガー |
川端康成や
三島由紀夫が亡くなった頃、
っていう説も
聞いたことがありますね。
昭和40年代。
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ゆーないと |
なんかいまー、
国語の教科書を思い出して、
ちょー下がった‥‥。
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りか |
はいはい、
では、「ヨメナ語?」っぽい
“作家の名前”と、“その代表作”を
以下に挙げますので、
読んでみてください!
作家名 |
代表作名 |
坪内 逍遥 |
「小説神髄」 |
仮名垣 魯文 |
「安愚楽鍋」 |
二葉亭 四迷 |
「浮雲」 |
山田 美妙 |
我楽多文庫 |
尾崎 紅葉 |
「金色夜叉」 |
泉 鏡花 |
「高野聖」 |
大佛 次郎 |
「鞍馬天狗」 |
森 鴎外 |
「雁」 |
島崎 藤村 |
「破戒」 |
中 勘助 |
「銀の匙」 |
夏目 漱石 |
「行人」 |
谷崎 潤一郎 |
「瘋癲老人日記」 |
芥川 龍之介 |
「南京の基督」 |
横光 利一 |
「御身」 |
宮沢 賢治 |
「春と修羅」 |
川端 康成 |
「掌の小説」 |
野村 胡堂 |
「銭形平次捕物控」 |
梶井 基次郎 |
「檸檬」 |
小林 多喜二 |
「蟹工船」 |
中島 敦 |
「山月記」 |
太宰 治 |
「桜桃」 |
坂口 安吾 |
「夜長姫と耳男」 |
安部 公房 |
「方舟さくら丸」 |
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ゆーないと |
うーんぐるぐるぐる。
教科書のおばけが出たー。怖いよう。
せ、先生!
お腹痛いんでー、
保健室行っていいっすか?
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りか |
たわけ!
会社に保健室はなーい!!
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アロハ |
え、ある会社もありますよぅ。
健康管理室とかって。
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りか |
あ、そ、そうなの? うちにはないね。
うぉっほん。
ともかく、学生時代を思い出して
怖がったりせずに、正解へGOGO!
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作家名 |
代表作名 |
つぼうち しょうよう
坪内 逍遥 |
しょうせつしんずい
「小説神髄」 |
かながき ろぶん
仮名垣 魯文 |
あぐらなべ
「安愚楽鍋」 |
ふたばてい しめい
二葉亭 四迷 |
うきぐも
「浮雲」 |
やまだ びみょう
山田 美妙 |
がらくたぶんこ
我楽多文庫(※1) |
おざき こうよう
尾崎 紅葉 |
こんじきやしゃ
「金色夜叉」 |
いずみ きょうか
泉 鏡花 |
こうやひじり
「高野聖」 |
おさらぎ じろう
大佛 次郎 |
くらまてんぐ
「鞍馬天狗」 |
もり おうがい
森 鴎外(※2) |
がん
「雁」 |
しまざき とうそん
島崎 藤村 |
はかい
「破戒」 |
なか かんすけ
中 勘助 |
ぎんのさじ
「銀の匙」 |
なつめ そうせき
夏目 漱石 |
こうじん
「行人」 |
たにざき じゅんいちろう
谷崎 潤一郎 |
ふううてんろうじんにっき
「瘋癲老人日記」 |
あくたがわ りゅうのすけ
芥川 龍之介 |
なんきんのきりすと
「南京の基督」 |
よこみつ りいち
横光 利一 |
おんみ
「御身」 |
みやざわ けんじ
宮沢 賢治 |
はるとしゅら
「春と修羅」 |
かわばた やすなり
川端 康成 |
たなごころのしょうせつ
・てのひらのしょうせつ(※3)
「掌の小説」 |
のむら こどう
野村 胡堂 |
ぜにがたへいじとりものひかえ
「銭形平次捕物控」 |
かじい もとじろう
梶井 基次郎 |
れもん
「檸檬」 |
こばやし たきじ
小林 多喜二 |
かにこうせん
「蟹工船」 |
なかじま あつし
中島 敦 |
さんげつき
「山月記」 |
だざい おさむ
太宰 治 |
おうとう
「桜桃」 |
さかぐち あんご
坂口 安吾 |
よながひめとみみお
「夜長姫と耳男」 |
あべ こうぼう
安部 公房 |
はこぶねさくらまる
「方舟さくら丸」 |
※1. 山田 美妙らが創刊した、今でいう文芸誌。
※2. 「鴎」は正しくは、へんの「メ」の部分が「品」。
※3. 川端 康成自身が、どちらの読み方が正しいのか、
と聞かれたときにはっきりと答えなかったため、
どちらの読みかたでもよいといわれている。 |
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アロハ |
読めないのもありましたけどー、
読みかたを知ったら
知っていたりしました。
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オガー |
わたしも好きですけど、
おもしろいよーこのへんの小説。
夏目漱石は三角関係を題材にした話が
多いとか。
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ゆーないと |
なぬー。
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りか |
人間の悩みって、
時代が変わってもおんなじだなあって
思っちゃいます。
もちろん、その時代時代の
制約や倫理観の違いで
悩み方もいろいろだけど。
まあ読んで見なされ!
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ゆーないと |
おいっす。
引っ越し終わったら、
なんか本貸してください。
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アロハ |
まずは引っ越しで
気持ち良く体を動かしてからですね。
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オガー |
まあね、読書もいいけど、
スポーツもいいよね。
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りか |
あ! そうだ! なぞなぞでーす。
文豪たちの好きなスポーツって、
なんだか知ってる?
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オガー&アロハ
ゆーないと |
‥‥。
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りか |
えへへへ。
むずかしい?
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オガー |
い、いや‥‥。
いままで“作家”の話してて、
あまりにもいまさらな
なぞなぞなんで、
答える気が無くなりました。
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ゆーないと |
失礼千万ですけどー、
なぞなぞのレベルが
小学生っすねー。
正解も言わなくていいっすよ。
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アロハ |
り、りかさん、
今日はもう解散しま‥‥
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りか |
じゃーん!
答えは、“サッカー”!
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オガー&アロハ
ゆーないと |
聞いてねぇ!
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