●漢字にいろいろ読み方があるのは。
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アロハ |
ええ!!
わたしずっとー、
教会の「礼拝堂」を
「れいはいどう」って読んでましたー。 |
りか |
あ、それは正解ー。 |
アロハ |
??? |
りか |
キリスト教のときは
「れいはい」。
仏教のときは「らいはい」、
「合掌礼拝
(がっしょうらいはい)」
なんて言葉を聞きますね。 |
アロハ |
宗教によって違うなんて、
びっくりですー。 |
りか |
あ、宗教によって違うというかー、
仏教は漢字の読み方が呉音になるから、
仏教とそれ以外、って感じかな〜。 |
アロハ |
‥‥ゴーン? |
りか |
いま、顔が濃いめのジェントルマンを
思い浮かべているかもしれないけど、
そっちじゃないです。 |
アロハ |
カルロスさんじゃないのか‥‥。 |
りか |
漢字はひとつの字に「音」が
いくつもあるでしょ?
「礼」の「れい」と「らい」とか。 |
アロハ |
わたしの苦悩のもとですわ。 |
りか |
この場合、「れい」が漢音、
「らい」が呉音です。
中国から先に伝わったのは呉音のほうで、
このとき一緒に仏教が伝わったんです。
な・の・で、仏教用語には呉音で
発音する言葉が多いの! |
アロハ |
うーん、そういえば、
中国は広いから、
北京語とか広東語とか
いろんなことばがあって、
同じ字でも発音が違いますね、 |
りか |
そうそう。呉音は今の韓国あたり、
百済のほうから
仏教とともに日本に来たのね。
で、そのあとの時代、
中国が大きくなって、
もっと西のほうの都市・長安が
中心になった時代には、日本も当然、
長安と交流していました。
そこで遣われていた発音が、
漢音と今呼ばれるものです。 |
アロハ |
ん? 後からちがうのが来たけど、
前のもなくならなかったんだ? |
りか |
そういえばそうだねー。
まあ、仏教とか、違う読み方が来たから
変えようかー?
なーんて軽いノリじゃなさそうだよね〜。 |
アロハ |
何でも新しいほうが
いいってわけじゃないですしね。
じゃあ、仏教用語はどれも呉音なの? |
りか |
「経文(きょうもん)」、
「勤行(ごんぎょう)」、
「殺生(せっしょう)」
「建立(こんりゅう)」の
「こん(建)」とかね。 |
アロハ |
「経文」は「けいぶん」じゃ
ないんだー。
んで、呉音なんだー。 |
りか |
もちろん、中国の各言語で、
ひとつの字に
いろいろな読み方があるわけじゃないよ。
日本にいろんなことばが
いろんな時代にバラバラに入ってきて、
じつは同じ字だった、
でもすでにあることばやものの名前は
簡単には捨てられない、と。
そういう流れじゃないかな〜。 |
アロハ |
あのー、果物のライチ、
白くてぷるんっとしておいしいの。
あれって、たまにレイシって
お店とかに書いてあることあって。
でもわかるからいいかなーと。
あれも、別の読み方だったのかな? |
りか |
ええと、調べてみないとわからないけど。
ふつうに外国の人の発音を
別々の人が聞き取っただけで
レイシって聞こえた人と
ライチって聞こえた人がいるのかも。
でも、それをどっちも
受け入れてるよね。 |
アロハ |
そうですねー。
あまり意識しないで
使ってますもん。 |
りか |
たくましいってことかもねー。 |
アロハ |
わたしなんてさらに、
そこにハワイをプラスですよ!
アロハ〜マハロ〜。(踊る) |
りか |
ま、そのぶん日本語が
ちょっとひかえめな
アロハっちだけどね。 |
アロハ |
ん? ほめられてる?
どっちだろ!
まいっか!!
ららららら〜〜。(踊る) |