みす・ぎょれん
【御簾】
大広間では数十人に及ぶ家来たちが
帝の登場を伏して待っている。
ずいぶん長くその状態が続いたあと、
ようやく
みす
の向こうに人影が現れた。
やがてその人が口を開く。
「ええぇ〜、冬ってぇいいますと、
昔はモモヒキなんてぇものをはきましてな」
「帝じゃないぞ!」
とじる