とうがいこつ
・ずがいこつ
【頭蓋骨】
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「ある男が、見せ物小屋の前を通ったとき、
客引きの男がこんなふうに叫んでいた。
『さあ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!
源頼朝公のずがいこつだよ!』
源頼朝公といえば、大頭で有名だった人だ。
きっと、さぞかし大きなずがいこつなんだろう。
これは見てみたい、と男は思って、
お金を払って小屋の中に入ったわけ。
すると、たしかに小屋の中にずがいこつがある。
でも、ふつうの大きさなんだよ。
ちっとも大きくない。それで男は文句を言った。
『やい、ぜんぜん大きくないじゃないか。
これが頼朝公のずがいこつだなんてウソだ』
そしたら、見せ物小屋の男は、こう言った。
『大きくないのは当然ですよ。
それは頼朝公が子どものころの
ずがいこつなんです』」
「‥‥‥‥え? なに、それ、どゆこと?」 |
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