かくはん・こうはん
【攪拌】
ある美しい朝、神は目覚め、眠い目をこすりながら、
マグカップにコーヒーの粉を入れて湯を注ぎ、
そこにバラの花を模した砂糖と一筋のミルクを入れて
ぼんやりと森羅万象のことなどを思い描きながら、
ぐるぐると、ぐるぐると、ひたすら
かくはん
をした。
まさにその、神のマグカップの中心で、
ビックバンは起こったのである。
とじる