テントの張り替えが完了しました。
　
以前は赤と白の縦縞でしたが、
ご覧のようにクリーミーな白色になりました。
銀色だった鉄部分も白く塗って、
前に立って見ると、全体がずいぶん明るく、
これから店を始める、という雰囲気になってきました。
着古したジャケットに、
シャツだけは真新しいものに着替えた、
そんな気持ちよさがあって、気に入っています。
　
テントの金物は昔のまま今も健在で、
スムーズにテントを前へ持ち出してくれます。
入り口は南に面しているので、
冬は意外に中まで光が入ってくるのです。
だからこの店にはテントは必要なものだと、思いました。
　
10センチのお隣にはＭ刃物店があります。
毎日職人さんがひっきりなしに
出入りしているお店ですが、
ここにもテントが付いていて、
日が照ってくるとその家のおばあちゃんが
手慣れた様子でグルグルグル、
と鉄の棒を回してテントを下ろすのを見かけます。
ずーとそうしてテントの上げ下げをしてきたのだな、
と思うと、その仕草がしみじみ愛おしく思えてきます。
　
店をやる、ということは、毎日表を掃き、
棚や床を掃除し、そしてテントを上げ下げして
一日を終える。その繰り返しなんですね。