永田 |
ハイ、お疲れさまでした! |
西本 |
第5話を見終わりました。 |
糸井 |
はいはい、お疲れさまー。 |
永田 |
まずは‥‥。 |
西本 |
森三中の村上がよもやの登場! |
糸井 |
先週、話題にしたとたん登場だからね! |
永田 |
そっから入りますか。 |
西本 |
そっから入りましょうよ。 |
糸井 |
だってすごい話ですよ? |
永田 |
まあ、先週、糸井さんが
「森三中の村上と松たか子は、
顔の成分が似てる」っていう話をしたところ、
今週の第5話にその村上さんが登場した、と。
でもこれ、読者にしてみれば、
「知ってたんじゃないの?」っていう‥‥。 |
糸井 |
知らない知らない! |
西本 |
まったく知らなかった! |
永田 |
オレに言わないでください。 |
糸井 |
しかもね、永田くん、この問題は
たんにそこだけにとどまらないんだよ。
ここ数日、オレとにしもっちゃんは
ものすごい偶然に遭遇しているんだ。 |
永田 |
どういうことですか。 |
西本 |
説明します。
先週の土曜日、TBSで糸井さんが仕事があって
タクシーに乗ってたんですよ。
その車中でもちょうど、『離婚弁護士』について
しゃべってたんですよ。
で、またしても、
「森三中の村上と松たか子っていうのはさあ」
なんてことを言ってたんですよ。 |
永田 |
ほんとにその話が好きだな。 |
西本 |
まあ、最後まで聞いてください。
そうやって話してたらね、
ちょうどタクシーが乃木坂のあたりに
差しかかったんです。そしたら‥‥。 |
糸井 |
そしたら! |
西本 |
目の前に森三中が現れたんですよ!
やつら、乃木坂を下ってきやがったんですよ。 |
永田 |
‥‥うそぉ〜。 |
糸井 |
ほっんとなんだから! |
西本 |
ほっんとなんだから! |
永田 |
なんか、言えばいうほど、うそくさいな。 |
糸井 |
ホントなんですよ! |
西本 |
ホントなんですよ! |
糸井 |
ホントにビックリした! |
西本 |
ホントにビックリした! |
永田 |
うるさい、うるさい。
みんなまだ仕事してるんだから。 |
糸井 |
もう、運命だね、これは。
おれらと森三中、村上の。 |
西本 |
ええ、運命です。
我々3人と森三中のあいだには
なにかあります。 |
永田 |
えっ、オレも入ってるの? その運命。 |
西本 |
当たり前じゃないですか。 |
永田 |
ええと、森三中以外の話をしましょうよ。 |
西本 |
じゃあ、デビット伊東さんの話をしましょう。
あのストーカーまがいの男、
デビット伊東だって気づいてました? |
永田 |
わかんなかった、わかんなかった!
あの、アパートの扉あけるところまで
わかんなかった。感じ変わったねー。 |
西本 |
ぼくは喫茶店で2回目に会ったところで
ようやく気づきました。 |
糸井 |
あ、ぼくは最初からわかりましたよ!
なんてったってぼくは、
デビット伊東を
B21スペシャルの頃から見てますからね! |
永田 |
いや、ぼくだって
B21スペシャルの頃から見てますよ。 |
西本 |
そんなん、当たり前じゃないですか。
なに言ってるんですか。 |
糸井 |
ごめんごめん、まちがえた。 |
永田 |
「ぼくはデビット伊東を
B21スペシャルの頃から見てます!」って。 |
西本 |
みんなそうですよ。
それ以外になにがあるんです?
大丈夫ですか、糸井さん。 |
糸井 |
まちがえたって言ってんだろ!
「デビューの頃から見てた」っていうこと! |
永田 |
わかってますよ。 |
西本 |
冗談ですよ。 |
糸井 |
‥‥‥‥。 |
永田 |
ともかく、デビット伊東さんはよかったですね。 |
西本 |
よかったですね。また、俳優としていい感じで出つつ、
最後に森三中といっしょにマヌケな一面を見せて、
コメディアンの位置へ戻ってるあたりが、
ぼくは非常に好きでした。 |
糸井 |
これはずっと言ってる気がしますけど、
このドラマ、そのつど出てくる
脇役がいちいちいいですよね。 |
永田 |
あ、そうですね! |
西本 |
たしかに、いいんですわ。 |
永田 |
今週は、デビット伊東さんと、りょうさんと‥‥。 |
ふたり |
森三中! |
永田 |
森三中の話はもういい!
ドラマの話をしましょう。
糸井さんは、今回、どうでした? |
糸井 |
今回は、シャケで言うとね‥‥。 |
永田 |
シャ、シャケで言いますか! |
西本 |
あいかわらず、斬新な比喩です。 |
糸井 |
シャケで言って、よろしいですか? |
ふたり |
シャケで言ってください! |
糸井 |
今回はね、シャケで言うと、
塩ジャケじゃなくて、
甘ジャケの見方をしたんですよ、ぼく。 |
ふたり |
意味がわかりません。 |
糸井 |
つまりね、シャケを食うときにね、
いつもは塩ジャケなんだよ。
塩で味が不足なら、醤油をかけたりして、
決まり切った味付け、
決まり切った辛さにしていくわけだよ。
ところがね、そういう見方はね、
つまんないんだ。なんか、不自由なんだ。 |
永田 |
ふむふむ。 |
西本 |
それで今回は塩ジャケをやめた、と。 |
糸井 |
うん。見る側がもっと、
自由にしてないとつまんないと思ったから。
だからぼくは今回、
「のほほん」と自由に見てました。 |
永田 |
そうすると、どうでした? |
糸井 |
ひっかかりどころも少なかったけど、
喜びも少なかったなあ。
内容的にはいいと思うんですよ。
「どうなるんだろ?」って思わせたし、
心動きましたからね。
でも、大らかに見ると決めたところで
喜びが少なくなっちゃって。
いつもの、「それは違うだろう!」っていう
見方で見てたほうが、
いろいろとたのしめた気がする。
だから、ダメなんだよ、自分を偽ったら。
歐陽菲菲も言ってたじゃない! |
永田 |
言ってましたっけ? |
糸井 |
自分を偽ってはいけないよ、
みたいな歌があったじゃない! |
西本 |
ありましたっけ? |
糸井 |
あったよ、そんな歌詞が。たしか。
「♪ラッブイズオゥバ〜、
かなしいけぇれぇど〜」 |
永田 |
「♪終わりにしよぉ〜」 |
西本 |
「♪きりがないぃからぁ〜」 |
糸井 |
「♪ラッブイズオゥバ〜」 |
永田 |
「♪ほにゃらほにゃららら〜」 |
西本 |
「♪ほにゃらららぁらら〜」 |
糸井 |
「♪ほにゃらららぁらら〜」 |
永田 |
そんな歌詞、
ちっとも出てこないじゃないですか。 |
糸井 |
言わせてもらうけど、
「ほにゃらら」じゃ無理だよ。 |
西本 |
それはそうだ。 |
永田 |
ドラマの話に戻りましょう。 |
糸井 |
今日は天海さん演じる間宮が、
テレビ番組に出たりしましたけど、
テレビの仕事をこなしている
にしもっちゃんとしてはどうでしたか?
収録の風景とか、ワイドショーのシーンとか。 |
西本 |
マネージメントの業務としてはダメですね!
ひと言でいうと、
真ん中に誰か入らないとダメです。
間宮さんと、先方のプロデューサーに
直接やり取りさせちゃダメですよ!
あそこはミムラがあいだに入らなきゃ。 |
永田 |
ん? どういうことですか? |
西本 |
だいたい、20分もあるコーナーなんだから
決まったらすぐ打ち合わせしないと。
ミムラも受付やってんだったら
パッパ仕切れと。
先に内容はファックスでもらっておくとか‥‥。 |
糸井 |
どうやら、にしもっちゃんは、
ドラマに出てくる「間宮貴子法律事務所」という
組織の仕事ぶりについて語ってますね。 |
永田 |
ばっさりカットさせていただきます。 |
西本 |
わお。 |
糸井 |
永田くんはどうでしたか。 |
永田 |
ひとつ、前々から思っていたことを
言ってみてもいいですか。
ちょっと大きな話なんですけど。 |
ふたり |
どうぞどうぞ。 |
永田 |
あの、根本的に「離婚」がテーマだっていうのは
どうも、その、スカッとしないですね。 |
糸井 |
うわ、すごいところを突きましたね。
痛いところですよ、それ。 |
永田 |
そこが、どうも、見ていて窮屈なんですよね。
たとえば、100点満点の
ハッピーエンドだとしても、基本的に、
「無事に離婚できて、めでたしめでたし」
というところどまりなわけですよね? |
西本 |
今回、最後のほうで、
「がんばる!」って
ガッツポーズしてたりょうさんも、
「離婚に向けて、がんばる」わけだし。 |
永田 |
うん。そのあたりが、どうもこう、
見ていていまひとつスキッと抜けないんです。 |
糸井 |
それってさあ、当初ぼくらが言ってた、
「『離婚弁護士』というタイトルは
どうなのだろうか?」
っていうことと同じ問題だよね。
つまり、ドラマの構造として、
最高のハッピーエンドがないんだ。 |
永田 |
そうなんですよー。
その根本的な構造が、まえからずっと
じわーっと引っかかってるんですよ。 |
糸井 |
「最高の終わり」がないような設定で
始めちゃったわけだよね。
だったら、単純な明るさだけじゃなくて、
「暗いんだけど、いい味」
みたいなものを出す必要がありますね。 |
永田 |
そうですね。でも、むつかしいんでしょうねえ。
つくるのはたいへんだと思います。
あの、感心するのは、
「けっきょく、離婚だからな」
っていう枠のなかで、毎回毎回、テーマを変えて、
目先の風景を変化させていること。
そのへんは「うまいなあ」と思いますね。 |
西本 |
毎回、つぎの回の予告を見て、
「今度はそうくるのか!」
って思いますもんね。 |
永田 |
そうそうそう。 |
糸井 |
そのあたりも、
ドラマの縦軸として期待ですね。 |
西本 |
「縦軸」とか言うと、
また女子部にいろいろ言われますよ? |
糸井 |
今日は、女子部の人たちも
我々の後ろで見てたけど、
どうだったのかな。 |
永田 |
女子部のやつら、
またワイワイしゃべってましたねー。 |
糸井 |
ああやって、
しゃべりながら見るのが
たのしいんでしょうね。 |
西本 |
ぼくらももう少ししゃべりましょうか。 |
永田 |
ついつい、黙っちゃうんだよな。 |
糸井 |
まあ、無理することもないでしょう。 |
永田 |
ドラマも、誰とどういう状況で見るかで
ぜんぜん感じ方が変わってくるのかも
しれないですね。 |
糸井 |
そうだねー。 |
西本 |
あの、わざわざこう言うのも
照れくさいですけど、
ぼくとしてはこの状況はとっても好きなんですよ。
いっしょにテレビを見る仲間としては
おふたりは最高なんですが。 |
糸井 |
おや。 |
永田 |
それ、いい展開ですね。 |
西本 |
いや、ほんと。ネタではなくて。 |
永田 |
それはオレだってそうですよ。 |
糸井 |
オレだってそうだよ。 |
西本 |
このバランスとかがちょうどいいんですよ。
この3人のうち、
ひとりが欠けてもダメなんですよ。 |
永田 |
じーん。思わぬ展開だなあ。 |
糸井 |
オレなんか、今日、わざわざこれだけのために
出直してきたんだからね。
家でのんびり巨人阪神戦見てたんだから。
間に合わなかったらどうしようと思った。 |
永田 |
そうそう、糸井さん、今日は来ないのかと思った。 |
糸井 |
来るよ! だってオレは、いや、オレたちは、
ドラマを見なきゃいけないからな! |
西本 |
じーん。なんだか今日は意外な展開だなあ‥‥。 |
糸井 |
意外な展開、はいいけど‥‥。 |
永田 |
なんか忘れてるんじゃないですか? |
西本 |
んん? あっ、そうだそうだ!
今日も「オレの店」が出てきましたよ!
はい、今週はこの写真をお願いします! |
|
永田 |
あっ、これはダメだ。 |
糸井 |
うん、これはないですね。 |
西本 |
そうですね、自分としてもこれはちょっと。 |
永田 |
これはない。話になんない。 |
糸井 |
論外ですね。 |
西本 |
おふたりとも、さすがです。
これで爆笑されたら
どうしようかと思いました。 |
永田 |
いや、そんなふうに言われると‥‥。 |
糸井 |
照れるなあ‥‥。 |