西本 |
録音準備、できましたが‥‥。 |
糸井 |
(号泣中) |
永田 |
(号泣中) |
西本 |
‥‥‥‥。 |
糸井 |
(号泣中) |
永田 |
‥‥ちょっと時間を(涙声)。 |
西本 |
ええ、そうしましょう。 |
(異例の15分休憩) |
永田 |
‥‥ふーーーーー。 |
糸井 |
‥‥まいった! 今日はダメだ! |
西本 |
おつかれさまでした。
ぼくは泣いてませんが、泣けましたよ。 |
永田 |
ふーーーーー。 |
糸井 |
いやあ、まいった。
昨日、さんざん泣いたんだけどな。 |
永田 |
ぼくもです。
でも、2回目のほうが‥‥。 |
糸井 |
2回目のほうが、すごい! |
永田 |
いや、ほんと、そうです。
1回目よりぜんぜん泣けた。
展開を知ってるほうが染みる。 |
糸井 |
ほんとだね。 |
永田 |
だから、これ、いきなりおすすめです。
明日、土曜日の再放送。
ぜひ、もう一度観ることをおすすめします。 |
糸井 |
うん。2回目は、違う。 |
永田 |
こんなことになるとは思いもしなかった。
もう1回観れば、
さすがに落ち着くと思うんですけど。
だから、3回目がいつもの2回目。
今回ばかりは、2回目が特別です。
特別な2回目を味わうことができます。 |
西本 |
ぼくは泣いてませんが、泣けましたよ。 |
糸井 |
参った! |
永田 |
ホントに参った。 |
糸井 |
‥‥無念じゃのう。 |
ふたり |
無念ですね。 |
糸井 |
はーーー。どうしましょうね、今回は。 |
西本 |
まだ、語れるような雰囲気じゃないですね。 |
糸井 |
とりあえず、
ゆるゆるイントロをはじめましょう。 |
永田 |
まず、絶対に言っておかなければ
ならないことがあります。 |
糸井 |
なんでしょう。 |
永田 |
来週の最終回は、15分長い、
1時間の放送なんですよ。
これ、超ぉぉぉ、重要です!!
いつもどおりに録画予約をしている人は
最後の最後の15分が
観られないということもありえます。 |
糸井 |
いちばん大事なところを見逃すことになるんだ。 |
西本 |
これはNHKにかわって
注意をうながしたいところですね。
来週の最終回は1時間放送!
視聴者ですが、気分は業務連絡です。 |
永田 |
お友だちや兄弟、同僚など、
『新選組!』ファンのみなさんは
周囲に声をかけ合ってほしいところです。 |
糸井 |
「来週は1時間番組だから
予約間違えるなよ」と。 |
西本 |
ノーモア録画ミス! |
ふたり |
ノーモア録画ミス! |
糸井 |
今週はまず、いろんな問題を
かたづけておきましょうかね。 |
永田 |
そうですね。まずは‥‥。 |
西本 |
「古田新太問題」ですかね。 |
糸井 |
これは、まあ、結論からいうと、
以前の回に出ていた薩摩の鼓笛隊は、
古田新太さんじゃなかったということですね。 |
永田 |
そうです。関係者の証言が得られました。
それらは、最後の読者メールのところに
掲載しておきますので、
のちほどお読みください。
さ、にしもっちゃん。 |
西本 |
ワタクシ、うそをついておりましたっ! |
永田 |
お、さんま風。 |
糸井 |
ま、決着がついたということで、
よしとしましょう。
それよりも今週、山ほどメールが来たのは‥‥。 |
ふたり |
「女ゴゴロ問題」! |
糸井 |
まあ、たっくさん来たよなあ。 |
永田 |
解説しましょう。
前回のこのページで、糸井さんが
「土方が女に振られたことは
意味としてとても大きい」
と発言したところ‥‥。 |
西本 |
またしてもあんたらは
女ゴコロがわかってない! と。
「お琴は、土方をまだ好きなんだ。
5年も待ってた彼女の
女ゴコロがなぜわからん!」と。 |
永田 |
ほとんどのメールが
女性読者の方からでしたね。 |
糸井 |
‥‥ひとこと、言っていいですか。 |
ふたり |
どうぞどうぞ。 |
糸井 |
そぉぉぉんなことは、わかっているっ!!! |
ふたり |
わははははははは。 |
糸井 |
そこまで含めて振られたという話ですよ!
ほんとうは好きだったけど
がまんしていたということを含めて、
お琴は土方にこなかったんですよ。
「人」という字じゃなく
「入」という字で終わったんですよ。
それを踏まえて言っているのに、
「切ない女ゴコロをわかってください」って、
なぁにを言ってるんだぁぁぁぁぁぁ! |
永田 |
暴言(笑)。 |
西本 |
暴言(笑)。 |
糸井 |
まあ、たしかに、ぼくらは、
「男と女の恋愛模様」に関しては、
中学生レベルだと言いましたけどね。 |
永田 |
あれがちょっとツッコミを
あおったかたちになりましたね。 |
西本 |
たしかに「この3人わかってないなあ」
と思ってもムリない感じでしたよ。
おかげでたくさんメールがきました。 |
糸井 |
つぎつぎに石を投げられている
ような感じでしたよ。
誤解を与えるような発言をして
まずかったなと反省する反面、
「そぉおおじゃあないだろぉ!」
という気持ちでメールを読んでました。 |
永田 |
その点、冷静だったのは
甲府在住の読者の方々ですよ。
先週、「甲府は山と葡萄と林真理子」みたいな
乱暴な発言があったため、
「甲府をバカにするな!」という
ヒステリックな反論が来るかもなあ、と
ちょっと心配してたら‥‥。 |
西本 |
「たしかに甲府は山ばかりです」と。 |
糸井 |
(笑) |
永田 |
「70パーセント以上が山地なんです」と。 |
西本 |
「林真理子だけじゃなく、
中田英寿もいますよ」と。 |
糸井 |
わかってるなあ(笑)。 |
西本 |
甲府読者、お見事! |
永田 |
山梨読者、あっぱれ! |
糸井 |
これは、フォローするわけじゃなく、
ほんとうにそう思っているんですけど
山、山、山という環境は長い目でみると
大きな財産だと思うんですよ。 |
永田 |
それはどういうことですか? |
糸井 |
お金で買えないものが大事だってことですよ。
きれいな海を、いまからは
つくれないのと同じことです。
つまり、「いまから山はつくれない!」 |
永田 |
ま、そういう壮大な話はさておき、
ドラマの話に行きましょう。 |
糸井 |
あっ、また流す気だな!
これはまじめな話だぞ。 |
永田 |
いや、わかってますよ。
ドラマの話もしましょうということです。 |
糸井 |
まあ、あえてちっちゃい話から
はじめてみましょうかね。 |
永田 |
そうですね。
いきなり泣ける場面については
まだ語りたくない雰囲気ですし。 |
西本 |
じゃあ、ちっちゃい話、どうぞ。 |
糸井 |
釣り糸。 |
ふたり |
は? |
糸井 |
冒頭、勇と土方が釣りをしてましたが、
ぼくが注目したのは釣り糸です。
確認できた限りでは、
「浮き」から上の糸は
ものすごく太かったですね。
気になるのは、「浮き」から下です。
水中のしかけがどうなってるのか、見たかった。 |
永田 |
それは、つまり、イチ釣りファンとして、
釣りのしかけが気になる、と? |
糸井 |
そうです。
江戸時代の浮き釣りの糸については
ぼくは前々から興味があるんですけど
ああいう、「投げずに真下へ落とす釣り」で
どのような糸が使われていたのかっていうのは
知りたかったですね。 |
西本 |
あの場面で釣り糸を観ていたとは。 |
永田 |
変わった観かたをする人だなあ。 |
糸井 |
もうひとつ、
釣りファンとして言わせてもらうと、
あの場面では、ふたりとも、
もっと「浮き」を見てほしかったですね。 |
西本 |
ああ、なるほど。 |
永田 |
でも、あのふたりはさすがに
本気で魚を釣る気が
なかったんじゃないですかね。 |
糸井 |
に、してもだよ。
浮き釣りの「浮き」というのは、
釣る気がなかったとしても、
ついつい見つめちゃうものなんだよ。 |
永田 |
あ、それはそうかも。 |
西本 |
そこに「浮き」がある限り。 |
糸井 |
見つめざるを得ないんです。
だから、演出としてね、ちょっとだけ、
「浮き」を見つめながら話してほしかったね。 |
西本 |
二人の視点は「浮き」にあるんだけど、
心はそこになくて、
大事な話をしているというシーンに。
|
糸井 |
そうです。ちょっと夫婦仲が悪いときに、
テレビを観ながらしゃべるような感じでね。
大事な話からちょっと焦点をはずすように。
ま、いまのぼくらもそうですね。 |
西本 |
いまドラマのクライマックスについて話すと、
きっとふたりとも泣いちゃいますからね。 |
永田 |
否定できません。
いまこの机の上に「浮き」が欲しいくらいです。 |
糸井 |
いまはティッシュの箱くらいしかないですが。
もうちょっと「釣り糸」系の、
ちいさな話を拾っていきましょうか。 |
西本 |
細かいところで言いますと、
島田が出してきた地図が
石田散薬の袋に入っていましたね。 |
永田 |
そうだったそうだった(笑)。 |
糸井 |
あれは隠していたということですね。 |
西本 |
そうでしょうね。細かい演出です。 |
糸井 |
いいですね。じつは今週は、そういう
気の効いたことがいっぱいありましたよ。
あんなに泣いておいてなんですけれど、
笑えるところもしっかりあった。
宇八郎とかさ。 |
ふたり |
宇八郎! |
糸井 |
あれ、もう、ギャグだよね。 |
永田 |
生死がはっきりしていないから、
宇八郎はどこかで出てくるのかなとは
思ってましたけど、まさか
最終回直前まで引っ張るとは思わなかったなあ。 |
糸井 |
言えてるね(笑)。 |
西本 |
あの、宇八郎が出てきたところの
ぐっさんはいい演技をしてましたよ。 |
永田 |
あ、視線? |
西本 |
ええ。足から見上げるあの視線ですね。
「幽霊じゃないな」とベタに確認する永倉。 |
糸井 |
そうそう、あの場面では、
また、しるこがないがしろになってましたね。
ぐっさんがガッと食べることになっているけど、
口の中にしるこが入っている感じではない。 |
西本 |
あの人たちは、また、しるこを食わなかったと。 |
糸井 |
ま、しるこじゃなくてぜんざいでしたけどね。
どっちにしても『新選組!』において、
ぼくが言いたいのはね、
「しるこがないがしろではないか?」
ということですよ。
これはぜひ、小見出しにしてください。 |
永田 |
この記事に小見出しはありません。 |
西本 |
ちっちゃい話を続けますが、
新選組の銃をつかった調練は
めちゃくちゃでしたね。 |
永田 |
「殴れ!」「殴れ!」 |
西本 |
ええ。鉄砲の時代になったのに
撃つことはしないんですね。
まあ、弾薬の節約と、
周囲にばれないようにという
狙いからでしょうけど、
銃をつかって殴る動きがメインで、
銃の撃ちかたは教えもしない。
もしかしたら、のび太みたいに
ケンカはからっきしだめだけど、
鉄砲の腕だけはすごいってやつも
出てきたかもしれないのに。
鉄砲を教える人がいないんでしょうね。 |
糸井 |
あのあたりは逆に
リアリティーを感じたね。
流山の田舎で、ああいうことを
やっていたんだろうなあ。
あと、あの場所に官軍が
あんなに早くにいたということは、
いかに官軍の勢いがあったかということだね。
もう、あちこちに官軍が
びっしりいたということだろうね。
あの、妙な格好をしながらね。
なんでもあのかぶり物は、
ヤクの毛皮らしいんだけど。 |
永田 |
あ、メールが来てましたね。
たいへんためになる内容でしたので
紹介しておきましょう。
|
=
気になったのが官軍の派手な被り物。
調べてみますと
ヤク(チベットとかにいるやつです)の毛製で
白熊(はぐま)/長州
赤熊(しゃぐま)/土佐
黒熊(こぐま)/薩摩
と藩を表していて、
江戸城収蔵品を再利用
して作られたものとか。
(マリオ) |
|
西本 |
なるほどなるほど。 |
糸井 |
変な格好だけど、
江戸城のものをつかっているというところに
戦利品という意味があるのかもしれない。 |
西本 |
でも、決して格好はよくないですよね。 |
永田 |
時代の節目だから、みんな、
どういう格好をしていいんだか
よくわからなかったんじゃないですかね。
衣替えの時の「今日、夏服? 冬服?」
みたいな感じで。
西郷も中途半端な格好してましたし。 |
西本 |
坊主系の頭だけど、ズボン。 |
糸井 |
格好だけじゃなく、江戸城が開城しちゃったら
思想もよくわかんない感じになってるね。
知らないうちに攘夷という
お題目がすっかり消えて、
全員が開国派になっているし。 |
永田 |
ちょっとまえまでは、
基本的にどっちも攘夷だったはずですよね。
「佐幕」か「尊王」かの差があるだけで。 |
糸井 |
それがあっさり開国になってる印象があるよね。 |
西本 |
ウタノマエの、西郷と勝海舟のやり取りも
ずいぶんあっさりしてました。 |
糸井 |
あれはもう、
わかり合ってる者どうしの会話ですね。
将棋のうまい人どうしが、
最初の何手かをどんどんさすような感じで。 |
永田 |
旧幕府側の投了の早さも、
将棋のうまい人の判断みたいでした。
素人から見ると、
「あれ? もう負け認めちゃうの?」
みたいな。 |
糸井 |
あれは、あのふたりだからこそ
説得力が出てるんだよね。 |
永田 |
でしょうねえ。
「江戸はやるから、攻めるのやめろ」
「やめます」ですからね。 |
糸井 |
見事ですよ。そのあとの勝海舟の
「ま、オレの家じゃないけどよ」
っていうのもよかったなあ。 |
西本 |
で、西郷がガッハッハと笑いながら、
障子がピシャリと閉まる。 |
糸井 |
あのへんの、障子がパッと閉まって
つぎのシーンへ行くみたいなところは、
舞台のにおいがすごくしたね。 |
西本 |
ああ、なるほど。 |
糸井 |
「舞台のにおいがする」っていうのは、
『新選組!』全体の大きな特長ですよね。
それを大河ドラマに持ち込んだというのが、
すごく大きなことだと思うんです。
だから、映画にもテレビドラマにも
似ていない感じというのがあるんですよ。 |
永田 |
前回の沖田とおみつの会話や、
今回の沖田とお孝のやり取りも
舞台っぽい流れでしたよね。
話しながらテンションがリンクしていって、
どっちかが立ちあがると、
相手も立ちあがって、みたいな。 |
糸井 |
それで、一段落したら、
舞台がさーっと変わって
つぎのセットが出てくるみたいな感じでね。
そうそう、先日、
久しぶりに歌舞伎を観てきたんですけど、
『新選組!』って舞台の時代劇の手法を
あえてやってるんだなって再確認できましたね。 |
西本 |
一方で、テレビドラマならではの
長所を活かしているのが、
セットの緻密さですよ。
冒頭の釣りの場面で、周平が登場するとき、
バックの木々がちゃんと揺れてるんですよ。 |
永田 |
セットでいうと、あそこもすごかったですよ。
古田新太さんと近藤が背中合わせで語るところ。
カメラがふたりを中心に
ぐるーっと回るんですよ。
つまり、ほぼ360度、きっちりセットを組んで、
カメラが回ってもおかしなものが
映らないようにしてるわけですよね。
そういうのもあって、
あのシーンは見応えあったなあ。 |
糸井 |
えっ、もうそんな話を
してしまっていいんですか? |
永田 |
あ、踏み込みすぎましたか。 |
西本 |
もうボチボチいいんじゃないですかね。 |
糸井 |
そうですね。 |
永田 |
もうだいぶ冷静になりました。 |
糸井 |
じゃあ、話しましょう。
いや、よかったね、古田新太さん! |
ふたり |
よかったですねー。 |
糸井 |
あそこの背中合わせのシーンなんて、
ほんっとにカッコよかった。
三船敏郎の映画の「新選組」では、
あの、古田新太さんの役が
萬屋錦之介なんですよ。
「勧進帳」でいえば、「富樫」の役ですから、
なにしろ、あの役はものすごく大事なんです。
『新選組!』の公式ページでも
三谷さんが言ってるけど、
いわば、『新選組!』の最後の重みとして、
いまの舞台俳優の実力者を
あえて持ってきたわけですよね。 |
西本 |
知名度に左右されず、役柄を考えて、
きっちりハマる人をもってくるという、
『新選組!』らしいキャスティングですよね。
若い人だと『木更津キャッツアイ』の
オジーの印象が強いでしょうから、
びっくりしたんじゃないですか。 |
永田 |
古田新太さん、今回が初登場なのに、
「怖そうな敵かと思いきや
じつは頼もしい味方」っていう
ひとりどんでん返しを
あの短い時間で成立させてしまっているのが
すごいですよね。 |
西本 |
登場シーンのインパクトもすさまじかった。
「チェーーストーーーー!」の絶叫で、
政治的な動きをする官軍のなかで、
唯一の武士であるということを
アピールしていたように思います。 |
永田 |
しかも、官軍のなかで、
ちょっと浮いている感じというか、
偉い人たちが扱いに困っているという
雰囲気がすごく伝わってきて。 |
糸井 |
いうなれば、あの役どころは
「狂気をはらみつつのまっすぐ」
という系統ですよね。
いや〜、迫力があったなあ。
しかも、あの迫力というか、古田さんの力が
周囲へもいい影響を及ぼしてる。
あれだけ存在感を出すと、
受け取る香取くんのバランスが
どんどん重くなっていくんですよ。
ところが香取くんはそれを受け止めて、
近藤勇という男の大きさを表現している。
あれは、上手だったね。
たぶん、終わっていく『新選組!』に対して
胸がつまるようなことがきっとあって、
それが彼を成長させていってるんでしょう。
近藤勇に対しても、香取慎吾に対しても、
古田さんがうまく作用しているんですよ。 |
永田 |
あの短い時間に
お互いがお互いをわかり合って、
信用し合ってるという説得力が
生まれているのがすごいですよね。
「初対面なのにそこまで信用するか」って
観てる側が感じないから。 |
糸井 |
やっぱりあの背中合わせのシーンの
説得力ですよ。
いやあ、あそこはよかったねえ。 |
永田 |
人間ドラマとして見応えがあっただけでなく、
ちょっとしたサスペンス仕立てにもなってて
手に汗を握る展開でしたね。
捨助の言動にはらはらしたし、
土方がスッと移動して銃を構えてるあたりも
持ち味が出ててよかった。 |
糸井 |
あの土方は有馬を狙ってるとみていいんだよね。
捨助を狙ってるわけじゃなくて。 |
西本 |
旗を見られてバレると思った瞬間、
土方は有馬に斬りかかろうとしてましたから
この場合は有馬じゃないでしょうか。 |
糸井 |
そうですよね。2度観たら、
捨助という観かたもあるなと思ったんですが。 |
西本 |
どっちにしろ、撃ってしまったときは、
土方はきっと銃の暴発という理屈を
持ち出したんだろうなと思いました。
「寄せ集めの軍隊だから
銃の扱いに慣れてなくて
暴発させてしまった」
というような理屈で。 |
糸井 |
なるほどね。 |
永田 |
いや、でも、捨助にはやられたなあ。
三谷さんの思うつぼだった。 |
西本 |
ええ。出て来た瞬間、隊士同様、
視聴者も「やばい!」と思ったはずですよ。 |
永田 |
思った思った(笑)。
このシーンのために、いままでさんざん
余計なことをしてきたんじゃないかと
思えるくらいの見事さでした。 |
糸井 |
ホントだよね。
だとしたら、長い前フリだよなあ(笑)。 |
永田 |
以前、年末年始のテレビガイドで話題になった
ナインティナインの年越し特番くらい
長い前フリですよ。 |
糸井 |
わはははははは。
あの、たのしめる人が限定される年越し番組ね。 |
永田 |
あれ、今年もやるんですかね。 |
糸井 |
個人的にはぜひやってもらいたいけどね。 |
西本 |
ついでですから発表しておきましょう。
昨年大好評でした、
「年末年始のテレビガイド」を
今年ももちろんやります!
『新選組!』が終わったからといって
「ほぼ日テレビガイド」が終わるという
わけではございません! |
永田 |
というか、あっちが原点ですからね。
いまは「ほぼ日テレビガイド」の
「『新選組!』編」ですから。 |
糸井 |
ま、テレビを通じたおもしろそうなことには
なんでもくっつくのが
「ほぼ日テレビガイド」の売りですからね。
アテネオリンピックのスペシャルも
いちおう「ほぼ日テレビガイド」の
スペシャル企画という扱いでしたし。 |
西本 |
年末年始の対談は
来週あたりにやりますから
時間空けといてくださいね。 |
ふたり |
早いな! |
西本 |
あなたがたに任せておくと
ちっとも進みませんから、
進行関係はきっちり仕切らせてもらいます。 |
永田 |
ひー。 |
糸井 |
それはそれとして、
ドラマの話に戻りましょう。 |
西本 |
はいはい。 |
永田 |
2回目観て思ったんですけど、
そもそも、もういっぺん新選組を作る
というのがすごい話ですよね。
戦に負けた。京を追われた。
刀の時代は終わった。江戸城も開城した。
そのあたり、十分に実感したうえで、
もうひと事業、興すわけですからね。 |
西本 |
ええ。みんなが
「俺たちどうする?」と思っているときに、
さらりと一大プランを発表してましたからね。
「新しい隊士を募る」と、ふつうに。
あのあたりは本来の土方っぽいです。 |
糸井 |
女たらしにも戻ってたあたりも、
土方復活という感じだったね。
しかし、おもしろいやつだねえ、土方は。
新選組をつくるということが
もう人生なんだろうね。 |
西本 |
『筋肉番付』でサスケを
ずっとやり続けている人みたいですよね。 |
糸井 |
‥‥なにを言ってるんですか? |
永田 |
‥‥意味がわかりません。 |
西本 |
「オレにはこれしかない」っていう
土方の新選組に対する入れ込み方には
サスケに入れ込んで
自宅にセットを組んじゃった
元消防士さんみたいなものを感じた
ということですよ。 |
糸井 |
はっきりいってその意見には賛成しません。 |
永田 |
久々に見事な反面比喩ですね。 |
西本 |
恐れ入ります。 |
永田 |
ほめてねえって。 |
糸井 |
どさくさに紛れてつけ加えると、
色男だと言われている土方は、
系統でいうと川口系ですね。 |
永田 |
川口系? |
糸井 |
元広島で、巨人に来た、
左ピッチャーの川口和久ですよ。 |
永田 |
ああ、はあ、そうッスか。 |
糸井 |
もうちょいわかりやすくいうならば、
「川口、リチャードギア」の流れですね。 |
西本 |
ああ、はあ、そうッスか。 |
糸井 |
リチャード・ギアと川口は元々似てるからね。 |
ふたり |
ああ、はあ、そうッスか。 |
糸井 |
もっとましな反応があっても
いいんじゃないですか。 |
永田 |
長い前振りを経てようやく
佳境に入ってきたんですから
もっとドラマ本編について語ってくださいよ。 |
糸井 |
そんな簡単に振られても困りますよ。
こっちは号泣してたんですから! |
永田 |
ぼくだって号泣してましたよ! |
西本 |
おかしなことを
主張し合わないでください。 |
永田 |
じゃあ、ええと、斎藤はどうですか? |
糸井 |
あの人は、よくしゃべるようになりましたね。
なんというか、思想が消えたね。
「いつ死ぬんだ?」というのも
いいセリフだったねー。 |
西本 |
あのシーンはよかったですね。
「いつ死ぬんだ?」の問いに
「夏」と答えた沖田。それに対して
「涼しくなる前にまた来る」と返した斎藤。
返しにもセンスがありますよ。
いまの斎藤なら、
ほぼ日スタッフとして欲しいくらいです。 |
糸井 |
そんな評価のしかたがあるとは驚きです。 |
永田 |
一方、斎藤に本気で怒られた尾形くんは
ちょっとかわいそうだったなあ。
こう胸ぐらをつかまれて
こう床に叩きつけられてましたからね。 |
西本 |
古くからいて前線にいた
隊士に言われるのはかまわんが
刀のかわりにそろばんをもってたお前には
言われる筋合いはないってことでしょうか。 |
永田 |
にしても、みんなといっしょに
談笑してたつもりだろうから、
突然自分だけ胸ぐらつかまれるとは
思ってなかったでしょ。 |
西本 |
むー、となると斎藤くんも、
うちのスタッフとしてはちょっと問題あるな。 |
永田 |
もういいって。 |
糸井 |
沖田と斎藤のやり取りに戻りますけど、
ぼくが「いつ死ぬんだ?」以上に
興味深いなと思ったのは、
「おまえは戦をしてないから
わからないだろうけど」という
斎藤のセリフなんですよ。
沖田みたいなすごい刀の使い手に対して
あのセリフは重かったなあ。
何人、人を斬ったって
沖田は道場の中の人なんだよね。
京で不逞浪士を斬るのと
戦はぜんぜん違うからね。
たしか、池田屋とか蛤御門とか
そのあたりだったと思うんですけど
近藤が「これは戦だ!」と
叫ぶ場面がありましたよね。
いまにしてみれば、
ちっとも戦じゃなかったんですよね。
あの時の戦の概念とこの時の戦の概念が
まったく違うってことですよ。
まあ、毎週言ってますけど、
「たった5年の話」ですからね。 |
西本 |
先週の「5分の1プラモデル縮尺理論」は
けっこうな反響がありましたね。 |
糸井 |
伝わりづらい話かと思ったんですが、
意外に反応がよくて驚きました。 |
永田 |
さあ、そして、
今週はやっぱり近藤じゃないですか? |
ふたり |
近藤ですねえ! |
永田 |
泣かないように話していきましょう。 |
糸井 |
今週もまた火の中に飛び込むようなことを
やってましたよね。
あれが近藤の魅力なんですよ。
ずいぶんまえに、三谷さんがメールをくれて、
「『芹沢鴨、爆発』を観ておいてください」
と言っていたことを思い出しますが、
やっぱり、あれが近藤の原点なんです。
まっすぐな博打打ちなんですよね。 |
永田 |
今回、そ、いう意味では、
「信念でサイコロの目を変える近藤」が
復活してましたよね。
命がけで話して、甲子太郎の心を変えたように、
有馬と見事に心を通じさせましたから。 |
糸井 |
そうだね。ただ、そこで終わりかというと、
そうじゃなかったところが、
やっぱり勢いを失ってるところだね。 |
永田 |
出頭せざるをえなくなって‥‥。 |
糸井 |
あそこは、土方が久々に
戦術を出して授けているところが
ほんとうに泣けましたね。
かっちゃんのために
戦術を出す役をしている時の土方は
最高にかっこいいね! |
西本 |
で、「うそをつき通してこい」と。 |
永田 |
「どんな手を使っても生き残れ」と。
ああ、いかん、泣けるわ‥‥。 |
糸井 |
唯一の戦術が
「うそをつきとおす」というだけなんだよなあ。
また、うまくあの名前をもらってたもんだね。
このうそをつくために名前を
もらったようなもんじゃないですか。
‥‥クロネコヤマト。 |
永田 |
大久保大和です。 |
糸井 |
冷静なツッコミですね。 |
永田 |
出かけた涙も引っ込んだわ。 |
糸井 |
なんであんな名前をもらったんだろうね。 |
永田 |
上様からもらったと言ってましたね。
「甲陽鎮撫隊」と同じじゃないですか。
近藤勇の名前を残しておくと、
人が集まったりしてまずいから、
急ごしらえに名前をつくって
与えたんじゃないでしょうか。 |
西本 |
とすれば、勝海舟発案、
カマキリ将軍経由の名前でしょうね。 |
糸井 |
それで、まあ‥‥加納くんですよ。 |
永田 |
はあーーー。
加納さんは‥‥よかったですねえ‥‥。
セリフなんか、ほとんどないのに、
ずっとよかったですね。
入った時の伏し目がちな視線とか、
いたたまれない感じとか、迷いとか、
いろんなことに誠実な感じとか、
ほんとによかった。 |
西本 |
甲子太郎の腹心とも呼ばれた男が
官軍ではただの歩兵ですよ。
どれだけ薩長を中心とした
組織であったかがしのばれましたよ。 |
糸井 |
いろいろあったんだろうね。加納もね。 |
永田 |
まっすぐな人ですからね。
甲子太郎が近藤を刺すと決意したときも
「卑怯じゃないか」ということを言ってたし、
近藤を撃つ篠原に対しても、
「闇討ちじゃないか」と言ってたし。 |
糸井 |
ある意味では、甲子太郎の開国論に
合わせての転身とも言えるんですよね。
迷ったすえ、甲子太郎の教えを
守ったのかもしれないですよね。 |
永田 |
障子が開いて加納が入ってきたとき、
それまでとんがり帽子だったのに、
脱いだとたんに、
チョンマゲに白ハチマキっていう、
武士の顔をしてたのが
なんか、泣けましたね。 |
糸井 |
ああやって、出で立ちを
すっぱり切り替える余裕もなく、
行軍してきたんだろうね。 |
西本 |
ちょっと前後しますけど、
近藤がシラをきりとおしているときに
古田新太が上司にばれない位置で
「オッケーっす、近藤さん!」みたいに、
微妙にうなずいてるのがよかったですね。 |
永田 |
あれ、すごいと思った。
はっきりうなずいてるわけじゃないんだけど、
観てる側にはなぜかはっきりと
「オッケーっす!」が伝わるんだよね。
あれって台本にかけないよなあ。
だって立ってるだけだもん。
あからさまにかばうとヤバイことになるから
有馬も我慢してるんだっていう感じも
すごくわかったし。
それで、取り調べが一段落してから、
「もう帰した方がいいんじゃないですか?」
ってさり気なく進言するあたりも、
有馬の「デキる感じ」というのが出てた。 |
糸井 |
そこで上手くいったかと思ったときにね‥‥。 |
永田 |
ああ、そうですね。最後は、ほんと‥‥。 |
糸井 |
近藤勇の役割とか、存在を、
宗教家だということを言うと
「宗教」ということばに過剰反応しちゃって、
「そうじゃないです!」という人がいるけど、
やっぱり近藤勇には、
論だけでは割り切れない、宗教的な面、
宗教家としての魅力があると思うんです。
あの最後の場面でいうと、
今回は加納という人が、近藤の目の前にいる
迷える小羊になったわけじゃないですか。
そのときに、いわばキリストとしての近藤が
正体を明かしてもいいから
加納を抱きしめるわけじゃないですか。
そこにみんなは感動するわけですよね。
以前、吉本隆明さんが、
「イエスの方舟」の千石イエスという人について
語っていたことを思い出すんです。
吉本さんが言うには、千石イエスという人は、
迷っている対象がいると、
その人と、共振し合って、共感し合って、
いっしょになっちゃうんだって。
だから、イエスの箱船にいる女の子が
「死にたい」っていうと
本気でその場で「死のう」って言えるんだって。
そうすると両方が救われるんだって。
つまり、「いっしょに死のう」と
本気で思ってくれる人が目の前に表れたときに
はじめて死なないですむ道ができるんだ、
っていうことを言ってたんですよ。
死ぬのはいけないとか、
そういう話をするんじゃなくて、
「わかった、オレがつき合う」
と言ってあげることで
両方が生きちゃうみたいなことで。
そういうものを持っているのが
宗教家の資質なんだっていう。
それ、ずばり今回の近藤勇じゃないですか。 |
西本 |
そうですね。 |
永田 |
そういえばあの場面の音楽も
賛美歌みたいだったなあ。 |
糸井 |
まあ、キリスト教を描いているというわけでは
まったくありませんけど、
西洋に通じるような描きかたというのを
三谷さんはけっこうやっているような
気がするんだよね。 |
永田 |
でも、あの、ラストのシーンの機微というのは、
2回目のほうが味わえましたね。
1回目はどうなるんだろうという不安や
結果がわかったときの驚きがあるから、
どうしてもそっちに持ってかれちゃうんだけど、
2回目はそれがないぶん、
どっぷりはまれました。 |
糸井 |
また家に帰ってもう1回観ようかな‥‥。
おれ、近藤が土方と抱き合うところで
この回は終わるんじゃないかと思ったんだよ。
こう、ふたりがアップになったところで‥‥。 |
永田 |
「次回予告」と。 |
糸井 |
そうそう。それでいいと思ったんだよ。
そしたらさ、あれでしょ。まいったなあ。
近藤と土方の別れもよかったよなあ。 |
永田 |
あそこは、ぼく、近藤ではなく、
香取慎吾に泣けたんですよね。
あの場面って、役柄としては、
今生の別れになるとは
わかってないわけですよね。
でも、香取さんの表情から、
「ここが別れになるんだ」っていうことが
なんとなくにじみ出てる気がして。
でも、それが、なぜかうれしいんですよね。 |
糸井 |
あの場面、第1回のコルクを
きちんと出してきて片づけるあたりも、
永田くんは好きですよね? |
永田 |
ああ、好きですねえ! |
糸井 |
ぼくはもう、ああいうのは、
すっ飛ばしちゃうね。
つくってて、スタッフに
「コルク入れといたらどうですか?」
って提案されても、
「コルクはもう、いいよ」って言うな。
どんどん行っちゃおうって。 |
永田 |
糸井さんのそういうところも
すごくわかりますよ(笑)。 |
糸井 |
「コルクのことはみんなが想像するんだよ」
って、永田くんみたいなスタッフに説明してね。
「きっとふたりは最後まで
コルクを持ってたんでしょうね」って
みんなが語るから、それでいいんだよって。 |
西本 |
ぼくの役割で言うと、
コルクをあまりに大事にしすぎるスタッフが
「いっそコルクだけで1本つくりましょう」
みたいなことを言い出したときに
「いやいやいや!」って止めるタイプですね。 |
糸井 |
それもわかるわ(笑)。 |
永田 |
ぼくがスタッフだったら、
糸井さんが「コルクはナシにしよう」
って決めたあとに、
セットのどこかにさり気なく
コルクが置いてあるとか、
ふたりの胸元からコルクの袋が
ちらっと見えるとかいうふうに準備して、
「糸井さん、これくらいはどうです?」
って言いますね。 |
糸井 |
ああ、着替えのシーンとかでね。
で、言われたぼくは、その塩梅をみて、
「いいんじゃない?
でも、流れ、止めないでね」と。
おれはどんどこ押したいタイプだから。
やっぱり性格が出るんだろうなあ。
でも、今回は、ほんとうによかったですね。 |
ふたり |
よかったですねえ。 |
糸井 |
今週、なにがおもしろかったかって
史実を知っているのに
「どうなるんだろう?」って
本気で思ったことです。
どの場面が地雷を踏んじゃったんだろう
というようなことや、
ここはうまく行くんだろうかと思うような、
目の前でどっちに振れるか
わからないことが山ほどあった。
だから傑作の回だと思うんですね。 |
永田 |
ま、ぼくは、泣くのはめずらしくないんですが、
あれほど泣けたというのは、
別れが悲しいとかそれだけじゃなくて、
そういう、「どうなるんだ?」っていう部分で
感情の根っこが終始揺さぶられてたのが
とっても効いてるように思います。 |
糸井 |
そうですね。
あと、本当は次回が死ぬ回だけど
今回のテーマがこそが、「死」ですよね。
一切が死んでいってますよね。
「いつ死ぬんだ?」という沖田へのセリフが
ドラマ全体への呼びかけだね。 |
西本 |
なるほど。そしていよいよ来週は最終回です。 |
永田 |
予告はほんとにやばかった!
「源さん、死す」の予告もやばかったけど、
衝撃の桁が違った。10秒で泣いた。 |
糸井 |
あれはひどいよなー。
ええと、最終話のタイトルってなんだっけ? |
西本 |
「愛しき友よ」。 |
ふたり |
うわーーーーーー! |
西本 |
らーらーらーららららー♪ |
糸井 |
いよいよだなあ。 |
永田 |
いよいよですねえ。 |
西本 |
最終回に向けて、どういう心境ですか。 |
永田 |
ええと、ぼくは、じつは、
どうせ泣くに決まってるんですけど、
いまは、悲しさよりも
「至福のひとときを迎える」という
喜びのほうが大きいんです。
長くつむがれてきたものが、
最後の最後に着地する瞬間というのは、
娯楽につき合ううえで醍醐味なので。
ゲームが終わる瞬間とか、
本の最後の1ページを読み終えて
パタンと閉じる瞬間とか、
そういうのが好きなんです。
着地に備えてわくわくしているというのが
正直なところです。 |
糸井 |
よくさ、つぎの恋人ができるまで
別れられないということがあるじゃないですか。
ぼくは、あれに近いことになってます。
だってさ、この日曜日のこの時間が
これからすっぽりとなくなるんだよ。
「先週までは‥‥」って
きっとなるんだよ思うんだよ。 |
永田 |
あああ。 |
西本 |
来年の過ごしかたまで影響しそうですね。
「去年のいまごろは池田屋だったなあ」とか。 |
糸井 |
その意味では、ずっと思い出す1年になるね。 |
永田 |
ずっと思い出す大河ドラマというよりも、
ずっと思い出す1年に。 |
糸井 |
うん。 |
永田 |
にしもっちゃんは? |
西本 |
ぼくは心構えというよりも、
来週の日曜日をどこで迎えるかという
報告をしておきます。 |
永田 |
あ、あれか(笑)。 |
糸井 |
なんです? |
西本 |
日曜日の最終回、ぼくは薩摩で観ます! |
糸井 |
なんですか、それは。 |
西本 |
来週の日曜日は
FC東京の試合が鹿児島であるんです。
日帰りができないんで鹿児島で
『新選組!』を観ます! |
糸井 |
ばかにうれしそうですね。 |
永田 |
いわば、作・演出・主演・西本武司という
自作自演イベントですよ。 |
西本 |
アウェー薩摩で『新選組!』を観るんですよ! |
糸井 |
‥‥別におもしろくない。それ。 |
永田 |
ばっさり(笑)。 |
西本 |
ちなみに宿は桜島の真ん前です。 |
永田 |
最後にもう一度言いますが、
とにかく、最終回は15分長い
1時間の放送ですので、
ほんとうに注意してください。 |
西本 |
DVD企画は進行中ですが、
来週の最終回でも具体的な特典などは
発表できないと思います。
どちらにしても発売は来年2月予定ですので、
もうちょっと先の話になります。
きっと、そのころにはみなさん、いまより
『新選組!』熱も冷めていることでしょう。
この熱い気持ちを貯金しておいて
2月に引き出したいという方は
「うっかり防止隊」の方まで
メールアドレスを登録していただければ
おもしろメールで発売や特典について
忘れたころにお知らせをします。 |
糸井 |
ま、とりあえず、いよいよです。
ハバァ・ナイス・ウィークエンド! |
ふたり |
ハバァ・ナイス・ウィークエンド! |