永田 |
お久しぶりです。 |
糸井 |
お久しぶりです。 |
西本 |
お久しぶりです! |
永田 |
まずは『新選組!』のDVD発売、
おめでとうございます! |
ふたり |
おめでとうございます! |
永田 |
本日は、やや出遅れましたが、
『新選組!』DVDボックス第壱集について
あれこれ言ってみようじゃないかということです。 |
糸井 |
いきなりでなんなんですが、
じつはこのDVD、ぼくのところには
まだ手違いで届いていないんです。 |
永田 |
え? そうなんですか? |
西本 |
糸井さん、
真っ先に予約してなかったですか。 |
糸井 |
したさ! 誰よりも早くしたさ。
けどね、なんかね、どうやら、
「第弐集」との一括発送になってたみたいで。
分割発送で申し込んだはずなのになぁ。 |
永田 |
「すいません、いますぐ送ります!」
みたいなことになってるんですか? |
糸井 |
と、思うんだけどねえ。
とにかくまだ来てないのよ。
まあ、でもね、そ〜んなに、
慌てて観たいわけじゃないんですよ。 |
西本 |
ああ、それはわかります。 |
永田 |
とにかく観たい! っていうより、
所有してそばに置いときたいって感じですよね。 |
糸井 |
そうそうそう。
まあ、届かないから、ぼくも、いまさら
『ブレアウィッチプロジェクト』かなんか
観てたりするくらいだからね。 |
永田 |
『ブレアウィッチプロジェクト』!
いまさら! |
西本 |
ズレてる! あんたズレてるよ! |
糸井 |
しかも1作目。 |
永田 |
なにやってるんですか。 |
糸井 |
なにを観ようと勝手じゃないか。
まあ、それくらい、ゆったりとした
心持ちでいるということですよ。
あと、最近でいうと、
『チャンス』っていうのも観ましたよ。
知らないでしょ? |
西本 |
ぜんぜん、知らないですね。 |
永田 |
『チャンプ』なら知ってますけどね。 |
西本 |
それはぼくも大好きです。 |
糸井 |
『チャンプ』じゃなくて『チャンス』ですよ。
庭のことだけしか知らない人が
すごい人だって大統領になっちゃう話。 |
西本 |
コメディですか? |
糸井 |
ええ。現代の寓話です。
これがなかなかね‥‥。 |
永田 |
糸井さん糸井さん、
このまま「最近観たDVDの話」を
延々続けていくつもりですか。 |
西本 |
久々の更新だということで
ページを開いてくださった
「新選組!」ファンに怒られますよ? |
糸井 |
まあ、待て。
キミらもいい加減、
つき合いが長いからわかるだろう。
ぼくのこういう、一見ムダに思える話は、
ゆっくりと大きな弧を描いて
目的の場所に見事に着地するものなんですよ。 |
永田 |
弧を描きながら、どうやって戻ろうか
考えているときもありますけどね。 |
西本 |
戻ってきた場所よりも、
弧のときのほうがおもしろい場合も
多々ありますけどね。 |
永田 |
そうそうそう。
「なんだ、もう戻ってきちゃったよ」って‥‥。 |
糸井 |
話を聞くのか聞かないのか! |
ふたり |
聞きます、聞きます。 |
糸井 |
そんななかでですね、
『王様のレストラン』も観たんですよ。 |
永田 |
おお。 |
西本 |
そう来たか。 |
糸井 |
みなさんはわかってますよね、
『王様のレストラン』がどういうものか。 |
西本 |
三谷作品ですね。
連続テレビドラマでは初期の作品だったかと。 |
糸井 |
そうです。じゃあ、ここで、
爆弾発言をしましょうか。 |
永田 |
お。 |
西本 |
お。 |
糸井 |
『王様のレストラン』より
『新選組!』のほうが
おもしろいとオレは思う。 |
永田 |
あっ、そうなんですか。 |
西本 |
地味にソレ、爆弾ですね。 |
糸井 |
爆弾でしょう? |
西本 |
だって、「新選組!」の連載をやってる最中に、
三谷さんのファンから
たくさんメールをもらったじゃないですか。
そのなかで『王様のレストラン』は
特別なものとしてとらえられてましたからね。 |
永田 |
そうだったそうだった。 |
西本 |
「私はずっと三谷幸喜さんのファンだけど
やっぱり力を発揮してるのは
『王様のレストラン』だ」
みたいな意見がたくさん来てましたよ。
三谷作品のなかの金字塔のように語られてました。 |
永田 |
うん。あと、三谷さん自身、
『ありふれた生活』のコラムのなかで
「あれがいちばんうまくいった
幸せなドラマだったかもしれない」
みたいなことを書かれてましたよ。 |
糸井 |
それは、そうなのかもしれないけどね、
でもね、『新選組!』の、
三谷幸喜が多少不自由しながらやってる
っていうことのほうが、
ぼくにとってはおもしろかったんです。
そりゃ制約は多かったと思いますよ。
NHKでやるんだし、大河だし、史実もあるし、
苦労したことだと思いますよ。
でも、ぼくは
『新選組!』のほうがおもしろかった。
やっぱり、思った通りに
ならないことのほうがおもしろいですよ。 |
永田 |
なるほどなー。 |
糸井 |
さっき、3人で、DVDの特典映像と、
あと1話をちょっと観ましたけど、
やっぱり『新選組!』はおもしろいわ。
それがぼくの大きな意見ですね。 |
西本 |
そうっすねえ。
ぼくも久々に『新選組!』を観て、
やっぱ買おう、と決意しましたから。 |
ふたり |
予約してなかったのか! |
西本 |
まあまあ、聞いてください。
正直なところを言うと、
本放送が終わったとき、ぼく、
『新選組!』のテンションが
ストーンと落ちたんですよ。 |
永田 |
ああ、それもわかる。 |
西本 |
それでまあ、
『新選組!』のDVDを買うつもりのお金で、
FC東京が優勝したナビスコカップ全試合DVDと、
FC東京の2004年シーズンの全試合を収録した
DVDを購入したりしてたわけです。 |
永田 |
ぜんぶサッカーかよ! |
糸井 |
永田くん、ぼくはつねづね思うんだけど、
どうもぼくらは、なんだかんだいって、
けっきょく西本の「FC東京トーク」を
聞かされてばっかりじゃないですかね? |
永田 |
いえてます、いえてます!
なんでぼくらはこんなに
にしもっちゃんのFC東京の話を
聞かなきゃなんないんですか。 |
糸井 |
理不尽ですよね!
しかも、いつの間にか、ですからね。 |
永田 |
いつの間にかはじまってるんですよ。
ある意味巧妙なんです。
フィッシング詐欺みたいなもんですよ。 |
西本 |
で、まずナビスコカップの話ですけどね。 |
ふたり |
『新選組!』! |
西本 |
ああ、そうでした。
今日DVDを観て、俄然ぼくは
『新選組!』を買う気持ちになったんですよ。 |
糸井 |
それはなぜかと尋ねてみましょう。 |
西本 |
やっぱり『新選組!』はおもしろい、
というのはもちろんのこととして、
映像がキレイなんですよ。 |
永田 |
ああ、それは思った思った。
ハードディスクレコーダーに録ったものより
ぜんぜんキレイだったねー。
まあ、当たり前っちゃ当たり前なんだけど。 |
西本 |
あれはほしくなります。 |
永田 |
特典映像についてはどうでしょうか。 |
糸井 |
まあ、言ってしまうと、たいしたこたあねえぜ。 |
西本 |
ええ。たいしたこたあねえぜ、でした。 |
永田 |
まあ、ようするに、NHKで放送されてた
『新選組!』の予告映像集でしたね。
最初のスタッフとキャストの顔合わせや、
ちょっとしたメイキングなんかもありましたが。 |
糸井 |
あれはどうなってるんですか?
年末にやってた、メインキャストでの座談会。 |
西本 |
あれは総集編のDVDに入るそうです。 |
永田 |
だから、特典映像が貴重なのは、
「総集編」のほうでしょうね。 |
糸井 |
まあ、でも、特典映像は、
どうでもいいんですよ、やっぱり。
少なくともぼくらは、
特典映像をそんなに観たいわけじゃない
というのが、よくわかりましたよね。 |
ふたり |
わかりました、わかりました。 |
糸井 |
なにがほしいんだといえば、
やっぱり特典映像なんかより、
「これをぜんぶ観たいな」ということが
圧倒的に大きいわけだから。 |
永田 |
だって、特典映像を観ているときより、
1話を観はじめたときのほうが
よっぽどテンション上がりましたからね。
あれ、途中でとめなければ、
ずっと観てたでしょう? |
糸井 |
観てただろうねえ。 |
西本 |
お互いの自宅だったら、
一気に2〜3話観てますよ。 |
永田 |
いえてる。 |
糸井 |
いやあ、やっぱりおもしろんですよ。
だから、希有な1年だったんだねえ。
あらためて思いますよね。
まえにも書いたけど、いまだにぼくは
『新選組!』のことを考えますからね。 |
西本 |
観たら観たでまた、
モードがちょっと切り替わって
『新選組!』のことを考えますね。 |
糸井 |
たとえば1話で思ったんだけどさ、
やっぱり、最初のころに撮ってるシーンって
刀がまだ刀じゃないんですよね。
後半になると刀が刀になってるよね。
人の肉を切り刻むという怖さがともなってくる。 |
永田 |
あ、そういうのありますね。
ぼくが思ったのは、1話の冒頭の
香取さんの「ご用改めである!」セリフの重さ。
ドラマ後半の「ご用改めである!」とは
ぜんぜん違いましたよね。 |
糸井 |
まだ、「ご用改めである!」の
意味がわかってないんだよね、きっと。
それは、香取くんだけじゃなくて、
まわりのスタッフも含めて。 |
永田 |
1話の「ご用改めである!」は、
「こんにちは!」とか、
「ごめんください!」の
意味に近い感じなんですよね。 |
西本 |
ひと息、間が入っているのも
いま観ると違和感がありますもん。
ガラッ! 「ご用、改めである!」って。 |
糸井 |
だから、
「つくっていくうちに化けていく」という
大河ドラマの有名な法則が
あのセリフひとつとっても
表れているということですよ。 |
永田 |
ドラマの終盤になると、
観ているぼくらにもわかりますものね。
「ご用改めである!」の重さが。
だって、あれは、
「いざとなったら斬り殺す覚悟があります」
という宣言みたいなものですから。 |
糸井 |
そのあたりの意味が、あれにOKを出している
演出の人にもまだ見えてないんだよね。 |
永田 |
極端なことを言うと、
1話の「ご用改めである!」よりも、
スマスマの『新選組!』コントで
香取さんが言った
「ご用改めである!」のほうが、
よっぽど「ご用改めである!」だと思う。 |
糸井 |
そうだねー。
そう考えると1年間やるというのは
すごいことなんだなあ。
あと、おもしろかったのは、
放送開始直前の予告編映像における、
山南さんの扱いの小ささ! |
永田 |
そうそう(笑)。 |
西本 |
完全に、その他大勢扱い(笑)! |
糸井 |
総長という大役に
キャスティングしたわけだから、
三谷さんにはわかってたわけでしょ。
堺雅人という人の力が。
でも、宣伝材料をつくる人たちには
それがまだわかってないわけですよ。 |
西本 |
あの時点では、
「堺雅人じゃ数字はとれないぞ」
っていう扱いですよね。 |
永田 |
「まあ、演劇界では
評価が高いのかもしれんが‥‥」
みたいな感じで。 |
西本 |
でも、山南さんの切腹の回なんかは、
明らかにクライマックスだったという。 |
永田 |
だって、「友の死」のまえなんて、
「もう、あの笑顔に会えない!」とかいって、
ガンガン宣伝してたからね。 |
糸井 |
「沖田くん、ここだ!」 |
永田 |
久々に聞いた、そのモノマネ。 |
西本 |
本家、松村邦洋さんによる
「山南さんのマネ」が聴きたい方は、
こちらとこちらをクリックしてください。 |
糸井 |
「沖田くん、ここだ!」 |
永田 |
もういいです。
あと、放映前の予告で違和感があったといえば
あのキャッチフレーズ。 |
西本 |
ああ、「愛と勇気の『新選組!』」みたいな。 |
永田 |
「元気が出る!」みたいな押しでしたよ。 |
糸井 |
とにかく前向きさをアピールでしたね。
宣伝の人もドラマの全体像を
つかみかねてたんだろうね。
まあ、でも、それは
しょうがないといえばしょうがない。
つくっていくうちに変わるよ。1年の長丁場だし。
逆にいうと、そのあたりが売りでもあるね。
演者と、スタッフと、お客さんが
いっしょに成長していくドラマだってことだから。
だからね、やっぱり
このDVDセットは推しますよ。
じつは、今日は3人で、
特典映像などについて語ろうとしてましたけど
もうやめます! |
永田 |
あはははははは。 |
西本 |
いや、でも、これは推すべきです。 |
糸井 |
特典映像なんかにね、
迷わされている場合じゃないですよ!
もう、これはね、いっそテレビを買え! と。 |
永田 |
意味がわかりません。
わかるけど。 |
糸井 |
特典映像を買うつもりで買うんじゃない。
このドラマを丸ごと手に入れるということですよ。
だからね、もう、DVDデッキを買え! |
永田 |
なんでそうなるんですか。 |
西本 |
サラウンドシステムも買え! |
永田 |
だから、そっちにつくなよ。
たのむよ、にしもっちゃん。 |
糸井 |
ようするに、ドラマがあれば
なにもいらないんですよ。
これは、白いご飯ですよね。
あ、いいこと言ったね。
ここは太字にしといてね。 |
永田 |
だから、太字はないんですって、
何回言ったらわかるんですか。 |
西本 |
じゃあ赤文字にしましょう! |
永田 |
だから、ないんだってば! |
糸井 |
このDVDボックスは、白いご飯です。
極上の白いご飯の詰め合わせです。 |
西本 |
ハイ、いただきました! |
永田 |
おまえがいただいてどーする! |
糸井 |
このDVDボックスは、白いご飯です。
極上の白いご飯の詰め合わせです。 |
永田 |
なんで2回言うんですか。 |