ノリスケ |
情報戦、難しいんだよね。
今回、遅い夏休みを取ろうとおもって、
旅先を選ぼうとしたのね。
僕はほんとは年に2回頑張って
旅行の費用を出そうって思ってるんだけど。
で、なんとかなりそうかな? って思ったんだけど。
で、彼がどういうところ行きたいのかな?
っていうようなことを、
もう、探りに探りに探って、
なかなか言わないんだよ。
あなたが連れていってくれるんだったら、
どこでもいいよ、みたいな言い方
してくれるんだけど、それは困るんだよね、
実はね(笑)。なんだけど、どーも、色々、
ここはどう? ここはどう? って言ってくと、
んー、なんて、こう、たとえば香港に行って
ご飯を食べようっていうと、
あんまりいい顔しないとかさ。
で、たぶん、この人は、ゆったり、
ただただ1カ所の海辺に行って、
何も考えずにボーッとするのが、
一番好きなんだとわかったの。
で、そう考えると、
とても快適にそれをするためのお金は、
いま僕のお財布からは出ない。
じゃ、延期しよう、ってことに、
やっとなったんだけど(笑)。 |
つねさん |
でも、それは、それで。 |
ノリスケ |
でも、その情報がね、
なかなかわかんなかったよ。
これだけ一緒にいるのに、わからなかった。 |
ジョージ |
身近になればなるほど、
わかんなくなることって、あるよね。 |
ノリスケ |
ある。わかんなくなった。 |
ジョージ |
わかりすぎると、
わかんなくなることあるんだよ。
今ね? 今度のクリスマスのプレゼントを
何しようかって。 |
つねさん |
だよね。今、2人で。 |
ジョージ |
すっごい困るもん。 |
ノリスケ |
近いとそうだよね。 |
ジョージ |
ねっ? |
つねさん |
ね。 |
ジョージ |
だって、好きな人に買ってもらうのが
良いもの、っていうのが、あるはずなんだよね。 |
ノリスケ |
ああ。自分で買わずにね。 |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
で、一応、嫌なもの貰いたくないから、
あれ買って、って言うの。
だけど、それをおねだりにしないで、
あれ買って、って言うっていうの、
すーごい大変だよ。
やっぱり、あってもなくても
いいもんなんだろうな、とかね。
自分じゃ買わないけど…… |
つねさん |
自分じゃ買わないけど、日常的にも使うけど、
何かちょっと違うもの、みたいな。 |
ジョージ |
そう。 |
ノリスケ |
ウチはね、彼がわりと上手でね、
欲しいけど高いなー、自分じゃ買わないな、
っていうものがあるでしょ。
クリスマスだったら、半年くらい前に、
言う機会があるとすると、
じゃあ、半年我慢したら、
僕がそれをクリスマスに買ってあげるよ、って、
サラッて言ったりするんだよね。
それはね、うまいな。 |
ジョージ |
言うのは、僕もすぐ言えるんだよ。困るのは、
言い方の問題じゃなくってね、中身だよね。 |
ノリスケ |
じゃあさ、じゃあさ、じゃあさ、
サプライズっていう意味での、
プレゼントではないわけじゃない? それって。 |
つねさん |
うん。 |
ノリスケ |
それは、OK? |
ジョージ |
それはOKなんじゃない? |
つねさん |
僕は、基本的に、そっちの方がいい。
サプライズも嬉しいけど。 |
ノリスケ |
結局さ、女の子たちが、
サプライズは100%ダメだって、
今、男たちに対して思ってると思うんだよ。 |
つねさん |
でも、サプライズっていっても、
クリスマスにサプライズもなんも、
あったもんじゃないじゃない?
だって、クリスマスには貰えるもんだ、
っていうのが、あるから。 |
ジョージ |
だから、サプライズは、物・時・場所が
ぜんぶサプライズじゃないとダメなの。 |
つねさん |
うん。 |
ノリスケ |
ん? |
ジョージ |
物と時間と場所が、
ぜんぶサプライズじゃないとダメなの。
クリスマス・プレゼントの
サプライズっていうのは、
「時」はサプライズじゃないんだから、
サプライズで贈っちゃダメなんだよ。 |
ノリスケ |
そっか、そっかそっか。 |
つねさん |
だって、もう決まってるじゃんね、絶対。 |
ジョージ |
そう。クリスマスの、
少なくとも1ヶ月前ぐらいから、
2人はいっしょうけんめい語り合い、
お互いのクリスマスの気持ちを、
どうやって伝えるかっていうのを、
話さないといけないんだよ。 |
つねさん |
僕も、そんな感じがするんだ。 |
ジョージ |
で、サプライズは、貰えると思ってないとき?
それこそ、んー、たまたま街歩いてたら、
「お前がこの前、あー、あれいいなー、
って言ってた花瓶に似たようなものが
あったから、買ってきちゃった」
とかっていうのが、サプライズなんだよね。
これ、嬉しいでしょう? |
ノリスケ |
そうだよね。 |
つねさん |
たまにあるもんね。
無理やり連れてかれて、
どこ行くんかな? と思ったら、
今から服作る、とかって(笑)。 |
ジョージ |
そういうのは、サプライズ。 |
つねさん |
僕も、それは賛成だな、なんか。 |
ジョージ |
サプライズならば、全てサプライズ。
で、そういうサプライズな時に
サプライズな場所でサプライズな物を貰ったら、
それがたとえね、浅草仲見世の、
わけのわかんないハッピであれ、
着物ドレスであれ、それは思い出なんだよ。 |
ノリスケ |
ハッハッハ。あとで困るけど。 |
ジョージ |
イヤだったら、いらない、って言えばいいのよ。 |
つねさん |
クリスマスとか誕生日とか、なんか記念日って、
絶対プレゼント貰えるっていうのがあるから、
貰う側がそれに対する満足度っていうのを
あらかじめ想定してるんだよね。 |
ジョージ |
2人のクリスマスを、どう過ごしたいんですか?
ってことに、つながるのよね。
で、クリスマス・プレゼント貰ったらば、
そのプレゼントを眺めながら、
あるいは使いながら、
年末年始を盛り上がらないといけないんだよね。
クリスマス・プレゼント貰った瞬間に、
あ、年末年始、この人と一緒にいられないわ、
って思うようなプレゼントになっても、いいの?
これがクリスマスだよ。 |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
クリスマスっていうのは、
クリスマス・プレゼントを貰うことによって、
厳しい冬を克服して、春に向かって生きていく
元気を貰うことだよね。
で、誕生日のプレゼントっていうのは、
それを貰うことによって、来年ももう一回、
この人からプレゼント貰いたいな、
って思う出来事だから、もっとすごいよ。 |
つねさん |
そうだよね。 |
ジョージ |
気合い入れなきゃ! |
ノリスケ |
でさ、女の子の中にはさ、
貰うことだけ考えてる子、きっといるよね。
あげること、っていうことを考えずに。 |
ジョージ |
んー、でもね。
僕、女は貰うのが特権だと思ってるから。
良いものを貰えない女の子の人生って、
つまんないと思うよ。 |
ノリスケ |
そっか。 |
ジョージ |
だって、こう言うとね、
性差別になるのかも知れないけど、
女の人っていうのは、
男のタネを体の中に貰って、
子供を宿すでしょう。
そうするとね、良いものを貰うっていうのは、
生き甲斐だよ。 |
つねさん |
やん。 |
ジョージ |
男は、良いものをあげて喜ばせる、
っていうのが本能だから、
いいものをあげないといけません。 |
ノリスケ |
つまり、女のプレゼント、
男にプレゼントするっていうのは、
いいもの貰うための、エビ? 海老・鯛のエビ? |
ジョージ |
そうねえ、それこそ、あれだよね、
自分に相応しい、もっと良いものを貰える男を
育てるためのエサだと思えばいいんじゃない?
「私はあなたのことを、
これだけ観察してるのよ」って。
「あなたは確か、この前こういうものを
欲しいというような意思表示をしたわね?
私はそれを見逃さなかった。
で、しかもそれを、その1週間後ではなくって
半年後の今日あなたに贈ったということは、
わかっているわよね? わからないの?
あのことを忘れたの?
そんなんじゃ、ダメじゃない?
ついでに私って、この半年間、
どういう風なことをした?
どういう意思表示をした? 思い出せる?」
っていうプレゼントをしなきゃダメなんだよ。
そうしたら、必死になるよ。 |
ノリスケ |
必死だなー。 |
ジョージ |
いいこっちゃー。緊張感があって。 |
ノリスケ |
今年どうしよう? プレゼント。 |
ジョージ |
ほら、悩むでしょう? |
ノリスケ |
悩む。鞄かなあ。ずっとほしがってるから。
でも、これぞっていうのが、ないの。
Katsuyuki Yoshida for Comme des Garcons
かな〜。とか。うーん。むーん。 |
ジョージ |
悩め〜。 |
つねさん |
悩め悩め、ってウチらも悩んでるけどね。 |
ジョージ |
どんどん悩もっ。 |
ノリスケ |
貰うもんは決まってるんだけど(笑)。 |
つねさん |
ああ、そうなの? なに? |
ノリスケ |
あのね、2泊3日ぐらい使える、
リモワの中くらいの、引きずらないトランク。 |
ジョージ |
あ、いいねいいねいいねー。 |
ノリスケ |
国内旅行が増えたんで、
引きずり型を自分で買おうかな?
って思ったんだけど、引きずり型、
格好悪いんだよ。で、迷ってて、
迷ってやめたの。
だから彼にも鞄をあげようかな?
二人でどこかに行くときのために、って。 |
ジョージ |
考えるの楽しいよね。
あのね、アメリカとかでは、
すごいちっちゃいころから、
プレゼントの習慣とか考え方、
徹底的にたたき込むよね。
ちっさいころから
グリーティング・カードを書くことは、
徹底的に教えられるの。 |
ノリスケ |
は〜。 |
ジョージ |
グリーティング・カードの教則本だとか、
書く授業だとかもあったりとか。 |
つねさん |
そうなんだ。 |
ジョージ |
だって、グリーティング・カードって、
いいもんだよ。封を切って、
何のために来たんだろう? と思いながら。 |
ノリスケ |
メールが、こんなに手軽になってるから、
余計、嬉しいかもね。 |
つねさん |
この人が海外出張のとき、
成田から、絵葉書を貰ったよ。 |
ノリスケ |
出発前に出すの!? |
つねさん |
そうそうそう。すっごい嬉しいよ。 |
ノリスケ |
素敵だよね。
それがテロなんかに遭って、
過剰な意味を持ってほしくないけど…… |
ジョージ |
そうだね。国内出張でもいいんだよ。
新幹線乗る前に、ちょっと時間があったから、
日本橋の丸善に寄って、地下で文房具見てたら、
ちょっと可愛い絵葉書があったから、
送ったんだよ。
けっこう楽しいよ、送る側としても。
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(このテーマはこれでおしまい。