ノリスケ |
婚姻届、それは、なんで、なんで、なんで?
すごい不思議。 |
つねさん |
ゲイ同士の結婚できない云々って、
あったじゃない?
なんか、自分の中でひとつねー、
なんか、かたちが欲しかった。 |
ノリスケ |
それは、浮気症なあなたを、
自分でいましめるために、みたいな話?(笑) |
つねさん |
ううん、ぜんぜんっ!
だって、そのとき付き合ってたやついたし。
ああ、まあ、別れる直前だったけど。 |
ノリスケ |
でしょ? ひとりにしようと思ったんでしょ? |
つねさん |
えっ? |
ノリスケ |
ひとりに絞ろうと思ったんでしょ? |
つねさん |
んー、ま、そうなんだろうね。 |
ノリスケ |
指輪はジョージさんの提案? |
ジョージ |
ん、でも、僕は最初に指輪を持ってて、
で、この人におねだりされたの。
指輪がほしい〜。 |
つねさん |
ん、で僕も買ってあげるって、
交換したの。 |
ノリスケ |
ほんと? |
ジョージ |
そそそそ。 |
つねさん |
僕、純情だったの、昔は(笑)。 |
ノリスケ |
この人ね、冷めてるように見えるんだよ、
外から見ると。 |
つねさん |
ええー?(笑)そお? |
ノリスケ |
う〜ん。言われないの? そういうことは。 |
ジョージ |
すっごーい、すっごい甘えん坊さんよ。 |
つねさん |
ヘへへっ。 |
ノリスケ |
他の友だちってね、聞いて、聞いて、聞いて、
っていうね、のろけも愚痴も言ってくるじゃない?
でも、言わないんだなあ、つねさんは。 |
ジョージ |
いや、たまに、たまに置いてかれるときが
あるぐらいに、すごいことがあるよ(笑)。 |
つねさん |
そうお? |
ジョージ |
かと思うと、なんか、こっちが色々、
喜ばせてやろうと思って準備することを、
ことごとく、ハイハイッ、ハイハイッ、
とかって、軽ーく流していったりとか、
っていうこともあるの。
これは仕方がないんじゃないの? |
つねさん |
それは、お互いだよ。 |
ノリスケ |
その、婚姻届にしても指輪にしても、
ずっと一緒にいようねっていう、
ライフタイム・パートナーシップを考えるのって、
今までの恋愛で、あった? |
つねさん |
あった。 |
ジョージ |
僕、いつもそうだよ。 |
ノリスケ |
そっか、いつもそうっちゃ、そうだな(笑)。 |
つねさん |
あるけど、結局、ふっと消えちゃうわけでね。 |
ノリスケ |
繰り返しだよね。 |
つねさん |
そう(笑)。 |
ジョージ |
ただ、一緒にいたい、いたいって思ってるうちは、
たいてい失敗するわけであって。
一緒にいられるといいな、
っていうふうに思わないと駄目だよね。 |
つねさん |
そうだね。 |
ジョージ |
一緒に、いつまでも一緒にいられないのが
当たり前なんだけど、
一緒にいれたらいいな、と思わないと。 |
つねさん |
うん。 |
ノリスケ |
それはね、毎日のように思うね。 |
ジョージ |
今まで、今まで付き合ったなかで、
いちばん厄介だったのが、
これだけ僕はあなたのことが好きなんだから、
一生一緒にいてくれて当然でしょ?
っていうようなのがあるんだよ。 |
つねさん |
いたんだ。 |
ジョージ |
んー。 |
ノリスケ |
アハハハハハ。そんなの、いやん(笑)。 |
ジョージ |
「もうだめ、嫌いになった」
て言って、
「何で嫌いになるの?」
って言われたことがあるんだよ! |
つねさん |
あ〜。 |
ジョージ |
で、それは、人間っていうのは、
嫌いになるのが簡単で、
嫌いになるのが当然であって、
好きであり続けることの方が異常なんだよ、
っていうのがわかんないからなんだよね。 |
ノリスケ |
んー、うん。 |
つねさん |
あ〜、難しいよね。
ぜんぶ自分の都合を押し付けてるわけじゃない? |
ジョージ |
でもあれだよ、僕は人前でオナラをするのは、
すごく抵抗があったんですけどー。 |
ノリスケ |
ハイ?? |
ジョージ |
最近すごいもん。 |
ノリスケ |
平気になっちゃったの? |
ジョージ |
もう、出る出る。この人だけよ。
そりゃね、みんなの前ではしないけどね。
なんかねー、お腹が張って仕方がないときに、
この人の家に行ったとたんに、
すっごく気持ちよ〜く。 |
ノリスケ |
アハハハハハハハハ。 |
ジョージ |
そゆのって、幸せじゃない? |
ノリスケ |
幸せだね、それは(笑)。
恋愛の先にあるものよね。
されても別に、失望なんかしないしね(笑)。 |
ジョージ |
で、飼ってるペットが
嫌がって逃げたりとかするの。 |
ノリスケ |
(笑)二人で一緒に思い描いてる老後は、あるの? |
ジョージ |
ない、まだ相談して…あー、でも、してるね。 |
つねさん |
ちょっとね。 |
ジョージ |
ちょっとね。 |
ノリスケ |
それは、教えてはくれない? |
つねさん |
そーんな、でも、具体的なもんでも… |
ジョージ |
あんねー、そういうことになると、
ぼくたち、娘っ子だからね。 |
ノリスケ |
ハッハッハッハ!
なに? なに?(笑) |
ジョージ |
ん、やっぱりほら、あーの… |
ノリスケ |
お家? |
ジョージ |
ま、お家というか、
子供が作れないから
子供のようなペットに囲まれた生活というかね。 |
ノリスケ |
おお。 |
つねさん |
僕が欲しいのはフェレットで、
彼が欲しいのはブルドックで、
そゆのに囲まれて暮らしたいね、みたいな話は。 |
ノリスケ |
ふーん。 |
ジョージ |
で、そういう話はするんだけど、
それじゃあ、それをやろうと思ったら
一戸建で庭がないとダメで。 |
ノリスケ |
そうだねー。 |
つねさん |
んー。 |
ジョージ |
で、マンションでそれをしようと思ったら、
どえらい高いマンションじゃないとダメなのよ、
って、いうのことを、まだね、
考えてない人がひとりいるの。 |
つねさん |
そーね。いや、俺、わかってるよ(笑)。 |
ノリスケ |
ねえ、これはあんまり
言いにくいかも知れないけど、
経済力に差があるじゃない? |
つねさん |
あるね。どうしようね。 |
ノリスケ |
で、そういうことってさ、
人から見たら羨ましいってことかも知れないけど、
逆に障害になることってある? |
ジョージ |
ううん。ない。 |
ノリスケ |
それは別に、それはそれ? 平気? |
ジョージ |
だって、ぜんぜん僕、我慢してないもん。
|
(つづきます)