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新宿二丁目のほがらかな人々。
おねぇ言葉や裏声とかで語る別角度批評。

フェロモン出したい。その2
滑稽になってはいけません。


ノリスケ 場違いなフェロモンってどういうの?
ジョージ フェロモン、たとえば、たとえばね、
ウチのこの主人がですよ、
主人なのか奥さんなのかわかんないけども。
つねさん ハハッ。
ジョージ たとえば、僕が、遅く帰ってきたとしましょう。
ノリスケ はい。疲れて。
ジョージ ね? そしたら、なんか寝室がほの暗くなってて、
枕元にロウソクがひとつ立っていて?
ノリスケ アロマ・キャンドル(笑)。
ジョージ もう、その時点で、
あ〜、ウチのダーリンは、
黒魔術にはまってんのかしら?
って思っちゃうけど。
つねさん ワハハハハハハハ!
ノリスケ ドンツクドンツクドンツク(笑)。生贄。
ジョージ それで、あれ? どうしたんだろう?
って思って、布団をパッてめくって、
あのー、これ読んでるかた、
ケツ割れってわかりませんよね?
いいです、あの、
ホモにとってのネグリジェみたいな、
最終兵器があるんですけど。
ノリスケ アッハッハッハッハ!
ジョージ くわしくは、くわしくはワハハ本舗の
ホームページかなんか見て下さいっ。
(註:ここにありました)
で、それ、それひとつで寝っ転がってたら、
これは、色気? フェロモン?
つねさん 違うよ。
ジョージ 滑稽でしょ?
つねさん 滑稽だよね。
ノリスケ 滑稽だ。
ジョージ でしょう?
つねさん もちろん、やってませんよ、そういうの(笑)。
ジョージ そう、やってはいない。
やってたら、もう今ここに
2人はいないと思うんだが。
でも、これをね、男と女の関係で、
女ってやっちゃうんじゃないかしら? って、
すごく心配で仕方がないんだよね。
ノリスケ そういう現場、存じ上げませんが。
ひょっとしてやってらっしゃるんじゃ
ないでしょうか?
つねさん そんな感じするよ。
ジョージ ねぇ? でしょう?
ノリスケ うん。そんな気が、ちょっとするね。
ジョージ あの、フェロモンを
ベッド・ルームで発散するのは、
商売女がすればいいわけであって。
ノリスケ ビジネスとしてね。
ジョージ それ以外はね、
滑稽でしかないんだろうと思うんだ。
滑稽とフェロモンは、紙一重!
ノリスケ 難しいー!
ジョージ 難しいですー。
つねさん それが、滑稽と思えるときもあるし、
たとえば新婚だったりとかすれば、
逆に理由が…
ノリスケ そこに、物語がついてくると、
「こいつ、かわいいぜ!」になるんだよ。
ジョージ いま、いいこと言ったよね。そもそも、
新婚の一時期は、
新婚という出来事そのものが滑稽ですから、
何をやっても構わないんですっ。
つねさん あっ、すごいね、それはね。一刀両断。
ノリスケ そうですね。バカ、ですからね、
その時期はね(笑)。
ジョージ じゃあ、ウチ、いまだにバカなの、みたいな感じ?
つねさん ワッハッハッハッハ!
ノリスケ 何年目?(笑)
つねさん もう3年目。
ノリスケ 仲睦まじく、羨ましゅうございます。
つねさん いいえ〜。
ジョージ だから、フェロモンを、
効果的に発散しようと思ったら、
普通の人はフェロモンを出さないような場所で、
自分の存在感をアピールするのが
一番だと思うんですよね。
ノリスケ つまり、蛇口を開きっぱなしに
するということ?
ジョージ 要はほんと、存在感だと思うんだよ。
ノリスケ うん。
ジョージ フェロモンは色気そのものではないの。
色気も含まれてるけども、
ある場所、ある時において、
自分をものすごく効果的にアピールする、
存在感なの。
その中に、色気も一部として含まれているの。
ノリスケ うん、うん。
ジョージ たとえば、どうだろう?
普通の女がいちばん無防備になる瞬間に、
いちばん凛々しく恰好良かったら、
それはフェロモンですね。
つねさん あ〜。
ノリスケ もうちょっと具体的に言って。
ジョージ 僕ね、この前ね、この前、久しぶりに、
下世話なバイキングっていうところに
行ってまいりましたのよ。
つねさん あ〜っ。
ノリスケ 珍しゅうございます。
つねさん 行きましたね。
ジョージ あのね、某シティーホテルチェーン系。
あの、P社と申しましょうか、Pホテル。
@新宿。
ノリスケ ふむ。
ジョージ 何食べるか、2人で話し合って決まんなくて。
んで、ふらふら歩いてたら、
カニ食べ放題、とかって。
呑み込まれるようにそのお店に
入っていったわけです。
ノリスケ お〜。
ジョージ すごいです。バイキングの会場の女たち。
あれはね、フェロモン・ゼロ。
ノリスケ 恐ろしい。
つねさん マイナスだよ、あれ。
ジョージ マイナスだよね。
ノリスケ 出す必要、ない、んじゃないの?
つねさん いや、けどね。
ジョージ プリンスホテルのバイキングで、
フェロモン出す必要はないんだが、
でも、それは、たとえば立食パーティだと思って。
いっしょうけんめい仕事してたら、
会社の上司かなんかから、
外資系のコンサルタント会社の
レセプションがあって、
立食なんだけど来ない?
って誘われる機会が来るかもしれないでしょ?
ノリスケ そうだ、それはバイキング、
いわゆるバイキングだ。
ジョージ でしょう? そんときに、
もしかしたらストック・オプション付き、
年収8,500万っていう男が
ウヨウヨいるかもしれないのー。
ノリスケ ハハハ。そこでフェロモン出さないでどうする?
ジョージ でしょう?
ノリスケ バイキングの習慣で、フェロモン遮断。
もったえのうございますよ〜。
ジョージ そう〜。カニ食べ放題。
ノリスケ に、やられてしまった。
ジョージ そんな食べ放題じゃダメ!
男食べ放題じゃないとダメなのーっ!! って、
思いません?
ノリスケ 思いますっ。
つまり、カニ食べ放題の場においても、
フェロモンを出せる女はいる。
ジョージ うん、かといって、毛ガニの足持って、
頬擦りして、あ〜ん、って言っちゃいけないわけよ。
それは色気であって、滑稽なの。
つねさん ホーニーとは違うのね。
ジョージ うん、ホーニーはだめ。
発情はだめなんだよ。
さあ、では、どうしなきゃいけないかしら?
(つづきます。)

2002-03-07-THU
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