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新宿二丁目のほがらかな人々。
おねぇ言葉や裏声とかで語る別角度批評。

上手なウソ、美しいハッタリ。その2
いいウソは、日々の生活を
改善していくためにあるの。


ノリスケ ゲイは、若い人はどうか知らないけど、
お化粧しないしさ。
ふだんのの姿から、ベッドインの状態で、
ぜんぜん違った、っていうことって、ないんじゃない?
ジョージ ものすごい男っぽいのに、
ベッドの中では女だったぞ、
っていうのはあるけれど。
それは、ウソじゃないよね?
ノリスケ それは、さらけ出してるんだものね。
ジョージ そうそうそう。そういうこと。
ね〜。じゃあ、ウソをつくことは、
けして悪いことじゃないわけね?
ウソをつくことが悪いことだったら、
化粧をすることが悪いことになっちゃうからね。
つねさん でも、なんだろうな?
やっぱり悪いウソもあるわけでしょう?
悪くないウソもあるだろうし。
ノリスケ 上手なウソっていうのがあるんじゃないかと
思うのよ。
ジョージ なるほど。
つねさん やっぱ、人を傷つけるウソは・・・。
ジョージ あ、じゃあね、
上手な化粧と下手な化粧と思えばいいんだよ。
つねさん ああ、そうか。
ジョージ 上手い化粧って、人を不快にしないよね。
下手な化粧って、たまに、いるじゃない?
この前どっかで、すーごい女がいなかったぁ?
あの、水森亜土みたいな物体が、いたでしょう?
つねさん あ、いた!
ジョージ 一生懸命デヴィ夫人に
なろうとしているようなおばさま?
でもクレヨンと絵の具で化粧してないかい?
っていうような。
ノリスケ ハハハハハハ。
ジョージ もう、不快を通り越して愉快なんだな。
つねさん 愉快だった、あれ。
ジョージ だからね、ものすごく上手にできた化粧は、
いいウソで、
完ぺきに自分は描いた唇のつもりなのに、
どっか1ヶ所出ちゃってる、とか
蛍光灯の下で目のまわりをいじったから、
太陽光の下に立つと、なんか知んないけど
病み上がりのようにしか見えないとか、
そういうのって、良くないウソなんだよ。
んで、さっきのあの、愉快な化粧っていうのは、
あんまり他人にも迷惑をかけないウソで
面白くて仕方がないから、
みんな喜んで聞いてる、みたいな、感じ。
つねさん そうだねー。
ジョージ そうすると、独りよがりで、
自分の欠点を一生懸命なくそうとしてるんだけど、
そうすることによって、
余計自分の欠点を際立たせるような、
化粧とかって、あるじゃん?
あの、目が小っちゃいから、目が細いから、
っつって目のまわり、一生懸命塗るんだけど、
塗れば塗るほど奥目に見えちゃうとかっていうやつね?
ノリスケ ウフフフフ。
ジョージ で、そういうウソがいけないんだろうね。
で、ウソっていうのは、
自分の欠点を隠すためにつくんじゃなくて?
ノリスケ いいとこを伸ばす、っていうこと?
ジョージ そうだね。自分のいいところを、
より強調するだとか、それによって、
相手にサービスすることなんだよ。
つねさん ああ、そっかー、サービスか。
ジョージ うん。いいウソはサービスだね。
ノリスケ そうだね。
つねさん いいウソって?
ジョージ たとえば、んーと、10年付き合った彼女に対して、
「初めて出会ったときよりも、
 君は今の方がキレイだよ」
とかっていうのをさ(笑)。
ウソかも知んないけど、
サービスでしょ〜?。
ノリスケ うん、いいサービスだと思うよ。
ジョージ でしょう?
つねさん いやーん、昨日の言葉は、
ウソだったのね? キーッ!
ってかー? ウソ、ウソ(笑)。
ジョージ 今の君は、僕が始めて出会った時よりも、
……太ったよ。
つねさん ウッハッハッハッハ! 不快だわ、それって。
ジョージ フンガッ。褒め言葉かもしれないでしょ!
つねさん ぷん。
ジョージ だから、精神的に大っきいってことよ。
……ってちょっとウソついたかも。
ノリスケ ちょっとちょっと、のろけるのは、
いい加減にしてくださいっ。
ジョージ サービスよっ。
ノリスケ いやぁ〜(笑)。
ジョージ そんなでいいウソついた? 最近。
ノリスケ 最近? サービスのウソ?
ジョージ そう。
ノリスケ ボクね、このごろお弁当を会社に持ってってるのね、
で、「ちゃんとゴハン食べさせたいから、
ついでに作ってるだけ」って言ってるんだけど、
ほんとは逆でね、自分が食べたいだけなの。
家には、余ったもの置いてきてるだけなの(笑)。
つねさん でも、あなたのために作った、
って言うわけね?
ノリスケ そう。
つねさん まあ、1人分作るのも2人分作るのも
同じだから、って?
ノリスケ そう。大変じゃないよ、って。
ほんとは自分が食べるお弁当だから、
一生懸命作ってる(笑)。
つねさん 独りよがりなやつ(笑)。
ノリスケ 自分が好きなんだもんっ。
ジョージ それ、すごくいいかも(笑)。
あの、レストランに行って、
「あんたこれ、食べたいでしょう?」
って言うのウソだよね。
僕が半分食べたい(笑)。
ノリスケ そそそそそ!
つねさん よく言うよね……。
ジョージ よく言う。
ノリスケ でもそれ、結果的に、
相手はすごい喜んでるわけだし。
つねさん だから、喜んだらいいんだよね。
ノリスケ バレても、怒んないと思うよ。
ジョージ そうそう。すぐバレるの。
「んっ、半分食べるんでしょう?」
とかって言われるんだ(笑)。
それは素敵なこと〜。
つねさん いいと思うよ。
ジョージ そっか、そっかー。そういうの素敵だよね。
ノリスケ うん、サービス、サービス。
ジョージ サービス。だから、いいウソはサービス。
んで、「ハッタリ」ってあるじゃない?
これはね、化粧はウソだけど、
整形はハッタリだと思うのよ。
ノリスケ そっかなー?
つねさん あの、あなたが敬愛する叶姉妹とか?
ジョージ そう、ハッタリじゃん!
つねさん あの胸はハッタリだよねー。
ジョージ うん。で、ウソはさー、
ついた本人が、あ、ウソだ、って
思ってるんだよね。
で、ハッタリって、
言うまではウソなんだウソなんだ、
って思うんだけど、言っちゃうと、
もうホントになっちゃうわけでしょ?
整形ってさ、後戻りできないもん。
だからたぶん、んーと、ウソは、
日々の生活を改善していくためにあって、
ハッタリは、人生のリセットよ。
ノリスケ お〜!
ジョージ 叶姉妹は、リセットかけたんだろうね。
ノリスケ かけたんだねぇー。
つねさん うん。
ジョージ でも、あそこまでリセット、
見事にかかっちゃうと、
二度とリセットきかないよね。
ノリスケ そうだね(笑)。
つねさん ほんとだよ。
ジョージ ね?今度リセットきくときは、
体中のシリコンが、抜けてなくなるときだよ。
つねさん 別人になって(笑)。
ジョージ そう。おんな宍戸錠ができるわけよ。
あ〜、ぼ、ぼ、ぼく、
叶姉妹が胸からシリコン出す手術するまで
生きておきたいぃ〜。生きておきたいぃ〜〜〜。
つねさん 生きれるよ、あんたは。
(つづきまーす)

2002-06-14-FRI

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