ジョージ |
明けましておめでとうございまーす。 |
ノリスケ |
おめでとうございまーす。 |
つねさん |
おめでとうございまーす。
お久しぶりでございまーす。
(註:この座談会は
1月1日に収録されました) |
ノリスケ |
4月に単行本が出るそうでーす。 |
つねさん |
え? まじっすかー?
このページが? |
ジョージ |
ほんとなのよー。
角川書店さんから、
出していただくことになりましたっ。
みなさま、お楽しみにっ! |
ノリスケ |
4月4日が予定日ですって。 |
ジョージ |
ひな祭りと、端午の節句の、
ちょうど間! ぴったりー! |
つねさん |
でね、全然関係ないンだけど、
僕たち、ニューヨークに
行って参りましたのよね。 |
ノリスケ |
その話聞いてない! |
つねさん |
行って来たんです。秋に。 |
ジョージ |
あ、その話、したい。 |
つねさん |
何? あれ? どれ? それ? |
ジョージ |
んーとねえ、んーとねえ、
久しぶりに海外で浮きまくる日本の
おなごたちを見ましたっ! |
ノリスケ |
見ましたか。 |
ジョージ |
見ましたっ。 |
つねさん |
@ハーレム。 |
ノリスケ |
久しぶりってことは、
ここ最近減ったのかしら?
おかしなおなご。 |
ジョージ |
つーかね、あんまり日本人が行く場所に
日本人が行く時期に行かなかったのよ、
私たちが。 |
ノリスケ |
さよーでございますか。 |
ジョージ |
これね、自分が日本人なのに
日本人が多いとかなんとかいう
反応はね、ほんとはいけないはずなんだ。
自分が日本人なんだから。 |
ノリスケ |
そうねえ。 |
ジョージ |
だけど、あのね、海外行くとね、
日本人センサーをなるべく
働かせない努力をするわけさ。 |
ノリスケ |
つまり、「関係ございません」てこと? |
ジョージ |
ていうか、いても、いないものとして扱う。 |
つねさん |
そうそう。 |
ジョージ |
見ないの。
気配を感じないようにするの。
なんだけど、なんだけど!
ニューヨークの某所で会ったね、
非常に無謀なおなごたちはね。 |
つねさん |
見たんですわあ。おそろしい。 |
ジョージ |
もうね、センサー感度ゼロにしても
目の中に入ってくるのよっ! |
つねさん |
ガイガーカウンター振り切りみたいな。 |
ジョージ |
ハーレムに行ったの。 |
つねさん |
アポロシアターに
ミュージカルを見に行ったんですよ。 |
ノリスケ |
へえ、あそこでミュージカルやってるの? |
ジョージ |
うん。週末だけ。 |
ノリスケ |
へえ。 |
ジョージ |
えっとね、ハーレム・ソングっていうねえ。
ハーレムが出来てから今までの
いわゆる黒人音楽の歴史みたいなやつをね。 |
ノリスケ |
おお。おもしろそう。 |
ジョージ |
ミュージカル仕立てにするんですよ。
すっごぉいのよ。
本論に入る前にその話、してもいい? |
ノリスケ |
聞きたい聞きたい。 |
ジョージ |
すごいの。これはね、
始まって半年くらいなんだけど、
週末しかやらないのと、
日本であんまりチケットを
手配してくれるところがなかったりとかして、
あんまりニュースが入って来ないのね。
だけどね、すっごーーーい、いい。
踊り子さんたち、
基本的に黒人って歌えて踊れるのが
当たり前なのね、みたいな。 |
ノリスケ |
音痴で踊れない人もいるわよ(笑)。 |
ジョージ |
そりゃまあ、いるんだろうけど!
いいの、ここでは。
すべてがね、すべてが過剰なのよ。
過剰って分かるかな?
すべてが、素晴らしすぎるの。 |
ノリスケ |
ふーん。 |
ジョージ |
当然ミュージカル仕立てだから、
ステージの上に20人くらい乗っかって
バックダンサーがいてコーラスがいて、
メインで歌歌ってる女の人が
いたりとかするんだけど。
まあメインで歌ってる人が
素晴らしいのは当然として、
舞台の隅っこの方で
ただただ歩いてるだけの
男の子の歩き方がもうダンスなのよね。 |
ノリスケ |
ほお。 |
ジョージ |
もう過剰に素晴らしかったよね。
素敵でしたっ。 |
ノリスケ |
お勧めですね。 |
ジョージ |
ぜひ、機会があれば御覧ください。 |
つねさん |
で、それをまず見に行って。 |
ジョージ |
始まるのが8時からでね。
よそでお食事をして、
男ばっかりで6人で行ってたの。 |
ノリスケ |
ええ。どういうメンバーで行ってたの? |
ジョージ |
会社の人たちと、
お得意さまなんかと。
おもしろいでしょ。 |
ノリスケ |
じゃリムジンを借りて? |
つねさん |
ううん、地下鉄で移動して、あとは歩いて。 |
ジョージ |
メインストリートだけだったら
危険じゃないですよって言われて。
メインストリート。おもしろいんだ。
$99.99なの。 |
ノリスケ |
ん???? |
つねさん |
スーツが。 |
ジョージ |
キッドクレオール&
ココナッツって分かるかな?
いわゆるハーレムの
ギャングスターが着るような。
ジャケットから帽子から
スーツからアクセサリーから
靴からシャツから、
なにからなにまでが$99.99で買えるのね。 |
ノリスケ |
買えるんだ。借りるんじゃなくて。 |
ジョージ |
そう。お店がいっぱいあんの。 |
つねさん |
金色だったりとか。 |
ジョージ |
ね。けっこうおもしろいの〜。 |
ノリスケ |
買ったの? |
ジョージ |
買いたいなーと、ちょっとね。
新年のイベント用に
買ってもいいかなと思ったんだけどね、
いかんせん周りがちょっとおっかないのよ。
アジア人私たちだけでしょ、しかも、
アメリカの街角なのに
マクドナルドが1軒もないの。
マクドナルド。どうも今白人たちはですよ、
ハンバーガーは体に悪いからって
なるべく食わないようにしてるでしょ? |
ノリスケ |
うんうん。 |
ジョージ |
だけど、ハーレムの住人にとって
ハンバーガーは健康的過ぎて
物足りないから、昔から食わないのよね。 |
ノリスケ |
まあ、ソウル・フードって
もっと油の乗ったのばかりですもんね。
ブラジルの豆料理みたいなやつとか。 |
ジョージ |
ファスト・フードはね、
フライドチキン屋ばっかり。
フライドチキンとドーナッツ。
そんな中を通って、劇場に入って。 |
つねさん |
やっぱり劇場もね、
黒い人たちがいっぱいいたの。 |
ノリスケ |
かっこいいよね。 |
ジョージ |
うん。そうそうそうそう。 |
つねさん |
うん、すごいかっこよかった。 |
ジョージ |
黒人の人たちの
盛装っていうの?
すんごいかっこいいんだよ。 |
ノリスケ |
こどもまでおしゃれしてるでしょ。
昔、サン・ラーをNYに見に行ったとき、
黒人の一家が、こーんなちびっこまで
蝶ネクタイしてたわ。 |
ジョージ |
そうそうそうそう。
白人とかも来てるんだけど、
やっぱりね、その黒人の街に
溶け込むようなかっこなの。 |
ノリスケ |
浮かないおしゃれを、してくるのね。
ちなみにみなさん
どういうかっこをしてました? |
ジョージ |
うんとね、黒。 |
ノリスケ |
黒。スーツ? |
ジョージ |
うん、ブラックスーツだよね。 |
ノリスケ |
ネクタイは? |
ジョージ |
ネクタイして。 |
ノリスケ |
何となく馴染むようにしてたわけね。 |
ジョージ |
そう。馴染むようになるべくね。
で、堪能しました。2時間堪能して。 |
つねさん |
すんごい堪能したよね。 |
ジョージ |
僕達前から5列目くらいで見てたの。
で、立ち上がってぱっと振り返ったら、
日本野鳥の会の人でなくても
分かるくらいのかっこの
日本人のおなごが2人いたんだ、これが。
母と娘。おそらくね。
500人の中に混じって2人が分かるんだよ。 |
ノリスケ |
すごいね。 |
ジョージ |
白っぽーいシャネルスーツを着てですねえ、
バッグ、母・ケリー、娘・ミニバーキン。 |
ノリスケ |
あらまあ。 |
ジョージ |
でね、腕時計がね、
母・金無垢ロレックス石入り、
娘・カルティエ・パシャC。 |
ノリスケ |
あらまあ、パシャCですか。
よく見てるね。
分かっちゃうの? |
ジョージ |
分かるの。
うわっすげーって。
しかも母の方なんか、
真っ赤なロングスカーフ。
カシミア。 |
ノリスケ |
ひょー。 |
ジョージ |
だからね、
「襲って、私はここにいるのよ。
カモよ、カモよ」って
全身で言ってるのよ。 |
つねさん |
羽むしって、みたいな。 |
ジョージ |
でも2人はね、
そこにいることに恍惚としてるわけよ。
今日はおしゃれ、キメてきたわ。 |
つねさん |
私たちはバリバリよって感じで。 |
ノリスケ |
5番街ならねえ。 |
ジョージ |
でね、帰りどうしようかなって思ってね、
表に出てもタクシーとか
あんまりなかったりするから、
地下鉄まで行きましょうって。
みんな群れになって歩くのよっ、
夜中に一人になると怖いから。 |
つねさん |
怖いし。 |
ジョージ |
で、地下鉄の駅、降りて行きました。
そしたらおなごが2人でいるんだわ、
地下鉄のホームに。 |
ノリスケ |
(笑)そこまで行けたんだね。 |
ジョージ |
そうー。 |
つねさん |
ねえ。 |
ジョージ |
でもね、近付きたくないよね。 |
つねさん |
ちょっとね。 |
ジョージ |
近付いたが最後、
なんかに巻き込まれそうな気がして。 |
つねさん |
そうそう。災難に巻き込まれそうだったの。 |
ノリスケ |
そこまでやると誰も近寄らないのかね。
運が良かっただけだよね。 |
つねさん |
運が良かっただけだと思う。 |
ジョージ |
でね、その翌日ね、
ガイド1日付けた日があって、
現地のガイドのおネエちゃんにね、
昨日こうこうこういう人を
見たんですよって言ったらば。 |
つねさん |
どう思います? って。 |
ジョージ |
一言。吐いて捨てるように。 |
つねさん |
さあ、当てて。何て言ったと思う? |
ノリスケ |
うーん。罵倒なんだろうけど。何? |
ジョージ |
「娼婦ね」って。 |
つねさん |
うひゃー。そういうふうに見られるんだって
びっくりした。
僕らはね、お金持ちを自慢してる人に見えて
あぶないよって思っただけだったんだけど。 |
ジョージ |
うわあすげえ、娼婦として
見られちゃうんだあって(笑)。
危ないですねとか、
そういうことは止めないとダメですね、
っていう言葉を期待したんだけど、
違うの。「それは娼婦です」なの。 |
ノリスケ |
ああ。 |
ジョージ |
だからね、それは思いましたよ。
おしゃれっていうのは、 |
つねさん |
TPO。 |
ジョージ |
どんなに日本でおしゃれなかっこでも
場違いなところに持って行くと、
おしゃれじゃなくなるっていう
いい勉強をさせていただきました。 |
ノリスケ |
我を通すのがオシャレじゃないのね。 |
ジョージ |
だって、その2人緊張感全然ないんだよ。
わかってないんだよ。
自分達のことだけを見ていて、
周りの人を見てないんだろうね。 |
ノリスケ |
ふーん。 |
ジョージ |
周りの人を見てたら、
自分たちが場違いだってことを
思ったんだろうけど、
多分周りは景色でしかないんだろうね。 |
ノリスケ |
ほおほお。 |
ジョージ |
周りは景色でしかないっていうふうに
思って見てる人は、
たぶんライオンサファリでね、
車に乗って旅行してるつもりなんだと思う。 |
つねさん |
ああ。でも、車窓が全部空いてたりする。 |
ジョージ |
窓全開。そんな感じ。
ライオンにしてみたら、
もったいないと思うくらいよ。
あれ襲えば、たぶん上下でもって
1000万近くあったはずなの。 |
ジョージ |
うちら襲われたら言ってるよね、
「襲うならあの2人よ!」。 |