ジョージ |
あとね、さっきのヴェルニを持てなくなった
女の子ね。
彼女はなかなか鋭いなって思ったのは、
彼女に言わせると、
「日本っていうのは男が作ってる国でしょ?
だから女性を語る時に
男が女性を語ることがほとんどだ」
って言うんだよね。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
男から女を見たら2種類の女しかいなくって、
それはおばさまとおネエちゃんの2種類だけ。
成人女性はね。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
で、おばさま。
これはおばさんもあれば
おばちゃんもあるんだけど、
これはそれを語る男にとっての妻であり、
おネエちゃんっていうのは
それを語る男にとっての彼女であると。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
それ以外の女は
男の社会には存在してはいけないんだと。
そう彼女は分析しているのね。 |
つねさん |
ふーん。 |
ジョージ |
これを言われた時にね、僕ってね、
「ああ、僕って男じゃなかったんだ」
と思ったんだよね。 |
ノリスケ |
そうなのよね。 |
ジョージ |
それでね、彼女は
そのどちら側でもないわけよ。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
どちら側でもない女の人っていうのは
どういう人かというと、
誰の所有物でもなく
誰にも依存しないで
自分で自立して生きていくという女の人なの。
そういう女の人が世の中にはいて、
彼女たちは夢があって上昇志向があるんだよね。
だけどおばちゃんの夢は息子であり、
おネエちゃんの夢は‥‥、 |
ノリスケ |
旦那だったり恋人だったり、 |
ジョージ |
が持って来る、お金で実現する夢なんだよ。 |
ノリスケ |
ああ。 |
ジョージ |
で、たぶんその2種類の人たちは、
今、男の社会に夢がないから
自分たちも夢がないんだよね。 |
つねさん |
ああ。 |
ノリスケ |
うんうん。 |
ジョージ |
だけど、男社会にはない夢でも
本当の女の人には
多分夢があるんじゃないかと思うんだよね。 |
ノリスケ |
うんうん。 |
ジョージ |
そうやって考えるとさあ、
不景気だ不景気だって言われてるのに
景気のいいとこっていっぱいあるでしょう。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
例えばルイ・ヴィトンだとか、
例えばエルメスだとか、
例えば糖朝だとか。 |
つねさん |
あはは。 |
ノリスケ |
糖朝ってあの。 |
ジョージ |
中国料理屋さん。 |
つねさん |
香港のスイート・ダイナスティ。 |
ジョージ |
例えば街中のレストランとか。ちょっと高級な。 |
ノリスケ |
コム・デ・ギャルソンには
新作発表の日に人が並んでるわ。 |
ジョージ |
並んでるんだよねえ。いっぱいいるんだよ。
そういうね、景気の良いところには、 |
ノリスケ |
夢がある。 |
ジョージ |
夢があって、そこに集まってる人は
男じゃないし、男から見た女でもない、
女の人たちと男の人たちが集まってるんだよ。 |
つねさん |
うーん。 |
ジョージ |
ね。そういうふうに考えるとさ、
今の時代ってさ、
不景気って呼ばれてるのに
景気のいいところもあるわけだから、
不景気だけど不景気じゃないんだよね。 |
ノリスケ |
うんうん。 |
ジョージ |
でしょ? |
ノリスケ |
そうね。
だからロシアがひどいことになったみたいな
話じゃないよね。 |
ジョージ |
そうそうそうそう。そうなんだよね。 |
ノリスケ |
食べるものがなくて、
パン屋にはパンが2個しか置いてなくて
そこに100人並んでる、
ってわけじゃないんだよね。 |
ジョージ |
そう。違うんだよね。あったかいしさ。 |
ノリスケ |
ものは溢れてるし。 |
つねさん |
いっぱいあるし。 |
ジョージ |
そうだよ。ま、せいぜい原発が止まってるから
節電してくださいって言って
逆に反発食らうような、
日本はまだ豊かなんだよね。 |
つねさん |
そうだよね。 |
ジョージ |
で、不景気だけど不景気じゃない世の中で
がんばんなきゃいけないのは
男でもなくって女でもない
僕らなのかなみたいな感じもするのよ。 |
ノリスケ |
あははははは。 |
つねさん |
世界を革命すんの? |
ノリスケ |
あ、でもね、世界を変えるって
思ってるのってやっぱり大事な夢だから。 |
ジョージ |
そう。 |
つねさん |
うん。 |
ノリスケ |
すごく健全だし、
そこで何か活気が出たらいいのになと思うよ。 |
ジョージ |
思うよね。思う、すんごい思うよ。
不景気不景気不景気ばっかり言ってね。
で、不景気って言ってるくせに、
どんな組織でもどんな会社でも
どんな家庭の中でも、
例えば自分の家計の中でも
景気のいい部分があるんだよね。 |
つねさん |
ああ。 |
ノリスケ |
ある。ここにはお金使うよっていうのが。 |
つねさん |
そうねえ。 |
ジョージ |
その景気のいい部分を
もっともっと充実させるために
がんばろうって思ったら
絶対不景気なんかじゃないんだよ。 |
つねさん |
うん、そうだね。 |
ジョージ |
今が自分にとっての
景気のスタート地点だと思えばいいんでさ。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
そんな感じがするの。
だからけっこうね、
ダークネスモードに入ったり、
モチベーションモードに入ったりね、
スイッチがいろいろこまめに
切り替わったりしてね。
だけど何かね、
モチベーションがどんどんどんどん
下がって行く自分があったりね。 |
つねさん |
最近ちょっとそうだね。 |
ジョージ |
モチベーション下がってるよねえ。
体重も下がるし。 |
ノリスケ |
やせちゃったのね。 |
つねさん |
でもさ、救われてる部分ってあるじゃん、
あなたの場合。 |
ジョージ |
うん、あるけどね。ほんとにねえ、
やる気のある子はいっぱいいるんだよ。 |
ノリスケ |
モチベーション下がってる時に
やる気のある子見てると
まぶしくてつらかったりしてね。 |
ジョージ |
そう、つらいんだよね。
日焼けみたいなものよね。
自分が同じように焼けてると
どんな太陽の下に立っても
痛くないんだけどさあ、
生っちょろくってしかも
サンスクリーンも何もつけてないと
太陽が痛くて仕方がないのと一緒だよ。 |
ノリスケ |
そうねえ。 |
ジョージ |
で、あんまり当たり続けると
火ぶくれしてつらいんだよね。 |
ノリスケ |
そう。それ人間関係にもある。 |
ジョージ |
あるよねえ。
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