ジョージ |
多分ほぼ日を
読んでいる人たちっていうのは、
元々はモチベーションの
高い人たちだろうと
思うんだよね。
でも今の世の中くらい
モチベーションを高い状態で
ずーっと維持するのが
難しい世の中はないと思うよ。 |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
何でかって言うとさあ、
不景気って貘(ばく)みたいなもんで、
人の夢食って生きてるからね。 |
ノリスケ |
まあ、なるほど。 |
つねさん |
で、夢が膨らんだら食われちゃう。 |
ジョージ |
そう。 |
ノリスケ |
貘はどこにでもいるのね。 |
ジョージ |
いると思う。 |
ノリスケ |
でもほぼ日みたいな場所は
夢を語ってる場所だから、
貘は出て来にくいけどね。 |
ジョージ |
うん、でも逆にそれこそ
ほぼ日そのものを何か、 |
つねさん |
否定する? |
ジョージ |
否定する、 |
ノリスケ |
ものがね、出て来るかもしれない。 |
ジョージ |
ある。どっかにあると思うよ。
どっかにあるけど、
まあそれは
ブラックホールみたいなもので
心の暗闇だからね。 |
ノリスケ |
だから毎日ちゃんとお日さまを
出して行くしかないよね。 |
ジョージ |
モチベーション高めようとするときは
どういうことする? |
ノリスケ |
僕はね、同じようにね、
何が理由何だか分からずに
下がる時があるの。
そん時はね、作業をしますね。
単純なことを着々とやることは
めんどうでも、するの。
そうするとね、とりあえず
ここまでは出来たんだって思うし、
でもほんとの意味での仕事って、
作業だけじゃなくて
もう1個別のところに
ちゃんとあるじゃない。
「考える」っていう部分ね。
それと「作業する」っていうことの
両方が 仕事をする人には
求められてるわけだけど、
どうしても
モチベーション下がってる時って
考える仕事の能率が落ちるの。
時間の無駄になる時には、
とにかく作業に集中してきっちりやる。
そのうちにちょっと変わって来る。 |
つねさん |
うんうんうん。 |
ノリスケ |
でね、人の面倒見るの。
人の面倒見ることが
僕にとってはすごく
モチベーション上げることにつながった。
僕って何にもできないじゃんって思ったり、
アイディアが出ないとか、
くよくよするですよ。
そういう時には誰もが同じように
苦しんでるわけなの。
でも自分には分かってるけど
その人には分かってないことがあるの。
それはね、教えることができると思って
一生懸命やってみるの。 |
ジョージ |
うん。 |
ノリスケ |
そうするとね、それが出来た時に
一個また違うところに行ってるんで、
ちょっとスタートラインが変わるよ。 |
ジョージ |
そうだよね。僕も忙しいのが
一番の心の救いみたいな感じはある。 |
ノリスケ |
そうね、同じこと。 |
ジョージ |
ただし、あのね、
忙しいことばっかりに溺れていると
ほんとに夢がなくなるのよ。 |
ノリスケ |
そうよ。 |
ジョージ |
自分がね、こういう夢持ってたなって
いうことを忘れてしまいがちになるんで、
忙しく忙しく忙しくして
ほんとにくたびれたときは、
スコーンと頭を使うのを止めて
もう一回夢の整理をするの。 |
つねさん |
うん。 |
ノリスケ |
夢の整理。 |
ジョージ |
うん。 |
ノリスケ |
何がほんとに自分の夢なんだろうって
考えること? |
ジョージ |
夢ってさ。そう。夢って、
人間って毎晩夢見てるはずなんだよね。 |
ノリスケ |
うん。 |
つねさん |
でも覚えてないよね。 |
ジョージ |
夢を見てることを覚えてる日、
覚えてない日ってあるじゃない。 |
ノリスケ |
うんうん。 |
ジョージ |
多分ものすごく嫌な夢は、
忘れようってする力が働くんだろうけど、
そういう夢に限って覚えていたり、
とても幸せな夢が途中で途切れてる夢とか、
そんな夢しか覚えてないんだけど、
夢っていうのは思い出す努力をしないと
見っ放しになって、
その夢を見たことも忘れてしまうことが
あるんじゃないかなと思って、
だから一生懸命もう一回
夢を思い出す努力をするの。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
それと、
やっぱり不景気で気持ちがボトムだし、
生活もボトムだと思うんだよね。
そうすると
もう一回昔のあれをっていうのは、
それが直近の夢だよ。すごく身近な夢。
だって、ほんとの夢っていうのは
今まで自分が一番幸せで
一番ゴージャスだった時代を
上回ることが夢であって、
そうすると例えば僕にとっての
直近の夢は、
ニューヨーク再上陸、Fクラスで。 |
ノリスケ |
Fクラスで。 |
ジョージ |
Cクラスなんかもうダメよってヤツ。 |
ノリスケ |
吐き気がするまでお買い物するのね。 |
ジョージ |
それがまずスタート地点かなあとかね。
でも、そんなことやったって
仕方がないだろうよって思うことはね、 |
ノリスケ |
貘に(笑)。 |
ジョージ |
そう。
あってもほんとに仕方がない部分はね、
バクにね、餌としてやればいいんだよ。
例えば
「月に500万円のお買い物がしたい」
なんて夢はもう貘にくれてやるわ(笑)。
だけど1年に2回くらいは
うちの扶養家族と2人でもって、 |
ノリスケ |
うちの扶養家族(笑)。
つねさんのことね。 |
ジョージ |
そう。ファーストクラスに乗って。 |
つねさん |
僕、Cクラスでじゅうぶん(笑)。 |
ジョージ |
ニューヨークにミュージカルを
見に行くっていうのは
とりあえず、直近の夢にしたいじゃない。 |
ノリスケ |
そうだね。 |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
で、例えば、ノリスケ君的には。 |
ノリスケ |
それはね、やっぱり旅行よ。
まとまったお休み、2年以上とってないもの。
仕事柄、盆も正月もないしね。 |
ジョージ |
アマングループ制覇でしょ? |
ノリスケ |
制覇とは言わないけど、
年に1回は海に行きたい。
まだ海で着ていない水着が
5〜6枚あるのよ! |
ジョージ |
アマンワナはもう1回、よね。 |
ノリスケ |
うん。1週間以上の休みで何にもしないのを。 |
ジョージ |
しかも毎朝
「今日はどうしましょうか?
ピクニックに行かれますか?」
って訊かれても
「いくらかかるんですか?」って尋ねないで
安心して「いくらでもいいわよ」ってね。
「じゃあ連れてってちょうだい」って。 |
つねさん |
ふーん。 |
ジョージ |
レンジローバーの中に
ヴーヴクリコが冷えてて、
「開けましょうか?」って言われたら
「開けてちょうだい」って
何にも考えないで言えること。 |
ノリスケ |
デッキチェアでうとうとして目が覚めたら
冷たいおしぼりと冷えたペリエが出て来て。 |
ジョージ |
そうそうそうそう。
これみんなコストがかかってるのよねえ、
っていう旅行をしたいよ。 |
ノリスケ |
したいっ。 |
ジョージ |
それが夢。 |