ノリスケ |
夢とか振り返るっていうことを、
実は今ちゃんとやってるのが
NHKかなっていう気がしたんだけど(笑)。 |
ジョージ |
うーん。そうだね。 |
ノリスケ |
プロジェクトXがそうでしょう。 |
ジョージ |
うん、そうだと思う。 |
ノリスケ |
で、中島みゆきがそうだよね。
今何をしたらみんなが
夢を取り戻せるかっていったら、
NHKがやってることだと思って、
まるで昭和の高度成長時代に
いるみたいなことを
敢えて今、一生懸命やってる気がした。 |
ジョージ |
うん。そうなんだよね。
で、あの頃の活力と言うかね、
あの頃の燃え盛る
エネルギーみたいなヤツ?
あれは必要だと思うよね。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
でもプロジェクトXを見てる
おじさんたちの、
多分半分以上は、
あの頃は良かったっていう
ノスタルジーで終わっちゃうんだよ。 |
ノリスケ |
そっか〜。 |
ジョージ |
だけど、あれを見ながら
ああ、そうか、あの頃はほんとに、
「良かった」んじゃなくって、
「俺らはがんばったよな」って。
「今あの頃みたいに
俺らってがんばってるんだろうか、
がんばってないよな」って。
「何であの頃がんばれたんだろう、
子供もまだちっちゃかったし、
家も持ってなかったし、
車も欲しかったし、
だからがんばれたんだよな」。 |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
「今俺ら、何でがんばれないんだろう。
子供も大きくなった、
車もあるし、家もある。
いいか、貯金食いつぶせば‥‥って、
これじゃあがんばれないだろうよ」
っていうところに気がつけばね。 |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
そん時にそっから先
がんばらなくていいやっていう
人生の選択肢もあると思うのよ。
でも、そうじゃなくて、
せっかく一緒にがんばってくれた
嫁さんと2人で5年後くらいに
世界一周のクルーズかなんかして、
それでもう一回人生を考えれば
幸せかもしれないなと思って
一花咲かせるとかね。 |
ノリスケ |
うんうん。 |
ジョージ |
そういうのはすごい大切。
で、新しい夢を守り続けるために
昔見た夢を思い出す。 |
つねさん |
でも思い出して
郷愁に浸るだけじゃだめなんだ。 |
ジョージ |
そう。絶対そう。そうだよ。
ねえ。ものすごく長いスパンで考える。
直近のスパンは、 |
ノリスケ |
ファーストクラスだとか
リゾートだとか? |
ジョージ |
I'll be back.っていうヤツ。
いろんなところに行って。
ニューヨークのタイムズスクエアの
真ん中に立って「戻って来たわよ!」、
アマヌサのプールサイドに立って、
「戻って来てやったわよ!!」って。
それが直近の夢。 |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
ねえ。で、その次の目標は、
とうとうここまで自分もたどり着いたわね、
みたいなヤツも。
あなた(つねさん)と2人で
ニューヨークに1年の半分くらい
住めるようになりたいなとか。 |
ノリスケ |
いい夢だね。 |
つねさん |
いいね。 |
ジョージ |
そう。だってね、
煩わしいことからは、
やっぱり逃げたいもの。
そのためには、一番最初に
不景気から逃げとかないと
いけないっていうのがあるんだよね。
みんなさあ、不景気を隠れ蓑にして、
自分の努力を棚上げしてるような
気がするんだよね。 |
つねさん |
ああ。そうだと思うよ。 |
ジョージ |
今がんばったって周りが不景気だから
仕方がないって思ってるんだと思うんだよ。
それが逆にある意味刹那的な
景気のいい消費につながってる部分も
あるかもしれないんだけど。
まあ、それはそれでよしとして、
だけど逃げないで。
ほんとは今の不景気から
逃げないといけないんだっていう。 |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
ねえ。
ほんとに日本がんばりましょうよ〜。 |
ノリスケ |
それ、月だったのに太陽となるべく
私たちは何をすればいいかしら。
直近の夢はとりあえず復活すべき、
というほかに? |
ジョージ |
うん。あのね、
もう逃げ隠れしないことかもしれないね。
例えばものすごく有名になっていく
ほがらかさんたちっていうのは
日本に対してものすごい恩返しが
できるかもしれないんだよね。
だってさあ、不景気だけど
ほがらかにいきましょうよっていうのは
すんごい、すんごい素敵だもん。 |
ノリスケ |
そうだよ。大事なことだよ。 |
ジョージ |
でね、
今度会社のことでごたごたがあって、
旧勢力の人たちと
私たちのような新興勢力の
戦いというのがあったわけよ。 |
ノリスケ |
そうなの? ちょっと待って。
その私たちっていうのは何を表してるの? |
ジョージ |
私たちというのは、
僕のような仕事の仕方が
とても好きな人たち。
会社というのは人々の幸せのために
最適化されなくてはいけない。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
で、旧勢力の人たちというのは、
人々の幸せを犠牲にしても
最大化しなくては
いけないという勢力があって、
そことのけっこうな喧嘩があったりとかしてね。
で、そん時に僕と
一緒に考えてくれた人たちの
1/3くらいは僕がゲイだって
知ってる人たちだよ。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
でね、もうほんとに丸2日くらい
泣きっぱなしだったりとかね、
もう仕事辞めてしまいたかったりとか、
いなくなってしまいたかったりとかしたの。 |
ノリスケ |
くらげのように水に溶けて。 |
ジョージ |
そうそうそうそう。なんだけど、
そん時に彼らが必ず言ってくれたのがね、
「真剣は大好きだけど深刻は嫌いだった
あなたの生き方が好きだったから
ついて来たのに」とか。 |
ノリスケ |
うんうんうん。 |
ジョージ |
「深刻なことを
ニコニコへらへら笑い飛ばせる、
いい意味での不真面目さが好きだから」
とか言ってくれて、
それって子孫を作る義務を背負っていない
僕達ならではの生き方だよね。 |
ノリスケ |
うん。 |
ジョージ |
で、今の社会に一番欠けてるとこよ。
例えばさあ、
ジョージ・ブッシュがゲイだったら、
サダム・フセインがオカマだったら、
絶対今度の戦争は起きないんだもん。
白か黒かハッキリさせないと
気が済まないっていう、
そういう生き方は僕らは
一回もしてないんだよね。
僕らの中には白と黒が
シームレスにマーブル状になって
あるわけであって。
だから、何かいろいろ考えるの。 |
つねさん |
うん。
|