ノリスケ |
東京はお芝居もコンサートも多いから
そういう意味では楽しいわよね。 |
つねさん |
違った日常とかね、見るのはおもしろいから。 |
ノリスケ |
遊園地なんかも行きやすいよね。
でもうちなんか遊園地行こうとか言っても
絶対に行かないもんね。
そういうのはつねさんでも誘えばって
絶対言われるもん。 |
つねさん |
僕誘われたことないよ。 |
ノリスケ |
結局行かないからね。 |
つねさん |
そう。 |
ジョージ |
東京ディズニーリゾートで
日本人の顔をした人が
金色のカツラをかぶって、
大きなネズミたちと一緒に
ニコニコしながら踊り狂ってるのを見て、
ああ素敵だなっていうふうに思える私は、
かなりほんとは変なんだろうなって
いうのはあるよね。 |
ノリスケ |
あそこ、魔力があるから
行くと楽しいのよ〜〜!
でもディズニーシーの
「アンコール!」っていう
ミュージカルはすごいよ。 |
つねさん |
いいの? それとも、 |
ジョージ |
恥ずかしい? |
ノリスケ |
恥ずかしいのよお。
いろんなミュージカルの
いいとこだけをやるわけ。
で、それなりに上手なの。
でも半分日本人、
半分外国人のキャストなのね。
白人黒人まぜまぜで、
多分向こうからオーディションで
来てるんだろうと思うの。
向こうの大舞台は踏めないけれど
日本人のレベルよりは遥かに上なわけ。
そういう人が一応一生懸命やってて
とっても上手なんだけど、
全部が一流の舞台の
名シーンだけに、悲しいの‥‥。
演じている人が透けて見えてしまうの。 |
ジョージ |
ああ、そういうの分かるなあ。 |
ノリスケ |
キャッツなんか1人なのよ。
1人キャッツよ!
「メーモリー♪」なのよ!
うえーん。 |
つねさん |
ええっ? 1人で「メモリー」歌うの? |
ノリスケ |
1人でタイヤに乗って降りて来て、
こう(猫の振りマネ)やって。 |
ジョージ |
ああ、それは悲しい! |
つねさん |
止めてー。 |
ノリスケ |
ところが、その悲しさがなんとも好きでね、
2回見ちゃったけど(笑)。 |
つねさん |
キャッツって言ったらさあ、
アメリカで初めて観たら。 |
ジョージ |
あんたほとんど寝てたでしょ! |
つねさん |
いや一瞬だけよ!
初めて観た舞台がキャッツだったのね。
お客さん、ほとんど日本人だったよね。 |
ノリスケ |
お客さん? |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
あのね、代理店的に
日本人を連れて行って
安全なミュージカルと
安全でないミュージカル
っていうのがあるのよ。 |
ノリスケ |
ああ。 |
ジョージ |
言葉は分かんないでしょ?
キャッツなんていうのは、
人間が猫のかっこをして
走り回るっていうだけで、
一応はOKなんで。 |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
だから外国人の観客が多い
ミュージカルではあるのね。 |
つねさん |
ああ。 |
ノリスケ |
ライオン・キングとかね。 |
ジョージ |
ライオン・キングとかね。
でも、そうよね、
ものすごくお金がかかって
訓練されてレベルの高い
「聚楽」のショーっていうのは辛いよね。 |
ノリスケ |
そうそうそう(笑)。そっち。聚楽よ〜ん。 |
ジョージ |
聚落のショーは
安っぽいからいいんであって、
それをディズニー・シーに持って行っちゃダメ。 |
ノリスケ |
そうなんだよ。でも今度見てほしい。
ディズニー・シーはおもしろいのよ。
ジャングルを舞台にした
水とか火とかをバンバン使う
サーカスみたいなダンスショーとかね。 |
ジョージ |
ふーん。屋外でやるやつ? |
ノリスケ |
屋内なんだけど、掘建て小屋みたいな
ところでやるの。楽しいわよ〜。 |
ジョージ |
宝塚はどう? |
ノリスケ |
観たことないの。行きたいのー。 |
ジョージ |
宝塚、素敵よー!
あのね、すごい長い間
宝塚を見て育ったっていうのを
封印してたの‥‥。 |
つねさん |
恥ずかしくて言えなかったんだよ。 |
ノリスケ |
見て育ってたの? 知らなかったよ。 |
つねさん |
俺も。 |
ジョージ |
関西にいると、毎週末に
宝塚アワーっていうのがあったんだよ。 |
ノリスケ |
テレビで? |
ジョージ |
テレビで宝塚をやるの。
そうするとね、宝塚っていうのは
プロの劇団だと思ってたら
大きな間違いであって、
あれは宝塚音楽学校というところの。 |
つねさん |
発表会? |
ジョージ |
そう、発表会なの。
で、そこにいたいけな少女たちが
生徒さんでやって来て、
厳しい校則のもとで躾けられて‥‥
知ってる?
宝塚って廊下の端、
歩かなきゃいけないんだよ。 |
ノリスケ |
そうですよね。 |
つねさん |
あ、そうなんだ。
真ん中じゃダメなの? |
ジョージ |
ダメよ。曲がる時は直角に
曲がらなきゃダメなんだよ。
いわば女の子たちの軍隊なんだよ。 |
つねさん |
へえ。 |
ジョージ |
そこで一生懸命がんばってる子たちが、
やっとステージに上がって、
一番最初はロケットさんって言って、
ひよこちゃんって言うんだけどね、
その他大勢で足上げて
ラインダンスとかして、
その中からちょっとずつ
スターになっていって、
1人で歌ったり、大階段を
だーっと降りて来たりするのを
親の気持ちになって楽しむわけよ。 |
つねさん |
ああ。私のひいきの
何々ちゃんがっていう感じ? |
ジョージ |
そう。かわいそうなのはね、
そういうバックグラウンドのない
ニューヨークに彼女たちが行って
公演をしたのよ。
けど、言われたことが。 |
つねさん |
ドラァグ・クイーンのショウとか? |
ジョージ |
違う違う。
何で日本からこんな素人が
いっぱいやって来たんだって言われたの。
だけど宝塚は
素人だからこそよかったんだよね。
ニューヨークの人にとっては、
ああいう女性がいっぱい出て来て
ラインダンスをやったり
いろいろ歌を歌ったりっていうのは、
世界最高峰のものがあるからね。
ラジオシティの中に
「ジュブリー」っていうショウがあるの。
11月の1日からニューイヤーまでの
2か月間ずーっとやる
ミュージカルがあるんだよ。
これはね、もう世界最高峰。 |
ノリスケ |
へえ。 |
ジョージ |
すっっっごいんだよ。
身長187cmの女の子、
同じ体型の女の子が200人
横1列に並んで同じ角度で
足を上げるっていうショウがあるんだよ。
そういうのから比べると、
宝塚はもうまるっきり
素人だと思うんだよ。
日本っていうのは素人臭さが
商業ベースに乗っかる
唯一の国なのかもしれないね。 |
ノリスケ |
まあね、どさ回りの演劇だとかね。 |
ジョージ |
そう。旅芸人とかね。
今度あれだって、
ラスベガスでシルク・ド・ソレイユの
新しいやつやるのよ。 |
ノリスケ |
やんの? |
ジョージ |
来年から。 |
つねさん |
「O」の次? |
ジョージ |
オーの次。今度はもしかしたら
18歳以下禁止になるかも。
分かんないけど。
すごく気合いが入ってるらしいよ。
3年後にはシルクドソレイユが
ホテル1軒作るって。
肉体の美と芸術の融合というのを
テーマにしたテーマパークホテルだって。
いいよね、今一生懸命スポーツやってる
若い子たちは、名が上がると
そこでできるかもしんない。
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