ノリスケ |
同性愛者への姿勢は、
政治の材料になってるよね。
シュワちゃんが、共和党なんですけど、
共和党の中でも穏健派といわれて、
同性愛者の権利擁護なども主張してる。
なので民主党側の支持が
得られるっていうのが、
すでに票の獲得のなかで、
大事な要件になってたりするのね。
これも、朝日新聞に載ってた。 |
つねさん |
うん、面白いね、それ。 |
ジョージ |
西洋人とつきあってて、
いちばん嫌だなって思うのが、
曖昧を嫌うんだよね。 |
ノリスケ |
はぁー。 |
つねさん |
ふーん。 |
ジョージ |
で、イエスかノーなんだよ、
1か0かであって。 |
つねさん |
中立とかないんだ。 |
ジョージ |
で、日本人にとっては、
味方もいるし敵もいるけど、
味方でも敵でもない人が
ほとんどなんだよね。
100人の知り合いがいたら、
味方でもなく敵でもない人が
90人いて、見方が5人いて、
敵が5人いるんだよ。
いちばん辛いのは、
味方は味方のまんまだし、
敵は敵のまんまだろうけど、
残りの90人は、自分の、
あるひとことによって、
味方にもなれば敵にもなる
人間だって思ってるから、
だから、他人の目が気になるわけよ。
そう。だけどアメリカ人にとっては、
あなたは味方ね、って思ったら、
何を言っても味方だから、
何でも言うの。
で、こいつ敵だ、って思ったら、
何を言っても敵だから、
何にも言えなくなるんだよ。
だから、この世界観はね、
すーごい辛いよね。 |
ノリスケ |
真っ二つだもんね、だいたいね。 |
ジョージ |
で、この世界観が、
ブッシュの中にあるから、
今度のようないろんなことを
しちゃうわけじゃない? |
ノリスケ |
戦争ね。 |
ジョージ |
たとえば、アメリカ人が
ひとりもいないイラクだったら、
戦争は起きなかったかもしれないのにって、
みんな思ってるのに、
そうは思わなかったりするんだよね。
それが20世紀の価値観だって
いうような感じがするの。
で、最近、流行ってるいろんなこと?
たとえばね、
ベッカムのマーケティングって、
スポーツ選手のなかで初めて、
中性的な魅力で成功したんだよね。 |
つねさん |
へぇー。 |
ノリスケ |
ほぉー。 |
ジョージ |
あれ、男じゃないでしょ。
でも女でもないんだよね。 |
ノリスケ |
はぁー、女じゃないのは明らかだな。 |
ジョージ |
で、僕らから見ると、
限りなくあやしいんだよ。 |
ノリスケ |
魅力がね。 |
ジョージ |
うん、彼は、ゲイであっても
不思議じゃないなって
いうふうに思うでしょ? |
ノリスケ |
不思議じゃないぐらいの
センスなのよね。 |
ジョージ |
だけど、あ、ゲイじゃないんだろうな、
って思うんだよ。 |
ノリスケ |
ゲイじゃないとは思うよ。 |
ジョージ |
だけど、なんかね、
ああいうストレートのいる
イギリスってかっこいいかなってね。
ああいうストレートが
スター選手になってる
サッカーっていうのは、
野球と違っておしゃれなんだな、
っていうふうにも思うんだよね。
だから彼は、
TBCのコマーシャルに出れるんだもん。 |
ノリスケ |
はいはいはい。 |
ジョージ |
あれは、かっこいいからでもなく、
男っぽいからでもないでしょ?
なんか、なんかどっちつかず。 |
ノリスケ |
あれは確かに、新しいね。 |
ジョージ |
新しいよ、すんごい新しいかも。 |
ノリスケ |
きれいだしね。 |
ジョージ |
うん、きれい。きれいなんだよね。 |
ノリスケ |
イタリアのアズーリの魅力とも違うしね。
あれは男を磨いた一つの姿だもんね。 |
ジョージ |
そうね、アズーリは男なんだよ。 |
ノリスケ |
デル・ピエロだけかな。
デル・ピエロだけはゲイセンスがある。 |
ジョージ |
うん、そうなんだよね。
で、逆に、その、
最近流行ってる女性っていうのも、
限りなく‥‥。 |
ノリスケ |
これは男性に近づいてますよね。 |
ジョージ |
たとえば、あの、
中谷美紀の魅力だとかね。 |
つねさん |
柴崎コウ。 |
ノリスケ |
あと、トゥームレーダーのお姉さん。 |
つねさん |
アンジェリーナ・ジョリー。 |
ジョージ |
彼女はもしかしたら、
女の子が好きなのかもしれないな、って。 |
つねさん |
ま、アンジェリーナ・ジョリーは
インタビューでそう言っちゃったけど。 |
ノリスケ |
あとは、その、それこそ
「フレンズ」でも、
「セックス・アンド・ザ・シティ」でも、
アメリカの20代30代の
男優女優が出てるドラマって、
ちょっと脱ぐシーンがあると、
みんな腹筋、割れてるの。
女優さんも割れてるの。 |
ジョージ |
そうよね。
そのくせして、男は
なで肩だったりするんだよね(笑)。
不思議だよ。
だから、あいまいをものすごく
好む時代なのかもしれない。
で、それって、昔は、
わかりやすい人でないと、
たぶんスターになれなかったと思うんだよ。
情報伝達の手段があんまりなかったから。 |
つねさん |
記号として、わかりやすくなければ
ならなかったのね。 |
ジョージ |
たとえばジョン・ウェイン、
=カーボーイとか。
マリリン・モンロー、
=頭はゆっくりだけど
セクシーな女の子、っていう。 |
ノリスケ |
でも、ロック・ハドソンが
エイズで死んだときからさ、
ちょっとそれ、崩れたんでしょ? |
ジョージ |
崩れたよね。 |
ノリスケ |
ねぇ、男性中の男性だった人が
ゲイだった、というのは。 |
つねさん |
ありゃあ、みたいな。 |
ノリスケ |
それ考えると、
ジェイムス・ディーンというのは
今ふうだったのね‥‥ |
ジョージ |
人というのは、
必ず二面性がどっかにあるの。
で、二面性どころか
三面性、四面性、五面性を
持ってる人がいちばん魅力的であって、
そういう、いろんな部分を、
見よう、楽しもうっていうような
感覚が強いと思うよ。
そういうふうな好奇心を、
インターネットのような世界が
後押ししてるっていうのも、
あるだろうしね。 |
ノリスケ |
うんうん。 |
ジョージ |
不思議だよ。
だから、そういう世の中に、
生きていきやすい人と、
生きていきにくい人が、
いるかなと思うもんね。 |
つねさん |
うーん。 |
ジョージ |
今、いちばん辛い人って、
どういう人なんだろう? |
ノリスケ |
今、いちばん辛い人?
ん〜。 |
ジョージ |
単純な人と待ちの人。 |
ノリスケ |
マチ? ウェイティング?
単純な人は辛くないんじゃない? |
ジョージ |
ほんとに単純だったらね。 |
つねさん |
本人は思ってないから(笑)。 |
ジョージ |
待ちの人も、
辛くないかもしんないな。
でも辛くない人って、
どんどん辛くなってくと思う。 |
つねさん |
んー、どうなんだろう。 |
ジョージ |
たとえば会社。
会社の中にいらない人。 |
ノリスケ |
あの、会社の中で、
派閥で困ってる人とかね。
嫌だろうな、と思うけどね。 |
ジョージ |
派閥がないと困る人がいるんだよ。 |
ノリスケ |
派閥がないと困る人が
派閥を作ってるんでしょ? |
ジョージ |
誰かに寄り添わないと、
自分を主張できない人がいて。
これはね、いらない人だよ。
で、結局、そういう人って、
派閥の頂点にいる人から、
命令を受けないと動けないんだよね。 |
つねさん |
あー、自主性がないんだ。 |
ジョージ |
で、いい仕事なのか、
悪い仕事なのかも、
その人に決めてもらわないと
わからなくって、
結局、待たなきゃいけないし、
自分がいなくって、いらない人になる。
多いんだろうと思う。
で、そうやって、
会社からいらない、
日本からいらない人が増えていく。 |
ノリスケ |
ははははは。 |
つねさん |
そこまでいっちゃう。 |
ジョージ |
いらないんじゃないかなぁ。 |