ジョージ |
あのね、えっとね、僕、
プラダでコート買ったでしょ?
その時、とってもエレガントな男の
店員さんから買ったのね(笑)。
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ノリスケ |
まぁ、何をか言わんや(笑)。
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つねさん |
腰がクネクネしてる男の店員さん?
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ジョージ |
そう。
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ノリスケ |
いらっしゃいませン、みたいな。
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つねさん |
ハァ〜イ! みたいな。
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ジョージ |
マッチョなんだけど。
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つねさん |
うん、わかるわかる。
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ノリスケ |
でも柳腰。
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ジョージ |
ワイキキのプラダ、1階がレディースで
2階がメンズだったのね。
で、2階で買ってて、
そのクネクネがいろいろしてて。
1階では、ウチの秘書がお買い物してたので
けっこう時間かかりそうだなと思って、
2人でいろいろ話してたの。
んで、どぉ? 最近、日本の人は?
って言うと、うん、やっぱり
日本の方がいちばん
よく買っていただいて、って。
でも、一目で日本人だってわかる?
って訊いたら、
いや、一目ではわかんない、
って言うんだよ。
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ノリスケ |
あ、そう?
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ジョージ |
中国人も韓国人も来て。
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ノリスケ |
台湾人もいるし。
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ジョージ |
最近の日本の若い子たちって、
何人かわかんないような顔してるから。
で、当然ローカルの子もいるわけでしょ?
上手に保護色をまとっている
若い子たちがいて、
もうそういう子たちはほんとに、
ローカルの子とぜんぜん区別がつかないから、
第一声は、まず英語で、
誰かれかまわず挨拶をするんですって。
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つねさん |
ふーん。
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ジョージ |
で、そのときの次の態度がね、
中国人っていうのは、
英語がわかってなくても、
英語は喋れなくっても、
ニーハオでもなんでもいいから、
挨拶をするんだって。
そうすると、自分は、
その言葉が何語かわからないけれど‥‥。
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つねさん |
挨拶されてるなーと。
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ジョージ |
そう、この人は挨拶をしていて、
自分たちのサービスを‥‥。
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ノリスケ |
受ける気があると。
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ジョージ |
そう、受ける気があるんだな、
っていうふうに思うんだって。
韓国人は、人の目を見ないで、
そのまま真っ直ぐ
ズンズン歩いていくんだって。
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ノリスケ |
はははは。
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ジョージ |
そうすると、あ、こいつらは金持ってるけど、
自分たちがサービスしなくったって、
自分が買いたいものを手づかみで
つかんで持ってきてくれるから、
ほったらかしとこうって思うんだって。
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つねさん |
自分でやるっ。
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ノリスケ |
買うものは買う。
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ジョージ |
で、日本人は、人の目を見て、
悪いことをしたように目をそむけるんだって。
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つねさん |
はぁー。
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ジョージ |
そうするとね、あ、こいつは、
自分が何を買いたいかもわからずに
お店に入ってきたな、と。
で、金は持ってるかもしれない、だから、
これは1点ものだよ、って言うと
絶対買うな、って思ってつきまとうんだって。
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ノリスケ |
はぁー。優秀な店員じゃないですか(笑)。
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ジョージ |
優秀!
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つねさん |
すごい、よく見てるよね(笑)。
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ジョージ |
すごいね! って言ったら‥‥。
「だぁって、人を観察するのが仕事ですもの」
ふんふんふ〜ん、みたいな感じで。
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つねさん |
わはははは!
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ジョージ |
で、きれーにね、リボンを
蝶々結びにして渡してくれたんだよ。
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つねさん |
へぇー。
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ジョージ |
だから、そういうのはね、絶対あると思う。
で、「何人だな」とは思うけれど、
一様に、日本人だからどういうサービス、
中国人だからどういうサービスっていうのは、
一切考えてないんだって。
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つねさん |
ほんとは。
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ジョージ |
やっぱり、挨拶をするということは
すごく大切だって言ってた。
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つねさん |
要するに、コミュニケーションを取ろう、
という姿勢の問題よね。
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ジョージ |
うん、うん。そう。それでもやっぱり、
やっぱりね、おねえちゃまは
いいサービスをすると思ったよー。
特にハワイのオカマはいい仕事をする。
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つねさん |
オカマはいいよね。
店長クラスのさ、日本語堪能な女の人で
すごく怖かったことがあるもん。
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ジョージ |
あのね、まだね、日本語「が」喋れる
女の従業員は大丈夫よ。
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つねさん |
そうなの?
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ジョージ |
日本語「しか」喋れない男の従業員は最低っ。
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ノリスケ |
日本人ってこと?(笑)
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ジョージ |
そう。
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つねさん |
ははは。
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ジョージ |
それはね、おねえちゃんが
食い放題だろうと思って
海外に行って店員になったようなのは、
最低っ。もう男なんか
目の中にも入れないもんね。ぜんぜんダメ。
でね、ウチのね、
お客さんのメンバーの中でね、
ちょっとイケメン系、っていうか、
ほがらか的にイケメン系の
3人組っていうのがいたんだよ。
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ノリスケ |
それは、こっち系じゃないのに。
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ジョージ |
ぜんぜん。
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つねさん |
ノンケさんで。
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ジョージ |
地方の人なんだけど、
たぶん東京とか大阪で育ってたら、
こっち側にやってきたかな?
っていうような、綱渡りをずっとしてる。
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ノリスケ |
そういうセンスのある子たちね。
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ジョージ |
そう、28から35ぐらいの
3人組っていうのが、飲みに出たわけ。
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つねさん |
うん、3人で。
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ジョージ |
そう、3人で。
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ノリスケ |
プラス、ジョージさん?
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ジョージ |
僕、行けなかったのね、その時。
どのあたりが面白いですか?
っていうふうに言われたんで、
何軒かいいディスコがあるんで、
それを紹介してあげたの。
そしたらば、ショートパンツで
行ったらしくって、
ディスコに入れてくれなかったんだよ。
そうすると、紹介したディスコがあるのが、
クヒオ通りなんだよね。
みなさんクヒオっていうのは、
ホノルルの新宿2丁目ですっ。
んで、その、そん中のひとりが、
クヒオ歩いてて、なんか、
おしゃれに見えるバーがあったらしくて。
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ノリスケ |
あら〜、センスいいわん(笑)。
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ジョージ |
で、そこに行ったの。
テラス風になってて?
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ノリスケ |
まぁ。
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ジョージ |
テラスのいちばん外れのところに、
通りを背にして、ひとり座りました。
で、残り2人が、
大っきいホールを背にして、座ったのよ。
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ノリスケ |
はいはいはい。
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つねさん |
ああ。
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ジョージ |
で、その、背にして座った2人は、
けっこうマッチョ系。ね。んで、
ホールを見てたその子は、いちばん若くって、
かわいい子系。
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つねさん |
うんうん(笑)。
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ジョージ |
で、飲んでると、その、2人はね、
外しか見えてないからわかんないわけ。
店内がどんなふうかは。
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つねさん |
かわいこちゃんたちが(笑)。
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ジョージ |
で、店内見てる子がじーっと見てたら、
あれ? 男しかいないぞ、って思ったんだって。
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ノリスケ |
はははははは。
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ジョージ |
で、男しかいない上に、
ムキムキだけど、クネクネの人しかいない、
っていうのに気がついたんだって。
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ノリスケ |
はははははは。
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ジョージ |
すごいセンスあるでしょ?
言葉のセンス。
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ノリスケ |
素晴しい。 |