ノリスケ |
で、1年ぶりのニューヨーク、
どうだった?
3泊5日だったのよね。 |
ジョージ |
そう。ちょっと短かったです。 |
ノリスケ |
忙しい中にも、うるおいが必要だと。
なにしたの? |
つねさん |
ええとね‥‥。 |
ジョージ |
まずね、憶えてる?
香港でいちばん
コテコテで素敵なサービスをする
ホテルと言えば。 |
ノリスケ |
マンダリン・オリエンタルですっ。 |
ジョージ |
それ〜。
が、ニューヨークで
新しいホテルをつくりました。 |
ノリスケ |
コロンバス・サークルの。 |
ジョージ |
ど真ん中。ど真ん中っていうか‥‥。 |
つねさん |
地下鉄の駅の真上。 |
ジョージ |
セントラル・パークのすぐ横。 |
ノリスケ |
あそこらへんって昔、
寂しいところでしたよね。 |
ジョージ |
寂しかったー。だけどね、
AOLが本社ビルをお建てになって、
東京のパークハイアットのように、
超高層ビルの上のほうがホテル。
んで、わたしたちが行った、
3日前にオープンでした。 |
ノリスケ |
素晴しい。グランド・オープン? |
ジョージ |
仮オープン。
僕たちが泊まった部屋の
隣の隣の隣りの部屋は、
まだ建築中でした。 |
ノリスケ |
あー。 |
つねさん |
で、隣りの部屋も
けっこううるさかったよね、あれはね。 |
ジョージ |
うるさかったです、ガンガンドンドン。 |
つねさん |
朝ね、なんかね、
振動で起きちゃったよね。 |
ジョージ |
そう。 |
つねさん |
ドンッドンッ、って。
オレが寝返り打ったかと
おもったでしょう? |
ジョージ |
ちがーう! 隣の部屋で、
もしかしてすごい色っぽいことを
やってるのかしら、って思って。
いや、でも、まさかね、
こんないいホテルが、
そんな隣の部屋のことがわかるぐらい
壁が薄いはずがない! と思って、
ジーッと耳を澄ませてたら‥‥。 |
つねさん |
声、聞こえないんだよね。 |
ジョージ |
声聞こえないで、
ダダダダダダダダダダ、
とかっていい始めるから、
これ、まだ作ってるんだ、って。 |
つねさん |
そう。ね。 |
ジョージ |
今回は、そんなこんなも含めて、
自分たちが日本人であるということを
棚上げして喋るわね。 |
ノリスケ |
はははははは。 |
つねさん |
じっさい、ほとんど
日本人と会わなかったよね。 |
ノリスケ |
へぇ〜。 |
ジョージ |
日本人のいない空間を、
泳ぐように渡り歩くという。 |
ノリスケ |
ほぉ〜。 |
ジョージ |
べつにそれを
テーマにしたわけじゃないんだけど、
結局そうなった。 |
ノリスケ |
でも、レストランに行き、
劇場に行き、買い物に行き、でしょ?
なのに? |
ジョージ |
うん、そう。
でもあんまり、会わなかったよ。 |
ノリスケ |
どうやったら会わないの? |
ジョージ |
理由はね、新しすぎたこと。
一般的な旅行のガイドブックの、
メインを飾っているところは、
行かなかったし。 |
つねさん |
あ、そうだね。 |
ジョージ |
あのね、すごい素敵な
レストランに行ったの。 |
つねさん |
「ミックス」ね。 |
ジョージ |
そう、ミックスっていう。
アラン・デュカス、
あの、6つ星のシェフね。 |
ノリスケ |
はい。 |
ジョージ |
あの人がやってる
カジュアルのお店が
できたっていうんで、
これは行かなくちゃって。 |
つねさん |
そう。日本の雑誌に載ってたんだよね。 |
ジョージ |
僕ね、なんで見たんだろう?
『マリ・クレール』だっけ?
あ、『pen』にも出てたんだ。
行きたいね、行きたいね、
って思ってて。それで、
例によって、旅行代理店の手下に、
あんた、ここ、取るのよ、って。 |
ノリスケ |
はい、わかりました、
お姉さま、って(笑)。 |
ジョージ |
うん、そしたら取れたの。 |
つねさん |
ただ、あれだよね、
15分遅れたら
キャンセルになります、って。 |
ジョージ |
そう、人気のお店ですから、
15分遅れたら自動的に
キャンセルになります、
って、脅されたの。 |
つねさん |
そう(笑)。 |
ジョージ |
脅されたからね、言ってやった。
バカね、あんた、時間通りに行くのは、
レディーのたしなみよ、
みたいな感じで(笑)。 |
ノリスケ |
誰にいったいもの言ってるの?って(笑)。 |
ジョージ |
そうそうそう。 |
つねさん |
あははははは、ひひひひひひ。
でも、5分前に行ったよね。 |
ジョージ |
5分前に行った。雨降る中。 |
ノリスケ |
どこなの? |
ジョージ |
ん、ホテルの近所だったよ。 |
つねさん |
あ、そんなに離れてなかったよね。 |
ジョージ |
うん、歩いて10分ぐらいのとこだった。
たぶん、ニューヨークに着いてから
予約をしたら、
ぜったいに取れないんだよね。
だから、日本で予約をするしかないし、
たぶん日本からでも3日前に予約したら
取れないじゃない? |
ノリスケ |
うんうん。 |
ジョージ |
そうすると、その、旅行する、
旅行の準備が、やっぱり1ヶ月とか
4週間ぐらい前から計画を立てて、
自分盛り上げてって、
盛り上がったらすぐ行動を起さないと
難しいんだろうと思うんだ。 |
ノリスケ |
で、どうだった?
素敵だった? |
ジョージ |
すーごい素晴しいレストランだった〜。 |
つねさん |
もうすっばらしかったでございます。 |
ノリスケ |
どのように? |
ジョージ |
フランス料理なんだけど、
あの、クラブみたいな感じなの。 |
ノリスケ |
ほぉ。クラブ。 |
ジョージ |
(発音にご注意下さい)倶楽部じゃなくて、
クラブのほうです。クラブ。ね。
えっと、3年ぐらい前に日本語になった
平坦なイントネーションのほうの、クラブ。
音楽がね‥‥。 |
つねさん |
クラブ系の音楽なんだよね。 |
ジョージ |
クラブ系の打ち込み系の、
ダンダンダンダンいう音楽で。 |
つねさん |
そう。でもね、客の年齢層はね、高いの。 |
ノリスケ |
じゃあ、2人は若いほう? |
ジョージ |
いやー、同じぐらいだね。
お店の雰囲気もね、
ちょっとクラブっぽーい、薄暗い感じで、
ローズィーな感じなのよ、わかるかな? |
ノリスケ |
ローズィー? |
ジョージ |
あの、照明がピンクっぽかったり、
んで、色っぽーいの、
どっか艶っぽいのね。 |
ノリスケ |
へぇ〜。 |
ジョージ |
で、ウエーター、
かわいーい男の子たちが
いっぱい働いていて。
おんなじクラブでも、
20、30年前ぐらいの
ゲイディスコみたいな感じがする。 |
ノリスケ |
はぁ〜。余計わからないわー。 |
ジョージ |
すっごい素敵だったの。 |
つねさん |
ま、とりあえず素敵な空間だと。 |
ジョージ |
んで、もし東京にそれができたらば、
20代の若い男の子と女の子たちが
やってくるような場所なんだけど、
行くとね、40代半ばぐらいのね‥‥。 |
つねさん |
そう、おばさん同士とか。 |
ジョージ |
おばさん同士。
大声で喋くりまわる
おばさん同士とか‥‥。 |
つねさん |
すごかった、うるさかった! |
ジョージ |
あるいは、ぜったい不倫だな、
っていうような感じの‥‥。 |
つねさん |
不倫だなカップルがね(笑)。 |
ジョージ |
そう、おじさんとおばさんとか。
それもおじさんとおねえさんじゃなくて、
おじさんとおばさんなんだよね。 |
ノリスケ |
素敵じゃん。 |
つねさん |
すっごいまったりしてたよね。 |
ジョージ |
うん、そう。かと思うと、
4、5人ぐらいのグループ。
たとえば、女3人、男1人なんだけど、
みんな「おんな」のグループとか。 |
ノリスケ |
あははははは。 |
つねさん |
あれ、すごかったよね、
もうこんっな(くねくね)感じ‥‥。 |
ノリスケ |
かしましいね。 |
つねさん |
それそれ。 |
ジョージ |
そう。みーんなエレガントで、
だけどカジュアルで、
すーごい楽しそうに話をしてたの。
で、素敵だなと思った。
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