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新宿二丁目のほがらかな人々。
おねぇ言葉や裏声とかで語る別角度批評。

ファブ・ファイブに学べ。その3
素材感、上質さ。それは女がわかってる。

ジョージ で、いちばん最初にね、
ノリさんがこの番組見て
「疲れた」って言ったのは‥‥。
ノリスケ すっごく疲れたのよ。
何分番組だっけ?
つねさん 1時間。
ノリスケ なのに、もう、たっぷり!
ジョージ お腹いっぱいだよね。
つねさん いっぱいだね(笑)。
ノリスケ もうね、喋る喋る。
5人が勝手にガンガン
いろんなことしてるのを、
カメラがただひたすら追うの。
そのテンポの早さ、
密度の濃さたるや、
こんなこと毎週してるわけ?
って、びっくりしちゃった。
そりゃ人気出るわよ。過剰だもの。
ジョージ ファブ・ファイブの過剰なまでの自己愛と、
その、自己愛の延長線上に、
このノンケの可哀想な男の子を、
一人前にしてあげましょう!
っていう、心意気がね。
ヒギンス教授が5人いるようなものよ。
ノリスケ 『マイ・フェア・レディー』。
つねさん 迷惑だわ(笑)。
ノリスケ いいのよ、応募してるんだから。
そしてね、この5人がね、
いちいち相談なんかしないんだよね。
つねさん そうそうそうそう。
ノリスケ ざっと見て、こうだって決めたら、
せいの! ワーッ!
って散るんだよね。狭い部屋で(笑)。
つねさん うん。
ジョージ それで、すぐさま洋服や
家具を探しに行く、みたいな。
ノリスケ そう。ばらばらに動くの。
それぞれがひとりずつ
アドバイスするんだけど、
あんまり相談しないのに、
ちゃんとチームワークがとれてる。
ジョージ このね、メンツの揃え方に感心をした。
んと、ファッションはわかるよ。
ノリスケ ファッションはわかる。
これは、想像通りだった。
ジョージ ね。
ノンケとオカマのファッション観の
違いっていうのを、まざまざと見たわ。
ノンケの男の子の家に、
ズケズケ入って行くんだ、この5人が!
つねさん そう。
ジョージ ベッド・ルームといいクローゼットといい、
ズケズケ入っていって、
洋服をひとつひとつ見るじゃない?
ノリスケ 点検するのね、まずね、家中をね。
つねさん うん、最初に検査して。うん。
ジョージ んで、彼らが、鬼の首を取ったように、
「いやっ、だからノンケは最低〜!」
っていうのは、素材感であったり‥‥。
ノリスケ ポリエステル入ってるんじゃないの?
って(笑)。
ジョージ そうそうそう。それとかね、
キッチリし過ぎてる、とか、
どっかの雑誌に載っていたまま、
ということに、激しく反応してた。
ノリスケ あと、半端な偽物ね。
ジョージ そう、半端な偽物。
そういうの、すっごい言うじゃない?
つねさん 嫌がるよね。
ジョージ 彼が本人連れてって
一緒にお買い物に行って、
洋服買ってきて帰って、
こんなの買ってきたわよ、っていうのを、
「これ、素敵でしょう!?」ってやると、
みんながバーッて寄ってきて、
まずそれを触るのよ。
ノリスケ ノンケの男は、ふつう「見る」だけよね。
でも「素材感を確かめるように触る」の。
ジョージ 「わぁ、すっごい質感!」とか、
「上質!」とかっていうの、
言うじゃない?
つねさん 言ってた、言ってた。うん。
ジョージ で、あれはね、やっぱり、
女の感覚に近いよね。
つねさん あ〜。
ジョージ 女性ってやっぱり、
素材感とか言うじゃない?
本物指向とか。
で、男はとりあえず
格好さえさまになっていて、
今の流行のものを着てるように
見えればそれでいいって思うんだろうね。
んで、そういう子と付き合ってる女の子が、
いちばん嫌なのは、
自分たちがこだわっている
素材感であるとか本物指向であるとかを、
男の子たちが理解してくれないことなの。
それこそ、買い物に行ってね、
んー、よく思うんですけど、
男の子と女の子が、
デパートとかブランドのお店にね、
洋服を買いに行っている。
で、女の子の買い物に
男の子が付き合っているときに、
女の子が、商品に体を乗り出すようにして、
見ているのよ。
つねさん うん。
ジョージ で、見るだけでなくて、
触っていいですよ、って言われたら、
必ず触るんだよね。
ノリスケ うん、うん。
ジョージ で、それを、男の子は、
2歩ぐらい下がって、なに触ってるんだ、
見て良ければ、買やいいじゃん、
って顔して見てる、あの無関心さ?
で、あれはね、
たぶん許せないんだと思うんだ、
女の子的にね。
ノリスケ 女の子からしたらねぇ。
ジョージ そんで、そんな無関心な男が、
まあ「彼」の間は一緒に
買い物に行くかもしんないけど、
「亭主」になったとたんに、行かないのよ。
ノリスケ 行かないんだろうね。
つねさん 勝手に行け、みたいな。
ジョージ 女友だち同士で行くか、
娘が大きくなったら娘と一緒に行って、
母子2人して、キャー、これ素敵ぃ、
触って? うわぁ、すごい! ぽわぽわぁ、
とか、すべすべぇ、とか、つるつるぅ、
とかって言いながら、
ま、買うか買わないかは別として、
時間を潰すの。
つねさん で、父ちゃん不在、と。
ノリスケ 家にいたりする。
パチンコ行ったりする。
ジョージ 寝てる。
だから、オカマのように、
そのとき、まるでオカマのように、
彼女と一緒に、あ! 素敵な質感!
って言わなくていいから、ちょっと触って、
あ、でも、いいね、これって、って。
袖通してみればいいじゃない、の一言?
ノリスケ 「まるでオカマのように」(笑)。
で、着替えの間は、
堂々と待っててください。
困った顔しないでね。

ははーん。堂々とね。そうしてみます。
で、番組はどうなる? つづきます。

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2004-02-06-FRI
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