ノリスケ |
で、ジョージ家ではどうなったのよ、
クイーンは。 |
ジョージ |
汗がブワーッ!
飛び散るような映像を観て?
お母様が、「‥‥濃いわね」。
それで、1曲終わるでしょ?
それで、今日のベストヒットUSAでした、
って、で、クロージングのときに、
「‥‥お腹いっぱいになったかもしれない」。 |
つねさん |
はははは、ゴージャスマミーが
そう言ったの? |
ジョージ |
うん。で、それから、
もう、ウチの家では、
フレディ・マーキュリー様は
封印されちゃったの。
禁じられてしまったのよ‥‥。 |
ノリスケ |
その、フレディ様について語ることも? |
ジョージ |
そぉ。 |
ノリスケ |
聴いちゃいけない、とかじゃないの? |
ジョージ |
ま、部屋ではもちろん
聴いてたんだけどね。
だって、新譜が出るたんびに、
横浜のシスコ。洋盤専門店行って。
すぐ買って聴くの!
聴き終わって、
1階のリビングへ降りてくと、
お母様が、
「また、ゴージャス系?」って。
「うん」
「ふ〜ん。音はいいわよね〜」
っていうような感じ。 |
つねさん |
音「は」なのね。 |
ノリスケ |
きっとお母様や妹たちの頭の中には、
あのフレディ・マーキュリーの姿が
バーン! と浮かんできて、
困ったでしょうね。 |
ジョージ |
もっこり。 |
ノリスケ |
焼き付いちゃったから。
ジョージが聴いてるのは、
あれね、って。 |
ジョージ |
もっこりね。って思うと、
すごく懐かしいわ。
あのね、民放の深夜枠っていうと、
同世代の子たちは‥‥ |
つねさん |
『11PM(イレブンピーエム)』? |
ジョージ |
『11PM』! |
ノリスケ |
大橋巨泉の時代ね。
朝丘雪路出てたっけ? |
ジョージ |
♪ダバダバダバダバ〜、
っていうんだけど、
僕、♪ダバダバダバダバ〜の頃は、
もう、クラシック少年で、
ピアノを練習してたか、
家庭教師の宿題やってたか、
どっちかだったから。 |
つねさん |
家庭教師「と」なんかしてたんじゃないの。 |
ジョージ |
いやぁん! 何をー。
ちょっと直接的すぎるかも!
ま、ともかく、僕には、
『11PM』の記憶はないのよ。 |
ノリスケ |
ふふっ! |
ジョージ |
だけど、『ベストヒットUSA』の、
フレディ・マーキュリーっていうのは、
なんかね、たぶんノンケの
『11PM』に匹敵するぐらいの思い出! |
つねさん |
あ〜。 |
ノリスケ |
後にも先にも、
あんなにゲイであることを
わかりやすく前面に打ち出して
ナルシスティックに演じ、
しかも音楽性が高い人って、
いないんだよね。 |
つねさん |
そう。 |
ジョージ |
アーティストの中には、
かなりの割合で
ゲイはいるんだっていうふうに、
みんな思ってたかもしれないけど‥‥。 |
つねさん |
まさか、まざまざと目の前に‥‥。 |
ノリスケ |
その前に、エルトン・ジョンがいたけど、
エルトン・ジョンは、
ゴージャスなおばさまというか‥‥。 |
ジョージ |
キャラ的にはオカマだったんだけど‥‥。 |
つねさん |
男っぽいゲイ! みたいじゃなかった。 |
ジョージ |
そう、フレディは、ゲイなんだよね。 |
つねさん |
フレディ・マーキュリーって、
イギリス人? |
ジョージ |
イギリス人だけど、生まれは違うはず。 |
ノリスケ |
ジンバブエ生まれ、インド育ちの
ペルシア系英国人じゃなかったかしら。 |
ジョージ |
お家としては移民としてやってきて、
立身出世物語の人だったと思う。 |
つねさん |
そうなんだ。へぇ。 |
ノリスケ |
はぁ〜ん。 |
ジョージ |
でも、やっぱり、英国って
すごいなって思うよね。
英国って、ゲイはゲイとして
デビューできるもん。 |
つねさん |
いいなぁ‥‥。 |
ノリスケ |
あんた別に歌でデビューしないでしょ。 |
ジョージ |
アメリカって、そういうのが
あんまりないじゃない?
エルトン・ジョン、イギリスでしょ?
フレディ・マーキュリー、そうでしょう? |
ノリスケ |
大御所ならクリフ・リチャードとかー、
ディープ・パープルの
イアン・ギランとかー。
ベイ・シティ・ローラーズもアヤシイ。 |
つねさん |
へーえ。 |
ノリスケ |
ペット・ショップ・ボーイズもいるわね。 |
ジョージ |
ペット・ショップ・ボーイズ、
そうでしょう?
ジョージ・マイケル、そうだもん。 |
ノリスケ |
そうだよね。ワム! ね。 |
つねさん |
デヴィッド・ボウイも。 |
ノリスケ |
デヴィッド・ボウイは、
まあ、ゲイじゃないと言われますが。 |
ジョージ |
まあ、でも、どっちも
いけたっていわない? |
ノリスケ |
まあ、うん、テイストとしてはOKかな。 |
ジョージ |
ね。あ、ボーイ・ジョージが、そうじゃない! |
つねさん |
ああ! そうだね〜。 |
ノリスケ |
カルチャー・クラブね。
あとはデヴィッド・グレイとか。
ザ・スミスのモリッシー様とか。 |
ジョージ |
ジャパンのデヴィッド・シルビアンは?
あれはもう、丸ごとゲイ‥‥ぽい? |
ノリスケ |
ジャパンの4人は、
ゲイじゃないらしいのよ。
全員お化粧してたけどね。
耽美系ってことかしらね。 |
ジョージ |
ねぇ? |
つねさん |
で、アメリカ行くと、
ヴィレッジ・ピープルみたいな
つくりものが出てくるのよね。 |
ノリスケ |
あれは、企画ものなんですってね。 |
ジョージ |
2人、本物がいたっていうんだけど。
でも、基本的にプロデュースものなんだよね。 |
ノリスケ |
うん。だから、
お芝居としての音楽みたいな感じだったよね、
ヴィレッジ・ピープルって。 |
ジョージ |
でも僕、ヴィレッジ・ピープルは、
流行ってた頃のサンフランシスコに
いたんだけどね、考えてみたら。 |
ノリスケ |
え、そうなの?
|