ジョージ |
あ、でも、でも、ヨーロッパの人って、
男も女も、同性同士でもって、
よく手つないで歩いたりするよね。
ハグもするし。
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ノリスケ |
ほんとぉ!?
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つねさん |
ほんとに手つなぐの? ハグはするよね。
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ジョージ |
だって、あの、
トルコ人は手つなぐじゃない?
ぜんぜんだいじょうぶじゃない。
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ノリスケ |
へぇー。
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ジョージ |
で、イタリア人も
手つないだりとかするよ。
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つねさん |
うん、ボクたちもするよ。
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ジョージ |
するね。
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ノリスケ |
へぇ〜。‥‥だから、だから、
それ、混ざるから、話が(笑)。
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つねさん |
あ、そっか。ゴメン(笑)。
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ジョージ |
韓国の人も抱き合うしね。
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ノリスケ |
なんか日本でね、
握手求められると、
すごくドキドキしちゃうよね、
普通に(笑)。
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つねさん |
ああ。
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ノリスケ |
あの、べつに恥ずかしいことでも
なんでもないってわかってるんだけど、
習慣がないから、
何かのときに握手して別れましょう
みたいな人がたまにいると、
ちょっとビックリしちゃうよ。
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ジョージ |
特別の意味を感じちゃうよね。
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ノリスケ |
感じ‥‥ちゃう。勝手に。
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つねさん |
ああ、肌が触れることにおいて。
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ジョージ |
そう。うん、感じちゃう。
そういうのではなんか、
不思議だねー。
ほがらか成分ってどういうの?
ほがらかって。
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ノリスケ |
ほがらかなところ?
まずさっき言った、
相手を褒める気持ちとかって、
まずそうでしょ?
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ジョージ |
相手を褒める気持ちね。
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ノリスケ |
うん。それから、相手に対して、
えっと、それこそ、ほがらかでいる?
ニコニコして。
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つねさん |
損得とか抜きに。
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ノリスケ |
抜きに、その人がそこにいることを、
自然だと感じさせてあげられるような
雰囲気づくりみたいなのもそうだよね。
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ジョージ |
あとは、ほがらかさんの
いちばんのほがらか性って、
自分を客観視する力だよね。
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ノリスケ |
自分を客観視する力ね‥‥。
居場所みたいなもの‥‥。
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ジョージ |
ほがらかさんは自分の外に
自分をひとり飼ってるからね。
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ノリスケ |
新しい人の中に入ったりとかすると、
自分がどこにいればいいのかっていうのを
すごく考えない?
あの、自然にかもしれないけど、
どういうふうにいたら
いいんだろう? とか‥‥。
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ジョージ |
うん、そうそう、よく言われるのが、
たとえばパーティーとかに行くでしょう?
ま、パーティーとか宴会とか? に行くと、
最初の10分ぐらいはもう、
まるきしなんもしゃべれないの。
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ノリスケ |
観察してるし。
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ジョージ |
そう。
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つねさん |
自分でずっと分析してるんだ。
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ジョージ |
うん。
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ノリスケ |
つまり、スキャンしてて。
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ジョージ |
そう。
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ノリスケ |
距離を確かめて。
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ジョージ |
シャーン、シャーン、
シャーン、シャキッ、
シャキッ、ピピッピッ、
ポーッ、ポパッパッ、
パッ、パッていう状態が
ずーっと続くんだよね。
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ノリスケ |
続く、続く。
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つねさん |
10分間。
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ジョージ |
で、そのあいだに、
女の人とかが中に混ざると、
女の子もずーっと見てるんだよね。
こうやってジーッと、
自分はどうすればいいんだろう? って。
でも女の人ってたいてい、
連れてきてくれた人とか、他の男の人に、
あれやって、これやって、
って言われるんだよ。
だからその観察が途切れるのね。
お酌したりどうとかこうとかって。
で、ボクらはそんなこともする必要ないから
ジーッと見てるの。で、そのあいだにね、
アホウなおやじってね、
まぁ〜、愚にもつかないような
いろんな話をするの。
最近の会社の業績はいかがですか? とか、
今日はなんか車が混んでて、
ああなってこうなって、とかってね。
このおじさんたぶん、
ここにまるきしちがう人が来てても、
おんなじ話をするんだろうな、
とかっていうのをずーっとしゃべってるのね。
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ノリスケ |
そうだよね、誰でもいい感じだよね。
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ジョージ |
で、しゃべってるのをジーッと、
シャシャンシャシャン、
ピッ、ポッ、ポッ、
ブーッとかってやってるでしょう?
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つねさん |
なんでブーッなの?(笑)
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ノリスケ |
スキャンの音みたいですね(笑)。
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ジョージ |
そう。で、あるところで、
ガシャンッ! ってどっかに入るの。
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ノリスケ |
入る。ロックオン!(笑)
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ジョージ |
来たッ! これこれこれこれ、これ。
で、そうすると誰かが何かの
話題をふるじゃない? 来たッ!
いただきっ! ビユッて。
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つねさん |
ガブゥみたいな。
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ジョージ |
そう、ガブッて、ほとんどの人が
期待もしていないような方向に
話をブシュンと向けていくと、
あ、今、私が主役、みたいな? これ!
うん、だからその、シャキン、シャキン、
シャキンの状態が、
たぶんいつも横にあるんだよね。
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つねさん |
ああ、ああ、ああ。
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ジョージ |
と思う。それで残念ながら女の子の中にも、
何十人かにひとりは、
その客観的な部分が欠けている子が
いたりするの。
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ノリスケ |
います!(笑)
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ジョージ |
そうすると、たとえば女10人いて、
浮いてる子っていうのは
必ずそれなんだよね。
その子は、おじさんと妙に
合ったりとかするのよ。
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ノリスケ |
つまり、ちわーっす! て入ってきて、
ズカズカズカズカ、
私ってさー! って話始める
タイプの子でしょ?
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ジョージ |
そうそうそうそうそう。
で、周りが面食らって、ずーっと‥‥。
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ノリスケ |
で、一瞬人気者みたいに見えるんだよね。
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ジョージ |
そう、聴いてるんだよね。
ああ、おもしろい! おもしろい!
って言うんだけど、ひゃ〜! こりゃ、
参ったぞい! いたぞ、いたぞ!
今日は変なのが混じったぞ、
って思ってるんだけどね。
それで、彼女的には、
その一発目ウケたことが
成功体験になって
残ってるから、
また一発振ろうとするんだよね。
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つねさん |
ああ、また同じことやりゃあいい、じゃあ。
ところがもう食いついてこない。
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ジョージ |
だけどもう、みんながちがうところに
行っちゃってるのよ。
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つねさん |
ああ。
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ジョージ |
それで、その、普通のおじさんとか
お兄さんの中にも、
なんか知らないけど自分の外にいる
自分を飼ってらっしゃる人がいて。
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ノリスケ |
飼ってらっしゃる(笑)。
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ジョージ |
で、その、ま、背後霊なんだかなんだか
わかんないんだけど、
彼がいろいろアドバイスをしてるんだと
思うんだよね。
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ノリスケ |
ほぉ〜。
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ジョージ |
たとえば、その、どういうのかな、
今はにこやかにしているときだとか、
今、笑うときだとか、ほらほら、今はなんか、
あの人の話題についていかなきゃ、
とかってアドバイスをしてくれる人がいて。
で、それが、なんかたぶん、座を持つとか、
盛り上げるとかっていう?
その、ほがらかさんの仕事だよね。
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つねさん |
うん。
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