ジョージ |
最近いろんなとこにお願いごとに
行くことが多かったりするの。
またよろしくお願いします、
みたいな感じで。
そうするとね、昔はね、
けっこう差し障りのない、
お菓子だとかそういうものを
持っていってたんだけど、
ネクタイ持ってくようにしたのよ。
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つねさん |
へぇー。
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ノリスケ |
うん、うん。
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ジョージ |
おじさん社長に。
で、わかるじゃない?
だいたいお願いしに行く相手だから、
あのおじさん、
いつもこんなスーツ着てるし、
いつもなんか地味なネクタイだけど、
いいや、今日はオレンジ色のネクタイを
持ってこうかな、とかって思って
持ってくじゃない。で、渡すのね。
末長いお付き合いを
お願いしたいものですから、
細くて長いものを
持ってまいりました、って。
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ノリスケ |
まぁ! うまいことを言う(笑)。
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ジョージ |
いつも首にこうぶら下がって
邪魔になるかもしれませんけど、
よろしく、って置いてくのよ。
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ノリスケ |
まぁ、うまいこと言う(笑)。
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ジョージ |
そうするとね、その次にね、
うちの会社に来たり、
うちの会合にやって
来たりするときには、
それ、してるから。
そうするとね、
行って褒めてあげるの。
あー、やっぱり似合いますねー!
って言うと、
ありがとうございます、
って言うんだよね。
で、周りの人に、いいだろう?
いいだろう? 似合うだろう?
って言うの。
それで、言われたほうはやっぱり、
褒めるじゃん。
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つねさん |
うん、ああ、うん。
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ジョージ |
いいですね、って。
で、じつはこの人にいただいて、
って言うと、
ああ、いいなぁ、って言うから、
その人のとこに次行くときには、
また別のぶんを持ってくんだよね。
でね、このまえ、ある会合があって。
何百人の人が集まって。その中のね、
50人ぐらいの人が、
ボクがプレゼントした
ネクタイを締めて来てるの。
そうすると彼らはね、
会って褒め合うんだよ?
あ! いいね、このネクタイ、って。
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ノリスケ |
大成功だね。
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ジョージ |
そう、大成功よ。で、そうするとね、
なんかそこだけ和気あいあいとしてるのよ。
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つねさん |
ほぉ、ほぉ、ほぉ。
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ノリスケ |
ネクタイね‥‥。
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ジョージ |
で、何百人の人が立食でもって
パーティーやってても、
その人が集まってるところだけはね、
ピカーッと光って見えるの。
みんなニコニコニコニコしてるから。
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ノリスケ |
なんかこう、栄誉あるアイビーリーガーの
クラブチームみたいな、
同窓会みたいな雰囲気になるね。
ジョージアン・リーグね。
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ジョージ |
そうそうそうそう、そんな感じー。
ま、基本的に、
馬車のマークのシルク系でしょ?
そうするとわかるじゃん、
遠くから見てても。
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つねさん |
ははははははは!
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ノリスケ |
わかる。目立つからね、
あそこのものは(笑)。
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ジョージ |
無尽蔵に種類があるんで。
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ノリスケ |
ある。絶対かぶんないもんね。
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ジョージ |
絶対かぶんないから(笑)。
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ジョージ |
ほんと。すごくいい感じ。
だから、なんか褒め合えるきっかけを‥‥。
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つねさん |
作って、自分たちで。でも‥‥。
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ジョージ |
うーん、そうなんだよね。
これが難しいんだよねぇ〜。
仕事じゃないことで
お互い褒めてほしいんだよ。
しかも、できればゴルフとか
車じゃないことで褒めてほしいんだよねー。
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ノリスケ |
男はね、車とゴルフと、
あと、子ども?(笑)
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つねさん |
あ、子ども‥‥。
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ジョージ |
子ども。でね、男はね、
数字に弱いじゃん。
だからゴルフにしてもね、
シングルです、
とかって言うと、
それって自慢? みたいな。
基本的に車だってスペックでしょ?
最終的にいくらなの?
っていう世界じゃない。
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つねさん |
それはすごいですね、みたいな。
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ノリスケ |
いくらか。燃費がいい悪い。
悪いのを自慢したりとかね。
とにかく数字ですよね。
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ジョージ |
そう。あと、飲み始めると、
週に何回とかっていう
話になるわけでしょう?
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ノリスケ |
ワインになると何年(笑)。
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ジョージ |
そう。もうお下劣の極みに
どんどんなってくるんで。
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つねさん |
はい。
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ノリスケ |
数字はお下劣よね。
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ジョージ |
女の子って、絶対数字って
言わないもんね。
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ノリスケ |
数字なんかどうでもいいんじゃない?
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ジョージ |
で、数字で言うときって、
基本的に相手をバカにするときだもん。
だってクリスマスプレゼントで、
何を何個貢がせたの、っていうのは。
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つねさん |
ああ、そっか。それ、
相手をバカにしてるよね。
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ジョージ |
愛じゃないでしょう?
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ノリスケ |
うん、そうだね。だって、
おじさんがさ、
義理チョコとはいえさ、
オレ、22個ももらっちゃって、
って言ったら、
バカじゃないの?
って思われるよね(笑)。
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ジョージ |
そうそう。その中の18は私たちの、
みたいな感じで。
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つねさん |
で、あとそれ、奥さんで、とか。
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ジョージ |
そう。
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ノリスケ |
数出した段階でバカにされるよね。
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ジョージ |
おじさんが女の子を数で褒めると、
絶対数字だしね。
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ノリスケ |
いくつに見えるね、とか
バストいくつ、とかね、ダメだよねぇ。
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ジョージ |
も、それは完全にセクハラね。ぜんぜんダメ。
基本的にほら、オカマ、数字に弱いじゃん。
理系オカマっていうのもいるけど。
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つねさん |
苦手。
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ジョージ |
あんまり会話の中に数字とか
出てこないでしょう? ね。
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つねさん |
うん。
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ジョージ |
数字で褒められても
仕方がないなと思うし。
数字はどんどんファンタジーの世界に
向かっていくしね。
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つねさん |
うん。
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ノリスケ |
ダイエットぐらいね、
数字とお友だちになるのは(笑)。
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つねさん |
それ、あなたの場合?(笑)
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ジョージ |
ダイエットか、一部の人たちの、
上腕二頭筋が何センチで
どうとかこうとかっていう世界?
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ノリスケ |
そうそうそう、そういう世界。見る?
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つねさん |
見せなくていいから。
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