ノリスケ |
そりゃそうだぁ。 |
ジョージ |
で、好きな子がゲイじゃない理由を
一生懸命考えようとするの。 |
ノリスケ |
はぁぁあ! |
ジョージ |
それで、自分の中で、
この人は一番私のタイプじゃないわ、
と思う子たちがゲイに見える理由を
一生懸命考えるの。 |
ノリスケ |
ふーん。都合がいいものよねえ。 |
ジョージ |
人間てそういうものなのかなって思う。 |
ノリスケ |
そうだね。都合のいいように
あてはめてくんだよねー。 |
ジョージ |
そう。だから、
Aという理由だから好きなんじゃなくって、
好きの理由を探してるみたいな感じでね、
人間の本質を見るようで
非常に面白うございますっ(笑)。
んでまたこの女の子がねぇ、
絵に描いたように愚かしいのっ! |
つねさん |
そそそ! |
ノリスケ |
よく見つけたねえ!
かわいいんでしょ? |
ジョージ |
白人の、栗毛の、コケティッシュな。 |
ノリスケ |
わかりやすい記号的な女の子ね。 |
ジョージ |
あのね、んとね、
リンゼイ・ワーグナーってわかるかしら?
ワンダーウーマンだっけ。 |
つねさん |
バイオニック・ジェミーだよ。 |
ジョージ |
そうそう。いわゆる小走りに
こちらに駈けてくる時に、
綿毛のような髪の毛が揺れてて‥‥。
「花の子ルンルン」が
大人になったみたいな感じね? |
つねさん |
もっとわかんないよ。 |
ジョージ |
ごめんなさい。 |
ノリスケ |
わかりますけどね。 |
つねさん |
わかるの?! |
ジョージ |
でね、すっごいいい子なのよ!
彼女のスタンスは「信じたい」なの。 |
ノリスケ |
あーあ! |
ジョージ |
彼女が、ふた言めに言うのは、
「この中にゲイがいることが信じられない」
って言うの。 |
ノリスケ |
はいはいはいはい。 |
ジョージ |
もう、あのね、一回目はね、
ただ女の子に一人の男を選んでくださいって。
選んだ子と賞金を山分けだからって。
えーこんなラクな仕事?
っていうので来てるんだよ。 |
ノリスケ |
ははーん。 |
ジョージ |
ほぼ半日は、すごい和気あいあい。
男の子たちも知らされないで来てるわけ。
ただのお見合い番組だと思って来てるわけ。
ところが晩ごはんが始まる直前に‥‥、
バーベキューだよね? |
つねさん |
そうだね。 |
ジョージ |
その直前にプロデューサーみたいな
女の人が出てきて、
実は大きなニュースがあります、と。
この中に人数は言えないけど、
何人かのゲイがいます。
って言ったとたんに、
男同士が「えっ!」っていう顔になったの。 |
ノリスケ |
ああー! |
ジョージ |
それまで一緒にジャグジーに入っていたり、
当然相部屋だったりしてね、
ふざけてた男同士が、
異質なものがいるというんで、
びくっとするわけ。
「えっ?!」と。 |
ノリスケ |
ゲイにとっては、
嬉しいと思う人いるかもしれないね。
女の子の状態になってる人もいるわけでしょ。 |
ジョージ |
そうそうそう。
女の子は意味わかんないんだよ、
「え? なんで?」って。
ルールを説明したら、
今度は女の子のほうが
うろたえ始めるんだよね。
「わからない。誰がどうなのか、
わからない」って。
信じたい気持ちいっぱいでね。
あと5回分がね、すごぉく楽しみー。ね? |
ノリスケ |
日本で成立しにくい番組だなあ。 |
つねさん |
強制カミングアウト(笑)。
面白いのがね、お金目当てに来てる
ゲイの子も、重圧に耐えかねて
やめますって言うの。 |
ジョージ |
そ、一人この前やめた。 |
ノリスケ |
あ、自分から。 |
ジョージ |
「ぼくはゲイです」って。 |
つねさん |
自分をあざむけないって。 |
ノリスケ |
男の子たちもどんどんアイデンティティが
試されていっちゃうんだ。 |
ジョージ |
それで、何人かいなくなるでしょ?
ゲイの子がいなくなったときにね、
残された人たちのコメント、
「あいつだけは違うと思ってた」って言うの。 |
ノリスケ |
ゲイじゃないと思ってたって? |
ジョージ |
そそそ。
「あいつだけはゲイじゃないと思ってた」
って。あるいはその、
女性があなたはゲイだと思うから
帰ってくださいって言ったけど、
ストレートだった人に対しては、
「オレもゲイだと思ってた」。
あんなにおしゃれで繊細な奴が
ストレートだとは思えなかったって
言うんだよね。 |
つねさん |
でも実はストレートだったりする! |
ジョージ |
みんなのね、人を見る目が
どんどんどんどん崩壊していく番組。
自分達が今まで何を標準にして
人を見ていたんだろう? って。 |
ノリスケ |
ねー。
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