ジョージ |
んとね、ゲイという生き方もあるけれど、
才能としてのゲイがあると思うのね。
世の中にはね。 |
ノリスケ |
どいうこと? |
ジョージ |
例えば仕事なんかで、やっぱり自分を完全に
客観視できることを仕事にする人って
いるじゃない?
コーディネーションをする人とか‥‥ |
ノリスケ |
はいはいはい。 |
ジョージ |
デザイナーだとかっていうのは、
要は自分のうちなるものを
客観に出すことによって、
ものを具現化していくわけでしょ。
芸術の世界もほとんどそうだよね。
それってやっぱり一人で、
自分の中で自分同士の別人格と
おしゃべりできる人でないと
できない仕事に近いと思う。
それってゲイだもん、やっぱり。
だから、生き方はゲイでなかったとしても、
才能としてゲイの人はいっぱいいるよね。 |
ノリスケ |
なるほどね。 |
ジョージ |
その才能としてのゲイが
どんどん突き破っていって、
女の人が大好きで性的嗜好は当たり前に
ノンケでしかないのに、
立ち居振舞いといい、しゃべり方といい、
何から何までオカマにしか見えない
生き物にまでなっちゃう人っているもの!
職業オカマ一歩手前みたいな。 |
ノリスケ |
いますね。 |
ジョージ |
美容師の先生方に、
けっこういっぱいいらっしゃるけど。 |
ノリスケ |
美容関係もそうだし、インテリア関係とか、
ファッションや、お花の世界とかね。 |
つねさん |
デザイン関係も似たようなもんだね。 |
ジョージ |
あれってたぶん、
評価されたい相手が女性だから
評価する人間にどんどんどんどん
同化していくんだと思う。
ね? たとえば、同じ建築系の人でも
オカマ度が一番高いのは、
住宅の設計の人たちよ?
住宅は奥様に誉めてもらわないと
いけないから。 |
ノリスケ |
台所がデザインできるって、
そういうことよね。 |
ジョージ |
そ。たとえば住宅のインテリアを
説明するのに、「奥様、こちらの玄関
こういう風になっておりますんですのよ」
って言うのが一番自然じゃん? |
つねさん |
うん。 |
ジョージ |
「奥さん、このドアは丈夫だぜ」
って言えないもんね。
だけど同じ設計してても、
ダムとか作る人はオカマ度低いもん! |
ノリスケ |
ダムね〜(笑)。極端ねえ! |
つねさん |
(笑)突然ダム! |
ジョージ |
「みなさん、このダムって
ほんとに丈夫なんでございますのよ」
って言うのは、オカマでしかないもん! |
つねさん |
なんだかよくわかんねえな(笑)。 |
ジョージ |
そう思わないー? |
ノリスケ |
まあまあ、わかりますよ(笑)。 |
ジョージ |
美容師も「奥様この髪型、
素敵だと思いません?」だもん。
でもパンチパーマ専門の床屋は、違うよね。 |
ノリスケ |
一言もしゃべらないかもしれないね(笑)。 |
ジョージ |
そーう!
そんなこんなで、なんか最近難しいー。 |
ノリスケ |
自分に見る目がないんじゃないか、と。 |
つねさん |
錯覚してしまうように陥るときがある、と。 |
ジョージ |
そう。見る目をもっと
磨かないといけないのかな、みたいな。
昔の基準が当てはまらない!
でも考えてみたら大昔の、
オカマの基準とも違うんだよね。
ぼくらのゲイとノンケを分ける基準て、
美輪先生たちが
「ヨイトマケの唄」を唄ってた頃の
メケメケボーイ‥‥ |
ノリスケ |
丸山明宏時代ね。
ブルーボーイですよね。 |
ジョージ |
そ。その時代とは全然違うわけでしょう? |
ノリスケ |
違いますねえ。 |
ジョージ |
てことは、何かが変わったのよ!
ねえ! 進化していくのよ。
ゲイも、ノンケの男の子たちも! |
つねさん |
ねえ! |
ノリスケ |
‥‥2人しておなか出して何言ってるの! |
つねさん |
おなか出してないよ、失礼な。
出てるの。
体脂肪率低いんだから。
(ジョージさんにぶたれて)イターイ! |
ノリスケ |
そのぶっこわれた体組成計買い替えなさい。
それはともかく。うーん、
確かにわかんないわ! |
ジョージ |
わかんなさすぎる! |
つねさん |
やっぱり自分の身なりとか服装とかに、
気をつけだしたからかもしれないね。 |
ジョージ |
そうかもしんないね。 |
つねさん |
それこそ「LEON」とか
男性誌いっぱい出てるわけじゃん。 |
ノリスケ |
ファッションになんか
まったく興味がないけど、
じつはゲイだっていう人っていないの?
見た目ではゲイじゃないけど、
ゲイだって人もいるでしょ? |
つねさん |
オレ! |
ジョージ |
‥‥(冷たい視線)。 |
つねさん |
‥‥うそ、ごめん(笑) |
ノリスケ |
話の腰をばきばき折るね!(笑)
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