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新宿二丁目のほがらかな人々。
おねぇ言葉や裏声とかで語る別角度批評。

見る目があるのかしら? 私たち。
その11 友だちに裏切られたこと。

ジョージ ‥‥すぐ知り合いを
家に連れて行く人っているでしょ?
つねさん 俺、けっこう連れてくる。
ジョージ 盗られるものが何もないから?
つねさん うん。
ノリスケ はははははは。
ジョージ そうあっさり答えが出るとは
思ってなかったー!
つねさん 自分だって、あれじゃん。
その辺にぽーんて金なんか
置いてたりするじゃん?
家にいる時、けっこうルーズだから。
ジョージ うん、する。
つねさん たまにびっくりするよ。
ジョージ 40〜50万を積んであったりとか、ね?
つねさん ねえ。
ノリスケ 桁が違った(笑)!
つねさん あ、でも俺盗られたことあるんだけど。
通帳とかね。
ノリスケ ちょっと待って(笑)!
また何気なくすごいこと言わなかった?
ジョージ その話面白いから、
聞いてみません(笑)?
ノリスケ 通帳盗られたことあるの?
つねさん あるある。
友だちが遊びに来たのよ。
ノリスケ 友だち?
あんたねえ、知り合いと友だちは
ちがうのよ?
つねさん 友だち友だち。
ノリスケ あなたの友だちってゲイしかいないのよね?
つねさん そうそうそうそう。オカマの友だちで。
ジョージ 肉体関係はあったの?
つねさん ないない。まったくない。
ノリスケ ちょっとちょっと、
友だちでしょ(笑)?!
ジョージ あるある。それはあるよ?
ノリスケ それ友だちって呼んでいいものか‥‥
(ぶつぶつ)。
つねさん で、夜遅かったから泊めてって言われて、
普通に寝てたわけよ。で、朝、帰る、
じゃあねって言って別れて、
ちょうどその頃に僕は
年末調整の分が返って来てたから、
お金おろそうと思って銀行行ったのね。
それがどう見てもね、金額合わへんねん。
で、おかしいとかって思って、
通帳探したらないのよ。
で、ええって思って銀行に電話入れて、
そしたら、
「今日30万おろされてます」って言われて。
ノリスケ えっ。
ジョージ おろされてたのー?
つねさん おろされてた、おろされてた。
ところが、その時ね、通帳たぶんね、
38万くらいあったの。
誰かが全額じゃなくって30万おろしてて。
ノリスケ さすがに気が付くわな。
つねさん うん。そうそう。それで、
とりあえず口座とめてもらって、
警察に行って、被害届け出して‥‥。
ノリスケ 友人が、と。
つねさん それが、最初はその友人って
分かんなかったんだよ。
そいつって思わなかったんだよ。
家、知ってる通り、けっこう汚いじゃん?
ノリスケ はい‥‥。
つねさん で、その日に盗られたっていうのが
わかんないの。
ノリスケ 要するに、
空き巣が入ったかもしれないけど、
気が付かないほど、
いつも散らかってると。
ジョージ オーマイガッ!
ノリスケ ジョージさん、今、
天を仰いで泣き出しました(笑)。
つねさん で、結局その時に、警察が連絡があって、
30万円をおろした人の写ってる
銀行の監視カメラの録画を
見せるから、確認してくれって。
ノリスケ ちょっと本格的になってきた。話が。
つねさん そうそうそう。
面通しをしてくれって言われて。
で、わかりました。
あさって伺いますって話になって。
この2週間でね、家に来てた、
こっち関係の友だち、
当時付き合ってた子も入れて3人いたのよ。
その犯人の子と、別の子と、当時の彼氏と、
3人いて、そいつらに実はこうこうこうで、
お金とられたんだって電話したの。
今度ビデオ見てくださいって
話になったんだよって話をしたら、
そのうちの一人から翌日電話かかってきて、
今から会いたいって言われたの。
俺、全然そいつが盗ったとは
思わなかったんだ。
おとなしい子だったのよ。
そしたら、家に来るなり突然泣き出して、
「ごめんなさい、盗ったの僕です」
って言って。僕が寝てる時に、
部屋ガサガサゴソゴソやってる時に、
通帳があって、別の引き出しに
実印があって(笑)、
それ持って行きましたって。
ジョージ そういうのって窃盗行為って言うのよね。
それでどうしたの?
かわいかったから許したの?
つねさん いやいや、警察連れてったよ。
ジョージ 偉い。
ノリスケ 偉い。
つねさん で、警察連れて行ったら、警察もほら、
「友だちだから、どうすんの」
って言うのね。一応本人も
返すって言ってたし、
仕事もしてるっていうし、
まあじゃあいいですって言って、
そういう刑事ごとにはしなかったの。
ところがその子っていうのは、
すべてのこと嘘ついてて、
まだ仕事も何もしてなかったのね。
家でぷらぷらしてて、
バイトみたいなことやってて。
生活すべてを嘘ついてたのね。
例えばお父さんが女子高の講師をやってて、
お母さんが中学の先生で‥‥。
ノリスケ 教育一家であると。
つねさん そうそうそう。で、
正月にはみんなで百人一首をやって、とか。
ジョージ 自分の世界に生きてたわけよね。
つねさん そうそう。
ノリスケ その子にはそれが本当だってくらい、
リアルな世界だったんでしょうね。
つねさん みんな「嘘!」っていうくらい
リアルに作ってた。
手癖は悪かったらしい。
で、結局金払い悪くて、
それからお金を徴収するまでには苦労した。
最終的にはもらったんだけどね、全部。
ジョージ どうしよう、もしおとうしゃん
(つねさんのこと)が、
なんかどっかの良家の子息だったら。
ノリスケ すごい逆パターン(笑)。
どっかの国の王子様だったら、
って話でしょう?
つねさん そう。いいねえ! 突然なんか、
お世継ぎ争いかなんかに巻き込まれて(笑)。
ノリスケ 「ほんとは僕はサイボーグなんだ」
っていうのはどう(笑)?
つねさん で、火吹くんかい!

なんかあっさり話すわりに
すごい話だよなあ。
つづきます!

ジョージさん、つねさん、ノリスケさんへの激励や感想などは、
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2005-06-17-FRI

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