近況報告でございます。その4
恩田陸さんに会いました。
ジョージ 日本は少女のような成人女性たちが
いっぱい歩いてるよね。
日本では、隠しても隠せない色気を持った
女性のニーズがすごく少ないじゃない?
つねさん うん、うん。
ジョージ たとえばさっきの、
パリで絶対ひとりで飯を食わない女なんていうのは、
色気むんむんではないんだけど、
色っぺえ、わけよ。
ノリスケ 色っぽいですね。
たとえばお着物着ても
色っぽいと思うんですよ、
あの方は。
ジョージ 襟足だね。
ノリスケ はい、とてもきれいですねえ。
銀座のバーのママやってても
うまくいくタイプ。
ジョージ いくでしょうー。
つねさん 周り、そんな女、多いよね。
ジョージ ああ、ボクの周り、そんなんかもしんない。
特にちぃママ系が多いね。
つねさん ちぃママ系ね。
ジョージ あれだね。女が持つべき友はオカマだし、
オカマが持つべき友は
銀座のママみたいな女だね。
ノリスケ あっ、まさしくここに!
つねさん あ、そうね。うまいね。
ジョージ はい、文庫版の帯に書いてございます。
「持つべきものは、オカマの友よっ!」
つねさん キャッチコピーですー。
ノリスケ ちょっと宣伝しましょうよ。
しりあがり寿さんが、
装画を描いてくださいましたっ。
つねさん しりさんはいいなあ。
ノリスケ この適当っぷり!
つねさん 誰がどれだろうみたいな。
ノリスケ そもそも、お会いしてないものね。
このランニングがつねさんなんでしょ。
つねさんは絵を描く仕事だから‥‥。
つねさん あ、ランニング(笑)、山下清ってこと?
ノリスケ そう! たぶんね。
ジョージ これが「ジョージさん」?
パフスリーブみたいに見えるのを着てるのね。
しかも素材的にはジョーゼットな感じがするし。
つねさん 胸出てるし。
ノリスケ いいの、このぐらい乱暴にしてくれた方が!
ジョージ そうよね、感覚的には首から下は
河合奈保子だと思っていただけると。
つねさん 河合奈保子?
ノリスケ 古い‥‥。
ジョージ 往年のアイドル歌手が好きな方には
わかっていただけると思うわ。
つねさん 柏原よしえじゃないの?
ジョージ 柏原よしえでもいいけど。
ノリスケ じゃあ榊原郁恵でもいいの?
ジョージ 榊原郁恵は違う!
ノリスケ 違うの(笑)?
ジョージ ちょっと健康的過ぎ!
ノリスケ あ、そう。健康な色気はお嫌いなのね。
それで、ええと(笑)、
文庫をつくるにあたって、
恩田陸さんという、今をときめく作家の方に、
お会いしたんです。
ジョージ はーい。
ノリスケ 巻末座談会というのを
やらせていただきました。
つねさん はーい。
ジョージ すごく、すごく気楽だった。
楽しかったし。
ノリスケ 最初に一度、仲良くなりましょうって
ご飯だけ食べたんですよね。
緊張すると喋れないからっておっしゃってて。
ジョージ でもね、ご飯だけ食べたときは
こちらが緊張したかもしんない。
どういうふうにしたら
この人が喜ぶんだろうっていう
とっかかりが掴めなかったの。
だからすごく緊張した!
ノリスケ 作家の先生って、
こちらを観察してるのかも!
なんて考えちゃったりして。
ジョージ うん。
つねさん あ、でも俺、そんなの考えたら
喋れないから、考えなかったよー。
ジョージ うん、まあ、つねさん、
基本的にどこでも自然体だからね。
中国料理をいただいたんだけど、
美味しかったし、
周りに中国人がいっぱいいて
わいわいしてたものだから、
猥雑な感じでよかったの。
でも、2回目がある1回目だと思ってるから、
わりとね、緊張したな。
ノリスケ 次を楽しみにしてもらって
別れなきゃいけないんだもんねえ。
ジョージ そうなんだよ、そうなんだよ。
ノリスケ もう、えー、また会うの?
とか思われたらやだもんね。
ジョージ そう、そうなの。
幸い、お気に召していただけたようで。
ノリスケ しかも2回目は、
居酒屋みたいなカンボジア料理屋で座談会!
楽しかったわよねー。
ジョージ 一応、ボクもほかに幾つか
候補を挙げはしたんだけれど、
恩田さんがどういうふうなお店を
喜ぶかが分かんないんで、
これはもう編集者に任せた方がってことでね。
会食とかデートとかあんまり準備しすぎると
ろくなことがないじゃない?
そんな1つの好例かなとか思ったりして。
ノリスケ ああ、ああ、そうね。
ジョージ で、あるべきところに行って
言うべきことを話したらば、
あらあら結局これでいいんじゃないのと。
ノリスケ はい。
ジョージ サービス精神旺盛なところを
お褒めいただいちゃった!
何をサービスしたのかといえば、
まあ、明るいところであまり
お話できないような
お恥ずかしいお話をいろいろさせていただいたのね。
そしたら、
「なんでそんなことを
 恥ずかしがらなくちゃいけないんですか」
というような、後ろ盾を頂戴しつつ、
尚更それで調子に乗って、
もっとお恥ずかしいお話と
お下劣なお話の方に向かっていき、
あ、これは違うドアを
開けたのかもしれないなと心配して
ご尊顔を拝するとニコニコとして
そこにお立ちになっていらっしゃるという。
ノリスケ そんな、感じでしたね。
すごく包容力を感じたわ。
ジョージ あの懐の!
つねさん 深さ!
ジョージ 間口の広さ!
ノリスケ さすがよねえ。
つねさん そっか。
ノリスケ あと食べるの早いんでビックリした。
ジョージ ふふふ、食べるの早かったね。
つねさん ああ。
ノリスケ ふつうにお話しなさっているのに、
目を離した一瞬で、皿の中、空になるの。
つねさん そうなの!
ノリスケ そして一瞬でコップのビールが空になるの。
ジョージ ずーーーっとビール。
ずうーーーっと、ビールね。
いい文章を書くには
ビールを飲まなきゃいけないのかしらと
思うぐらいにビール。
ノリスケ 素晴らしい飲みっぷり。
あらゆるビール飲んでた。
ジョージ でね、美味しそうに飲むの、
これがー。ねえ。
つねさん つぎ甲斐、あるよ。
ジョージ あるでしょうね!
ノリスケ 2軒目は、ビアパブっていうの?
ベルギービールとか
世界のビールが飲める。
ジョージ ビアパブでした。
ノリスケ 延々飲んでらっしゃいましたね。
ジョージ 飲んでた、ねー。
つねさん どんな話、してたんだっけ。
  (アイドルとかが、ちょっと古いのが、
 また、味ですね。つづきまーす)

2010-03-29-MON


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