近況報告でございます。その11 ドラえも〜ん! 近くの仲間を知りたいよう。 |
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ジョージ | で、そのiPhoneのアプリでね、 この前たまたま何日か続けて ボクのGPSが何か 異常動作を起こしたみたいなのね。 何とボクはサンフランシスコの カストロストリートのど真ん中にいて! |
ノリスケ | なぜ、なぜ! よりによって、 世界に名だたるゲイ・ストリートの どまんなかに?! それ、念が強過ぎるんだよ。 |
ジョージ | ゼロメートルのところに アメリカ人のオカマが山のように! |
ノリスケ | あのさ、それって、 向こうからも見えるってことじゃない? |
つねさん | そうそう。 |
ジョージ | そう、で、すっごいチャットっていうか、 メッセージが入っちゃうのお。 |
ノリスケ | はあ。自慢ですか。 |
ジョージ | いや、これは困ったぞって、 1回、ぶちっと切って、 リセットかけてもう1回行ったらば、 今度イギリスのグラスゴーの真上にいた。 |
ふたり | (笑)。 |
ジョージ | で、そこにもいっぱいいるんだよ。 |
ノリスケ | スコットランド最大の都市だから、 そりゃ、いっぱいいると思うけど。 |
ジョージ | このね、バグを楽しむっていう 楽しみ方もあったりして。 |
つねさん | でもあれだよね、ずっと跳ねてって、 最終的にアイルランドまで行ったんだよね。 |
ジョージ | 行った、アイルランドまで行った。 |
ノリスケ | 面白ーい。 |
ジョージ | だから今、何が「今」かって、 これも1つの コミュニケーションだっていうことなの。 |
ノリスケ | 面白い、面白い。 それにしても面白いね。 何だろう、ドラえもん? |
つねさん | オレ? |
ノリスケ | あんたじゃないわよ。 思い描いていた未来っぽいってことよ。 だって、自分は世界でひとりぼっちかもしれないって ゲイなら誰でもいちどは、 とくに思春期あたりにね、思ったはずよ。 どこにいるんだ、誰がいるんだ、 町を歩いている人に目印はないのか。 そんなふうに思ったでしょう? それが、ドラえも〜ん、 仲間を探してよー。って頼んだら 「じゃじゃーん」って 探知器を出してくれた、 そんな感じじゃない? そりゃ楽しいに決まってるわ。 |
つねさん | やる、やらないは別にしてね、 見る楽しみっていうのはある。 |
ジョージ | あの、「ツイッター」とかブログとかって、 みんな、発信メインにやるけれども、 発信じゃなくて、ただただ傍観している バーチャルな世界っていうのも面白いなあって 思いました。 |
ノリスケ | なるほどねえ。 |
ジョージ | 今のインターネット上で彼氏とか、 仲間を捜すっていうのは 基本的に自由フォームじゃない? |
ノリスケ | はい、はい、はい。 |
ジョージ | 自分が言いたいことは何でも言えるんだよね。 で、1回言って違ったなあと思ったら 即座に変えることができるわけじゃない? だけど文通欄て1回出すと 最低1ヶ月、ずーっと載るんだよね。 バックナンバーもあるしね。 |
ノリスケ | ああー。 |
つねさん | ああ、そうだね。 |
ジョージ | 差し替え不可能なんだよ。 で、しかも何十字っていうことで 言い切らないといけないから、 その定型の世界がね、すっごい楽しかった。 |
つねさん | あれは楽しかったね。 |
ジョージ | みんな、必死になって知恵絞った。 |
ノリスケ | 嘘を付いたらばれちゃうしね。後でね。 でも違うのは、今は写真が出ることよね。 |
ジョージ | で、その写真が、 もうほんとに顔の写真があったり、 腕の力こぶの写真があったり。 |
ノリスケ | セールスポイント。 |
つねさん | そのアプリは、裸の画像は禁止。 |
ジョージ | マナー違反。 ID削除になっちゃうから。 |
ノリスケ | ああ、そう! 厳しいんだね。 |
ジョージ | だから健全なエロティシズムを どういうふうに表現するか、 みんな知恵を絞るんだ。 みんな、試行錯誤してると思うんだ、 どこまでならオッケーなのかとか、 どういうふうにすれば 自分が求めるものが伝わるのか。 乳首と乳輪だけ映してる人もいるからね。 |
ノリスケ | それがウリ??? どう解釈すればいいの?? |
ジョージ | このメッセージはね、 多分、それをどうにかしてほしいっていう 受動的なメッセージだと読み取る。 |
ノリスケ | ああ。自慢じゃなくて、 そういうことじゃなくて。 |
つねさん | 自慢してどうすんの。 |
ノリスケ | たしかに自慢しても意味はない。 そうか、これをどうにかされるのが好みである、 という表現になるわけだ。なるほどなあ。 |
ジョージ | ハウ・アバウト・ディスだよね。 いかが、っていう。 |
ノリスケ | ショーケースだね。 |
ジョージ | うん、それで、お気に入りっていう ☆印を入れておくこともできるわけ。 お気に入りの人たちは、 距離が遠かろうが近かろうが 上の方に表示されるの。 |
ノリスケ | ああ、じゃあ自分の好きな部室というか、 クラスが1個作れるわけね。 |
つねさん | そうそうそう。 |
ジョージ | 自分の王国ができるわけよ。 |
ノリスケ | ハーレムですね。 |
ジョージ | 自分にとっての好ましい人だけがまず出てきて、 その周りにそうじゃない人がだーっと出てきて、 そこを取捨選択していく。 だから同じところにいて、 同じように起動させるんだけれども、 友達2人で見せ合うと 全然違う国が出来上がってるわけ。 これも楽しい。 |
つねさん | それも一方的なもんだしね。 |
ジョージ | そう、それで、それやってて、 この人に見せると、 あ、知ってる、これ、友達、 やなやつー、とかってたまに言われて、 あ、やなやつなんだー、なんて。 |
ノリスケ | 見た目は可愛いけどビッチね、ってやつ? |
ジョージ | そうそう。 |
ノリスケ | でも分かんないよ、 つねさんには嫌なやつでもさ、 ジョージさんにはそんなことないかもしれない。 |
ジョージ | そうそう。それに、いいや、 別に会うわけでもないし、 王国の彩りにはほしいよなって思うと そのまんまにしたり、 |
ノリスケ | うちわ持って扇いどけという。 |
ジョージ | そうそうそうそう(笑)。 ステイ、みたいな感じ。 |
つねさん | ステイ(笑)。 |
ノリスケ | ああ、感じ悪い。 でも面白いね。 理解できました。 それ、有料なの? |
つねさん | それ、無料。 |
ジョージ | ううん、有料版と無料版がある。 有料版は無制限に距離を伸ばせる。 |
ノリスケ | アイルランドまで行ける(笑)。 |
ノリスケ | やっぱり未来だね。 |
ジョージ | 未来だね。 そういえばね、ジョージ・マイケルも そのアプリやってるっていう 情報があるのよ。 オーストラリアで休暇中に ダウンロードなさったらしいわ。 |
ふたり | へーっ! |
ノリスケ | なに情報? |
ジョージ | デイリー・スターっていう 彼の地のタブロイド紙のネットニュース。 |
ノリスケ | そんなところまでチェックしてるんだ‥‥。 |
つねさん | してる。この人。 |
ノリスケ | ちょっと凄いね、英語でチャットしたら 相手がジョージ・マイケルだったら怖い。 |
ジョージ | あら、楽しいじゃない? |
ノリスケ | まあ、ねえ‥‥。 あっ、もう1時間半も喋ってる(笑)。 そろそろおしまいにしましょうか。 じゃあまた、近々お会いしましょう。 |
ジョージ | はーい。 |
つねさん | しょう! |
(おもしろかったです。ありがとうございました! また登場してくださいなー。おしまい!) |
2010-04-07-WED