── |
捨てろっていうわけじゃないけど、
また、このへんのクッションが増えてるね。 |
ボーズ |
ああ、ほんと? 増えたかな? |
── |
増えてるよ。確実に。 |
ボーズ |
うん、増えたね。 |
── |
増え続けてる。 |
ボーズ |
でも、かわいいでしょ。 |
── |
かわいいけどさ。 |
|
ボーズ |
どっちもエイプなんだよ。 |
── |
あ、このキノコもそうなの? |
ボーズ |
そう。エイプなの。
もともと任天堂的なものが
好きな人たちだからさ。 |
── |
あ、いわれてみると、
サルと並べてもまったく違和感ないね。 |
ボーズ |
でしょ? これのね、バナナもあったんだよ。 |
── |
でもね、立場上、くり返すけどね、
こんなにクッションいらないよ。 |
ボーズ |
いや、まあ、そうなんだけどさ。
でもほら、これがあると、
『マリオ』ごっこ的な遊びもできるし。 |
|
── |
‥‥ああ、縮尺的にね。 |
ボーズ |
そうそうそう。 |
── |
ま、捨てろとは言いませんけどね。 |
ボーズ |
うん。まあ、せっかくもらったもんだし。 |
── |
あのボールとか、なに? |
|
ボーズ |
これはまあ、いまや
コパン(ボーズさんの愛犬)用だね。 |
── |
ああ。買った当初は犬用ではなかったけど。 |
ボーズ |
そう。いまはコパンのもの。 |
── |
ああ、そうか‥‥うーん‥‥。
あのさ、こうして1個1個、
問いつめていくとわかるけどさ、
やっぱりボーズさんは
ものをとっておくことに対して、
人一倍逃げ道があるんだよ。 |
ボーズ |
あはははは。「これは犬の」だの? |
── |
そうそう。「もらったもの」だの、さ。 |
ボーズ |
「友だちがつくったやつだし」とか。 |
── |
そうそう。 |
ボーズ |
言えてる。
「もらったんだから、しょうがない」
っていうのは、自分のなかでもあるなあ。 |
── |
「いらないけど、捨てるのは失礼じゃん」
みたいな話になってくるよね。 |
ボーズ |
うん。「気ぃ悪いじゃん」みたいな。 |
── |
とにかくもらうものが多いんだよね。
まわりに、ものつくってる
友だちが多いってのがあるんだろうね。 |
ボーズ |
そうそう、それは大きいね。 |
── |
で、そういう人に、
「ちょうだいよ」って言うのが、
ボーズさんの場合、
ぜんぜんかっこわるくないから、
もらいやすいんだな、また。
あの、ボーズさんが
「ちょうだい」って言うのって、
言われる側にしてみると、ほめことばじゃん。 |
ボーズ |
ああーーーー、なるほど。 |
── |
ちょっとした知り合いなんかだと、
「ぜひもらってください」
みたいなノリになるだろうし。 |
ボーズ |
ああ、なるなる。
だから、もらうにしても、
送りつけられるんじゃなくて、
直接手渡されることが多いんだよ。
だから、まあ、
これはいらないなあってわかっててもさ、
その場で出されると、
断るわけにいかないでしょ。 |
── |
「今度、うちで出した本なんですけど」
みたいな。 |
ボーズ |
そうそうそう。
『ヴァナ・ディール通信』とかさ。 |
── |
ははははははは。
ええと、『ファイナルファンタジーXI』という
ネットワークゲームのムックですね。 |
ボーズ |
まったくいらないわけ、ぼく。
だって、やってないし、やらないわけだから。 |
── |
これ、知り合いが
つくってるっていうのもあるし、
写真撮っちゃおうか。 |
ボーズ |
うん。宣伝っちゃ、宣伝になるよ。 |
── |
ゆるしてくれるだろ。 |
|
ボーズ |
『ヴァナ・ディール通信』、どうぞヨロシク!
でね、ぼくはまったくいらないわけ、これ。 |
── |
あははははは。 |
ボーズ |
だって、開いた瞬間、
まったく意味わかんないんだもん。
「バリスタ新時代!」とか書いてあって、
なにがなんだかほんとにわかんない。 |
── |
だから、もらうその場で、
「これは、いりません」
って言えればいいんだけど。 |
ボーズ |
そうなんだよね。ほんとそうなんだよね。
でも、その場だと、まあ、
「もらって、ぺらぺらめくって、
捨てればいいか」って感じで。 |
── |
でも、実際、新品の本を
簡単に捨てられるかというと‥‥。 |
ボーズ |
捨てらんないんだよねえ。 |
── |
むつかしいねえ。 |
ボーズ |
うん。ま、ほとんどの場合、
もらうものはうれしいんだけど、
たまに、もらって超困ることもある。
あ、もらったもので思い出した。
メロン食べる? |
── |
いきなりなんですか。 |
ボーズ |
こないだもらったのよ、メロン。
すっげーいいメロンらしい。食べる? |
── |
あ、ぼくね、メロンだめなんですよ。
ごめんなさい。 |
ボーズ |
なんで? 嫌いなの? |
── |
うん。瓜系、だめなんですよ。 |
ボーズ |
ああ、ぼくも、だって(笑)。 |
── |
あはははははははは。
じゃあ、なんでもらうの! |
ボーズ |
だから、いま説明したじゃん!
「いいメロンがたくさんあるから」
「そう、ありがとう」みたいな。 |
── |
なんだかなあ。でもさあ、
メロン嫌いな立場から言わせてもらうと、
メロンってそういうやっかいな面あるよね?
「ごちそうですよ!」みたいな。 |
ボーズ |
「みんなよろこぶに決まってますよね?」
みたいな。あるあるある(笑)。 |
── |
で、「メロンだめなんですよ」って言うと、
「えええっ?!」みたいな。
メロンもレバーもピーマンも同じだろうに。 |
ボーズ |
好きな人と嫌いな人が
いるっていうだけの話で。
それはあるよなあ。
メロン、どうしよっかなあ? |
── |
後先考えずにもらうからですよ。 |
ボーズ |
まあ、喜ぶ人はたくさんいるから
誰かにあげよう。
あ、じゃあ、これは? いる? |
|
── |
なんなのこれ(笑)。 |
ボーズ |
リステリンのシートのやつ。
なんか、これもたくさんもらったのよ。
いるならぜんぶあげる。 |
── |
え、じゃあ、あの‥‥っていうか、
まさにこれが「いりません」って
言えない状況だ。 |
ボーズ |
ほらほらほら(笑)。どうぞどうぞ。 |
── |
せめてここで
「ぜんぶはいらないです」って
言えばいいわけだよね(笑)。 |
ボーズ |
「4つは、いりません」ってね(笑)。 |
── |
じゃあ「4つは、いりません」。 |
ボーズ |
じゃ、2個でいいよ、2個で。はい。 |
|
── |
‥‥ありがとございまーす。 |
ボーズ |
よし、2個減った! |
── |
なんだかなあ。 |