明日に向かって捨てろ!!
〜ボーズの脱アーカイブ宣言〜

第51回『もらいものは、むつかしい』



── 捨てろっていうわけじゃないけど、
また、このへんのクッションが増えてるね。
ボーズ ああ、ほんと? 増えたかな?
── 増えてるよ。確実に。
ボーズ うん、増えたね。
── 増え続けてる。
ボーズ でも、かわいいでしょ。
── かわいいけどさ。
ボーズ どっちもエイプなんだよ。
── あ、このキノコもそうなの?
ボーズ そう。エイプなの。
もともと任天堂的なものが
好きな人たちだからさ。
── あ、いわれてみると、
サルと並べてもまったく違和感ないね。
ボーズ でしょ? これのね、バナナもあったんだよ。
── でもね、立場上、くり返すけどね、
こんなにクッションいらないよ。
ボーズ いや、まあ、そうなんだけどさ。
でもほら、これがあると、
『マリオ』ごっこ的な遊びもできるし。
── ‥‥ああ、縮尺的にね。
ボーズ そうそうそう。
── ま、捨てろとは言いませんけどね。
ボーズ うん。まあ、せっかくもらったもんだし。
── あのボールとか、なに?
ボーズ これはまあ、いまや
コパン(ボーズさんの愛犬)用だね。
── ああ。買った当初は犬用ではなかったけど。
ボーズ そう。いまはコパンのもの。
── ああ、そうか‥‥うーん‥‥。
あのさ、こうして1個1個、
問いつめていくとわかるけどさ、
やっぱりボーズさんは
ものをとっておくことに対して、
人一倍逃げ道があるんだよ。
ボーズ あはははは。「これは犬の」だの?
── そうそう。「もらったもの」だの、さ。
ボーズ 「友だちがつくったやつだし」とか。
── そうそう。
ボーズ 言えてる。
「もらったんだから、しょうがない」
っていうのは、自分のなかでもあるなあ。
── 「いらないけど、捨てるのは失礼じゃん」
みたいな話になってくるよね。
ボーズ うん。「気ぃ悪いじゃん」みたいな。
── とにかくもらうものが多いんだよね。
まわりに、ものつくってる
友だちが多いってのがあるんだろうね。
ボーズ そうそう、それは大きいね。
── で、そういう人に、
「ちょうだいよ」って言うのが、
ボーズさんの場合、
ぜんぜんかっこわるくないから、
もらいやすいんだな、また。
あの、ボーズさんが
「ちょうだい」って言うのって、
言われる側にしてみると、ほめことばじゃん。
ボーズ ああーーーー、なるほど。
── ちょっとした知り合いなんかだと、
「ぜひもらってください」
みたいなノリになるだろうし。
ボーズ ああ、なるなる。
だから、もらうにしても、
送りつけられるんじゃなくて、
直接手渡されることが多いんだよ。
だから、まあ、
これはいらないなあってわかっててもさ、
その場で出されると、
断るわけにいかないでしょ。
── 「今度、うちで出した本なんですけど」
みたいな。
ボーズ そうそうそう。
『ヴァナ・ディール通信』とかさ。
── ははははははは。
ええと、『ファイナルファンタジーXI』という
ネットワークゲームのムックですね。
ボーズ まったくいらないわけ、ぼく。
だって、やってないし、やらないわけだから。
── これ、知り合いが
つくってるっていうのもあるし、
写真撮っちゃおうか。
ボーズ うん。宣伝っちゃ、宣伝になるよ。
── ゆるしてくれるだろ。
ボーズ 『ヴァナ・ディール通信』、どうぞヨロシク!
でね、ぼくはまったくいらないわけ、これ。
── あははははは。
ボーズ だって、開いた瞬間、
まったく意味わかんないんだもん。
「バリスタ新時代!」とか書いてあって、
なにがなんだかほんとにわかんない。
── だから、もらうその場で、
「これは、いりません」
って言えればいいんだけど。
ボーズ そうなんだよね。ほんとそうなんだよね。
でも、その場だと、まあ、
「もらって、ぺらぺらめくって、
 捨てればいいか」って感じで。
── でも、実際、新品の本を
簡単に捨てられるかというと‥‥。
ボーズ 捨てらんないんだよねえ。
── むつかしいねえ。
ボーズ うん。ま、ほとんどの場合、
もらうものはうれしいんだけど、
たまに、もらって超困ることもある。
あ、もらったもので思い出した。
メロン食べる?
── いきなりなんですか。
ボーズ こないだもらったのよ、メロン。
すっげーいいメロンらしい。食べる?
── あ、ぼくね、メロンだめなんですよ。
ごめんなさい。
ボーズ なんで? 嫌いなの?
── うん。瓜系、だめなんですよ。
ボーズ ああ、ぼくも、だって(笑)。
── あはははははははは。
じゃあ、なんでもらうの!
ボーズ だから、いま説明したじゃん!
「いいメロンがたくさんあるから」
「そう、ありがとう」みたいな。
── なんだかなあ。でもさあ、
メロン嫌いな立場から言わせてもらうと、
メロンってそういうやっかいな面あるよね?
「ごちそうですよ!」みたいな。
ボーズ 「みんなよろこぶに決まってますよね?」
みたいな。あるあるある(笑)。
── で、「メロンだめなんですよ」って言うと、
「えええっ?!」みたいな。
メロンもレバーもピーマンも同じだろうに。
ボーズ

好きな人と嫌いな人が
いるっていうだけの話で。
それはあるよなあ。
メロン、どうしよっかなあ?

── 後先考えずにもらうからですよ。
ボーズ まあ、喜ぶ人はたくさんいるから
誰かにあげよう。
あ、じゃあ、これは? いる?
── なんなのこれ(笑)。
ボーズ リステリンのシートのやつ。
なんか、これもたくさんもらったのよ。
いるならぜんぶあげる。
── え、じゃあ、あの‥‥っていうか、
まさにこれが「いりません」って
言えない状況だ。
ボーズ ほらほらほら(笑)。どうぞどうぞ。
── せめてここで
「ぜんぶはいらないです」って
言えばいいわけだよね(笑)。
ボーズ 「4つは、いりません」ってね(笑)。
── じゃあ「4つは、いりません」。
ボーズ じゃ、2個でいいよ、2個で。はい。
── ‥‥ありがとございまーす。
ボーズ よし、2個減った!
── なんだかなあ。

(つぎの取材をおたのしみに!)

電気グルーヴとかスチャダラパー

スチャダラパーと電気グルーヴが
コラボレート! なんと! マジかよ!
ありそうでなかった組み合わせに
関係者一同「ほんと?」と半信半疑のなか、
なんとがっちりアルバムまでリリース。
ゆるめるべきところはゆるめ、
締めるべきところは締めるという
名曲珍曲混在の全13曲!
味写な豪華ブックレット、ついてます。 
定価 :¥3,360(税込)
発売日:2005/6/29

ボーズさんへの激励や感想などは、
メールの表題に「ボーズさんへ」と書いて、
postman@1101.comに送ってください。

2005-08-11-THU

HOME
戻る