京都
「知りあいの宿」を
つくろう。
好評につき、秋冬もやります。




みなさん、ほぼにちわ。
とうとう冬のいちばん寒い時期が
やってきましたね。
京都の人の話す言葉の特徴として、
「大げさに言うときには、
 そのことを2回繰り返す」
ということが、よくいわれます。
例えば、ものすごく大きい、と言いたいときには、
「大きい大きい」と言います。
こんな季節には、京都では
「寒い寒いなぁ」
なんていう声が
よく聞かれるのではないでしょうか、
「旅館 銀閣」のサカベさん!


サカベ
みなさん、ごぶさたしています。
しばらく更新がなくて、
ご心配をおかけしました。
この冬も、シーズンオフのお値段に改定して
「知りあいの宿」をつづけております。
どうぞみなさま、寒い寒い冬の京都に
どうぞお越しくださいね。
── やはり「寒い寒い」って言うんですね。

サカベ
京都の特徴なんやね。
あまり意識してなかったけど、言いますねぇ。
── 寒い寒い京都ならではの
たのしみって、ありますか?

サカベ
昨年末に、田島貴男さんが「旅館 銀閣」に
茶道を習いにいらしたんですけれども。
── 「オレの5大ニュース」で
女将にお世話になりまして。


サカベ
「お茶」って、
しーんとした冬に向いているんですよ。
お店も道もお寺もすいていて雰囲気がいいし、
からだもあたたまるし‥‥。
お抹茶を飲んだことがない
はじめての方でも気軽にたのしめる
サカベおすすめの場所も
たくさんあります。
── 雪が降っていたりなんかしたら、
なおいいだろうなあ(うっとり)。
「オレの5大ニュース」で、
最後にお茶を飲んでいた場所について
「どこですか」という質問のメールが
たくさん来ていたんですけれども、
あそこは、秘密の場所でしょうか。


サカベ

いえいえ、お教えしますよ。あそこは、
雪舟寺(せっしゅうじ)です。
縁側で、枯山水のお庭を眺めながら
京都のよさをゆっくり感じて、
自分の時間をとりもどせるところです。
── 自分の時間を?

サカベ
ま、気持ちの問題、気持ちの問題。
── お! そういう単語セットも
2回くり返すんですね。


サカベ
しまった、またくり返しましたね。
お菓子屋さんでいただくお茶も
京都らしくて、いいですよ。
甘春堂(かんしゅんどう)という
和菓子屋さんは、
1階に製造している生菓子が並んでいて、
そこでどれを食べるかを選んでから
2階にあがり、
おうす(薄めのお抹茶)といっしょに
いただくんです。
京都ならではのお店の雰囲気が味わえます。
── おお、古い和菓子屋さんのシステム!
京都ではそういうところ、多いですよね。
甘春堂は、三十三間堂や
豊国神社の近くにあり、
茶器をかたどったお菓子で有名です。

サカベ
住宅街にある和菓子屋さんで、
ほんまに、京都っぽくて、ほっこりしますよ。
ごはんも食べたいな、という方は
たま妓(たまき)というお店がおすすめです。
町屋を改造したお店で
ものすご、ええ雰囲気なんです。
月ごとに内容がかわる
ランチの松花堂がサカベおすすめマークやね。


松花堂1575円です。


食後にお抹茶をどうぞ

カフェスペースもありますから、
お茶だけでもたのしめます。
抹茶以外にも、桜の葉の湯、
ゆず茶、ほうじ茶など
いろんな和のお茶がそろっていて
たのしいですよ。
── 町屋を利用したお店は、
なかに坪庭があったりして
ずーっと座っていたくなりますね。



たま妓の坪庭。
場所は地下鉄烏丸御池から、
両替町通を北へ。


サカベ

お茶とともに、
本格的に京都のお味を楽しみたい方は、
美濃幸(みのこう)の名物・お茶箱弁当は
いかがでしょう。


美濃幸入口。すてきです。

── お茶箱弁当?

サカベ

野だて形式にのっとったお弁当で
お茶の道具をお弁当に見立てているんです。


これが茶箱弁当、5198円。
お昼のみ食べられます。

── 見立てている‥‥?

サカベ
たとえば、おなつめはお味噌汁、など
茶道具一式を弁当としてしくんである、
ということです。
── しくんであるんですね。
ちょっと騙され気分を味わえると。

サカベ
騙され‥‥は、しませんが、ま、
お弁当に化けている、
本格的な茶道具です。
お食事の前に、おうすと
ちょっとしたお干菓子が出されます。
── 食後じゃなくて食前なんですね。
場所は、八坂神社の南、高台寺の近く。
モロ「京都!」なエリアにあります。

サカベ
しかし、京都でお茶が飲めるのは、
お店だけやないんですよ。
── さきほどの雪舟寺以外にも?

サカベ
2005年は、3月13日まで、
毎週金、土、日に
高台寺(こうだいじ)
夜咄(よばなし)というお茶会が
行なわれています。
夜の高台寺で、ろうそくのあかりだけで
お茶をいただくんです。
高台寺のお庭を見て、お食事をして、
お茶を飲む。
それはそれはロマンチック満点ですよ。
── ろうそくのあかりだけでお茶を?
ちょっとこわそうですね。


サカベ
暗いですよ。背景もお椀も見えへん。
サカベが暮れに行ったお茶屋さんの夜咄では、
お菓子のあんこを畳に落としてしまっても
見えませんでした、暗いので!
── そ、そんなに。
ぜひカップルで行って助け合いましょう。
ひとり旅でたのしくお茶がのみたい場合に
おすすめのところはありますか?

サカベ
それなら、北野天満宮
梅花祭はどうでしょう。
2月25日の1日かぎりですが、
午前10時より午後3時まで
上七軒の舞妓はん、芸妓はんが
普段着の着物(小紋など)姿で
お茶をたてておもてなししてくれるんですよ。
当日は市も出ていてたのしいです。
梅を見るには、ちょっと早いですけれどもね。
寒い寒いですけれどもね。
歯がガチガチいうかもしれませんけどね。


寒い京都の神社で
地元のみなさんにまじって
野だてのお茶を味わう。
食事どころや和菓子屋さん、お寺や神社まで、
京都でのお茶のたのしみかたは、
じつに自由ですね。
「お茶だ」と気張る必要はないので、
1日3回お抹茶をいただく、なんていうのも
この際たのしいと思います。
冬の京都が、みなさまを
「ものすごものすご」お待ちしています。

2005-02-01-TUE

BACK
戻る