カナ式ラテン生活。 スペインは江戸時代の長屋みたいさ、きっと。 |
【ヤマトナデシコ、危うし!】 先日、友人たちとそのちびっこちゃんと 街のカフェにいたとき、 友人のひとりが私のふくよかな腹を指差して 「いやっだー、ぽよんぽよんじゃーん!」 と叫んだ。 いつものことなので私もワッハッハと笑い、 ちびっこちゃんにも 「ほら触る?ぽよんぽよんだじょー」 腹を突き出したところで、 周囲の冷たい視線に気がついた。 で、すぐに気がついた。 スペイン語で「ぽよん」という発音は 「大きなおちんちん」という意味になりうる。 こいつが、なってしまう。 まったくもって何の因果か、そうなってしまうのさ。 午後のカフェーなひとときに 突然「でかチーン!」と聞こえてきたら そりゃ、まわりのひとは驚くぜ。 ちびっこちゃんにも、 「スペインじゃ『ぽよん』って言っちゃダメよ」 と言わなきゃならないね。 そう話していたら、 なんと日本へ里帰り中に覚えた童謡のなかに 「ぽよんぽよん」という歌詞が出てくるという。 「スペインじゃこのお歌、 お外では歌わないようにしようねー」 なんて、 説得力ないことも言わなきゃならないだろう。 こいつは、てぇへんだーぁ。 罪な童謡といえば、 誰もが知っている『ちょうちょう』。 菜の葉にとまったり、桜の花にとまったりする あの有名な曲。 いま調べたら曲がスペイン民謡ということで びっくりしているのだけど、 でも決して、 決して決してスペインで歌ってはいけない。 なぜなら「ちょうちょ」という発音は 「女性性器」という意味になりうるのだ。 きゃあ。 だから、 この童謡で昆虫名を覚えたちびっこちゃんが ヒラヒラ舞う蝶を見つけてうれしそうに大声で 「ママー!見て見て、ちょうちょ!」 と叫ぶたび、ママは慌てて 「あら本当、蝶ね。これはチョウ、っていうのよ」 と、もっと大きな声を張り上げなければならない。 ちびっこちゃんの自尊心を傷つけないようにしながら 上手にチョウという名前の方へ誘導する、なんて おそろしく細心の注意を払わなければならないのだ。 何の因果か、ねぇ。 さらに、 日本女性なら覚えておいた方が良い罠もある。 ある日、スペイン語圏の男性に いきなり無理やりのしかかられたとして、 いったいどうしたらいいのか。 「ダメ!」 とは、決して言ってはならないのである。 なぜならスペイン語で"Dame"は 「私にちょうだい」 という意味の命令形になっちまうのだ。 なっちまうのだよぉぉ。 これでは、意図するところとほぼ正反対の 意思表示になりかねない。 「ヤメテ!」 も、あまり良くない。 "Ya mete"は「もう、入れて」という、 状況によってはイヤンな意味の命令形に なってしまうにつき。 だからして、 万が一「ダメ、ダメ、ヤメテー!」と叫ぶと なんだかものすごく喜んでそうに思われる、 かもしれない。 まぁ実際は相手だって雰囲気でわかると思うし、 気づかないようなら犯罪だけど、念のため。 拒否の言葉は"No!"(ノ!)を使いましょう。 それにしても、 知らず知らずにヤマトナデシコ、危うし、である。 あぁもうまったく、何の因果か。うぅ。 まぁ逆と言えば逆もあって、 イタリアでは乾杯の音頭として 「チンチン」と言われることもあるし、 数字の85は「オッタッタ・チンコ」に だーいたいなるという。 ワッフーイ。 だからなんだということになると、 えーっと、 単に下ネタ好きなだけなのでした。 バイバイチン! カナ http://www.kanasol.jp
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2002-10-07-MON
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