vol.16
- Be Cool! -
『ハンプティ・ダンプティ へいにすわった
ハンプティ・ダンプティ ころがりおちた
おうさまのおうまをみんな あつめても
おうさまのけらいをみんな あつめても
ハンプティを もとにはもどせない』
「マザーグース」より
(あなたが今読んでいる文庫本にもこんなしおり挟まっていませんか?
ちなみに私の現在の電車本は「テロリストのパラソル」)
こんにちは。
全国のOL(とカテゴライズされたくないけど、
マーケティング上、あるいは、訂正するのは面倒くさいから
不本意にそのカテゴリーの中に身を置いている人も含めて)
のみなさん!
暑さと冷房に負けていませんか。
(暑さはいいんだけど、冷房がねぇ・・・。)
焼肉モリモリ食べてがんばりましょう!
何かをつくってみてわかるこの不思議な世界のカラクリ。
角を折られたかわいそうな人たちは
つくったモノにココロを吹き込むことを
忘れてしまったみたいです。
あるいは忘れたふりをしているか
はじめからココロなんかなかったことにしているか。
私はついうっかり息を吹き込んでしまい
大失敗。
うっかり、うっかり、うっかり八兵衛〜♪(by Super Super "PSJ")
ココロをよくよく凍らせて
ついでに指先もよっく冷やして
カキーンと冷たいものを作るべきだったんです。
あえて「あったかいもの」をイメージしすぎて
ココロを入れてしまったのが間違い。
コロコロ、コロコロころがりおちてしまいましたとさ。
前回疑問を残した、ジムケイ(事務系)について
「にせパンダ部長」さん(仮名)からメールをいただきました。
ありがとうございます。
「事務系」は、クリエイターにも、エンジニアにもなれません。
そう「要求」されていないからです。
たとえていえば、「始発駅」と「終着駅」が決まっていて、
一本のレールの上を一定の速度を守って進む、電車のようなもの。
「創造」も「創意工夫」も、求められておりません。
電車が勝手に脱線したりスキップを始めては、困るんでしょう。
そして、所詮「乗り物」。それ自体に興味を示すのは、マニア。
いたって実用的なものです。「安心」して乗れれば、OK。
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そーかー。
そーだよね。
こういう感覚は、私のようにやけにマシンに囲まれた事務系もどき
にも十分当てはまります。
それから広く一般的にどんな仕事の場合でも
ソシキというものに組み込まれたら
ある程度言えることのように思います。
「電車」が自由意志を持って、ここで曲がっちゃえとか
花がきれいだからちょっと止まって見ていようとか
ジャンプ、スキップ、欽チャン走りとか
そんな独創的なことをやってしまうと、次の電車も困るし、
電車を待っている人も駅も困る。
だから走りつづける。マニュアルに従って。
逸脱せずに。わきめもふらずに。
「創造」せずに。
きっと日本の隅々にまでまんべんなく行き届く
綿密なシステム。まじめなまじめなシステム。
横並びの、それでいてしっかりタテ線の入った世界には
ベンリなシステム。
そんな環境で、クリエイターになれ、というのも
なかなか矛盾した依頼です。
でもなぜここんとこクリエイターを期待されることに
なってきたのでしょう。
デジタルエコノミー風に図解すると
こんな三角形になります。
これまではコンテンツ業(マンガや書籍や写真や映画などなど)
コミュニケーション業(ネットワーク、通信関係ですね)
コンピュータ業(純粋にテクニカルな作業やプログラミング)
の3つは分業でした。
ところが情報技術の発展によって
真中に「インタラクティブマルチメディア」という
新しいものが出現。そして3つの別々の場所にあったものが
すっかり仲良くなりました。お互いの境界線も消えていき
限りなくコンテンツ作りなコンピュータワークや
限りなくコミュニケーションにかかわるコンピュータ業や
限りなくコンピュータを駆使するコンテンツ作り(ゲーム制作は代表選手)
が現れることになったのです。
われらが編集長もかつてコンテンツな方だったはずですが
今やすっかりコンテンツ+コンピュータ+コミュニケーションを
こなしていらっしゃいますよね。
まさに”インタラクティブマルチメディアな方”といえましょう。
「私はコンテンツに居るから大丈夫よ」とか
「ぼくはネットワーク専門だから、モノ作らなくていいんだ」
と安住せずに、この図を思い浮かべながら
次の選択をするのがいいのでは?
クリエイトする環境になく、それを求められてきたわけでもなく
そんなトレーニングをしてきたわけでもなく
急激に競争社会に入る、なんと過酷な要求。
理想と現実とのギャップ、と言ってしまえばおしまいです。
でも、事実、この世界が向かおうとしているのは
そんな三角な状態のようで・・・。
もしこのまま、デジタルを基盤とする社会に入ってしまい
さ、クリエイトしないとごはんをあげませんよ、と言われる人が
何億人も出てしまったら。
レールも敷かれず、自らレールを構築し、走る道を決めなければ
走れない、そういう時代に突入したら。
パニックがおきるかもしれません。
デジタルな道具が手に入り
作ることに喜びを感じる人が増えるこのごろ。
今やるべきことは、とにかく、作る、産み出すことだと
切々と感じます。考えであれ、作品であれ。
外では君の考えなんか要らないといわれるかもしれないけれど
もっとカラクリに慣れた人の無難な意見が採用されるかもしれないけれど
必ず、パーフェクトリー、全員が産み出さなきゃならない
時代が来ると波を感じます。
ネットワーク上で仕事をしているとそんなふうに
感じてはいるけれど
でも、乗るには波はまだ小さいか・・・。
★★★ ★★★ ★★★ ★★★
さーて、最後に今日はうれしい発表があります。
vol10上で募集をした「KLICロゴコンテスト」の入賞作品です。
広島の「maruchang」さんのかっこいい作品
黄金の光沢がグレートです。
おめでとうございます。
他にもユニークな作品をお寄せくださったみなさま!
ほんとうにどうもありがとうございました。
ココロから感謝致します。
★★★ ★★★ ★★★ ★★★
福嶋(まーしゃ)真砂代
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