ご近所のOLさんは、 先端に腰掛けていた。 |
vol.26 と呼ぶのだそうです。 そうやってコンピュータは育ってきて 現在は、第4世代コンピュータの時代にあたるのだそうです。 で、肝心の「第5世代コンピュータ」というのは 第4世代までの、回路素子に基づいた名称ではなくて 素子は何でもよくて、ま、さしあたってはVLSIを使う のだそうですが、 ”第5世代というのは、第4世代の次に来るから第5世代と呼ぶ” のだそうで、内容的には、 第4世代までの流れとは違う新しいコンピュータを 指すということらしいです。 ついでに言うなら、 アーキテクチャーを提案した数学者の名前をとって 第4世代までを「フォン・ノイマン型コンピュータ」 それ以降を「非フォン・ノイマン型コンピュータ」と呼んでいます。 ん? むつかしくなってきた。(もうちょっとがんばって) 例によって言葉を借ります。(上記の著書から) 「第5世代コンピュータは--- 計算ではなく、 推論をする。 三段論法をこなす。 従来のコンピュータを計算機械とすれば、 推論機械である。 専門家のような知識をもって 専門家のような判断を下す。 情報処理ではなく、 知識処理を行う。 いわれたことしかやらないコンピュータではなく、 自分で考えるコンピュータだ。 人間が意思決定するときに助けてくれる。 逐次処理ではなく、並列処理なので、 処理スピードがものすごく速い。 千台ものコンピュータをつないで一台のコンピュータとしての 機能を果たす。 人間の言葉を理解する。 国語の問題が解ける。 人工知能を実現するコンピュータである。 普通のプログラミング言語ではなく 論理型言語というものを使う等々。」 ようするに、超進歩したコンピュータですね。 (ああ、なんてO型なんだ、わたし。) 著者は、これらはイメージでありプロジェクトの全貌を 現すには十分ではないと述べていますが、 イメージとしてはこんな感じです。 でも実現するとなると、高いハードルです。 現代ではもう「考えるコンピュータ」と言われても 答えるロボット犬や、学習するキャラのゲームが出てきたりして 想像できる範疇にどんどん入ってきました。 しかし、1982年にプロジェクトははじまっていました。 18年も前です。 「人工知能」という言葉が、ある種の「万能」を意味し まるで人間のように言葉を解し話すことが可能なほどに 夢のコンピュータができてくるのだと ちまたでは、過剰な期待が高まっていた時代背景があります。 1982年から後継プロジェクトも含めて13年間。 出向のエンジニアだけでも500人以上、 ソフトウエアハウスの人や事務の人など携わった人を 含めると、のべ1000人近くになるのか(詳細は不明)。 なにしろ、「参加メンバーの人員や質からいっても 空前のプロジェクト」と今岡氏が表現しているほど 日本のトップオブザトップの若手研究者たちが しのぎを削った場所だったようです。 今センタンにいる司令塔はそこでも中核の人だったので プロジェクトのことは知り抜いているし、全貌を語れる 数少ない人の1人ともいえるでしょう。 でも、司令塔、そのプロジェクトの忙しい真っ最中に ピアノを習っていた(習い始めた)というのです。 千葉から芝に通う時間がもったいないと単身赴任し 徹夜に近い毎日が続く。 研究所の近くの司令塔の住みかは、若い研究者たちが どんどん寝泊りするようになり、まるでタコツボ状態。 自分の眠るべきベッドにはいつも誰かが既に寝ていたそうな。 1週間に一度しか自宅に戻らない時間を割いて わざわざ、ピアノ。
第5世代時代の話を聞こうと始めた司令塔との雑談の中で そんなことを語ってくれたんですよ。 これはもう、第5世代をすべて語っているのではないかなと 思いました。 研究とは、テクノロジーとは、アートである、と。 フリーな環境に見えても、そこには熾烈な競争が存在し、 過酷なゴールが定められ、 結果を出せない研究者は否応なく振り落とされる。 アメリカなんかはもっとすごい、食うか食われるかの、 弱肉強食の世界。 そんな世界で、一心不乱に研究する若者たち。 頭脳と頭脳のせめぎあい、そして、切磋琢磨。 日本の研究開発にとって、貴重な貴重な 環境と時間がそこにあった。 そんなプロジェクトを引っ張っていた人の1人、司令塔。 実は、この司令塔がまもなく「ほぼ日」上に登場か? という話もあります。イトイさんと何を語ってくれるのかなぁ。 ワクワクします。(いつのことかわかりませんが) きっとしょうもない「研究者のカタツムリ現象」とかの話、 しだすんだろうなぁ。脱線につぐ脱線で。 この「第5世代」からはばたいた頭脳が、人が、 すでに、さまざまな場所で活躍していますが これからのデジタルエイジに向けて、 ますます、とてつもなくはばたくのは間違いありません。 それは、センタンに集まる第5世代の卒業者の話を 聞いているだけでも、めきめき、伝わってきます。
実はセンタン本体よりも売れ筋で、人気商品(販売してません) なんですわ。また見に来てくださいね。 次はデジタルライブラリの話をしよっかなー。 花粉に悩まされるみなさん、お大事に〜。 ではまた。 福嶋(まーしゃ)真砂代 |
2000-03-09-THU
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