ご近所のOLさんは、 先端に腰掛けていた。 |
vol.53
「おいおい、やってらんないねー。」 と私のアホ回答に対してキレのいい江戸っ子口調で 文句を飛ばしてくるPongちゃん。なによ。 っていうんで、今度は、 「1番!」と当てちゃうと、 「おっと、やられちまったーい!」 と言って潔く兜を脱ぎます。 けっこうかわいいじゃないかー。 赤いスケルトンの顔。 目がキョロキョロして愛嬌を振りまくのと 話をするときゴムのくちびるが上手に動くのが 特徴です。そしてなぜか、ふさふさマユゲ。 そんなPongちゃん。 ところで、ITのセンタン研究者の方々に 会ってお話をじっくり聞いてると、 論文には絶対現れない人間的なところとか、 研究の苦労を垣間見ることができますねー。 で、どの人にも共通して感じるのは、 壮大な研究の夢のビジョンが明確にあって、 その研究のことを語り始めると コドモのように目がキラキラと輝き出すっていう現象。 つまり、めちゃくちゃ楽しそうってこと。 人工知能分野で活躍している長尾さんの魅力は、 研究のツボをアピールするのがとても上手い! と言ったら、語弊があるかもしれないけれど。 例えば、おカタい学会で話を聞いていて 「あー難しい〜。」と半ば眠気に襲われているときも、 長尾さんの登場で、 会場のコワバリが一瞬のうちに柔らかい雰囲気になり、 会場の議論もなんだかにぎやかになるような…。 さらに、私みたいなユーザサイドにも 理解できるように話してくれるような…。 要するに 「難しい研究をやさしい“人間の”言葉で置き換える ことのできるコミュニケーションインターフェース」を 自身の中に持っている研究者。 もっとざっくばらんに言っちゃうと 「言いたいことをはっきり言う」ので その大胆不敵さが気持ちよかったり ドキドキしてしまったりもします。 つまり、自分のナチュラルな言葉を大切にする研究者 だと、(僭越ながら)勝手に感じているのですが…。 それもそのはず、長尾さんの研究は”言葉”に 深ーく関わっているのでした。 そんな長尾さんの、 最近の「ロボット」の研究の話と 「トランスコーディング」という “言葉”に関する技術の話を (実はこの技術で有名な方なんですが) 長尾さんの面白い話に乗せて 今日からクローズアップしてみたいと思います。 ロボット開発の渦中にいる人のエピソードとか 氾濫する情報の海の中で、どうやって 人間として知性を保ち育んでいけばいいのか。 そのために研究者は何をすべきなのか。 はたまた教育問題にまで 話はエクスプローリングして行きます。 私たちユーザ側も そろそろちゃんと考えなきゃいけないポイントが いっぱい出てきます。 でもなんせ聞き役が私なので、 しっちゃかめっちゃかで進んで行くし、 内容はとても柔らかです。 ぜひ最後まで読んでみてくださいね。 今日は、ピンポン玉で目を作ったので、 ポン(Pong)と名付けられた(意外と単純なのね。) Pongと長尾さんの出会い辺りから聞いてみましょう。 Pongは、Webやメールの読み上げや、 情報検索をするなど、 人間の知的ワークを音声でサポートをするための、 生活に密着したロボットとして 研究開発されている真っ最中です。 (インパクのIBM Technology館にもポンちゃんが居ます。) ●Pongとの出会い
次回は、Pongのマブタの話から 新しいロボットプロジェクト「QB」の話へと。 その新しいロボット企画に参加しませんか?という 学生さんの研究員募集のお知らせもありますから、 どうぞお見逃しなく。 marsha |
2001-06-12-TUE
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