ご近所のOLさんは、 先端に腰掛けていた。 |
vol.88 - whiteman #7 (3) - ひきつづき かめら〜まんこと、たかはしじゅんいちさん にお話を伺っています。 ☆Jun Takahashi web portfolio いろんな話をしました。 お会いした日は、ちょうど 「浪人街」のパンフレット撮影をしている合間だったので、 そのときのお話もちょこっとしたり。 © Jun Takahashi (この駅とかでみかけるポスター、すごいきれいですよね〜。) 「唐沢さん、松さん、獅童さん、伊原さんらと ご一緒させて頂いた。すっごい素敵な撮影したよ〜。」 と、日本家屋風の料亭の撮影での話から始まって、 かめら〜まんが今もっとも"IN"なスキーの話になりました。 スキー界のナカタさんにも匹敵するという 児玉毅さんという(イケメン!)プロスキーヤーが 今断然かっこいいのだそう。 ぜひお会いしたくなってきました。 で、この日かめら〜まん着用のTシャツ。 ↓ 真ん中に「飛ヴ」という文字。 SOSというスキーウェアブランドの お気に入りのシャツです。 BIG AIRって言うまさに「飛ヴ」競技の日本第一人者 「下村基樹」さんデザインなんですよ。 その「飛ヴ」スキー競技の フリースキーがめっぽうかっこよくて、おもしろくて スウェーデンでの撮影ですっかりはまりながら帰国したけど、 このごろ日本のスキーに元気がないことを嘆くかめら〜まん。 「たしかにお金もかかるし、手軽じゃないけれど、 スノボとかより家族でできるし、 色々なスタイルや雪との遊び方があるからね。 断然コミュニケーション増加だし、 自分のコドモや仲間と遊べるというのはいいよね。 ボードより圧倒的に楽しいだろうから…って。 まだスノボやってないのでえらそうなこと言えないから 今年苗場でスノボデビューするよ」宣言してました。 なんというチャレンジ野郎のかめら〜まんなんだ! スキーというスポーツにもう一度火をつけよう という話で、かなりボルテージ上がりました。 「中村獅童くんとスキーしたいな、 彼はスタイリッシュだからスノボかな?(笑)」とも。 そして役者「中村獅童」の写真もぜひ撮りたいと (弾けるような彼の天性のパワーと 歌舞伎から来る伝統的なDNAがすごい、と。) 思ってるそうです。私も大ファンなので、 ぜったい撮って欲しいな〜。 それで今日の話題ですが、 そうやって日本の若いスキーヤーとか、 若い歌舞伎役者や俳優さんたち、他にも 日本の若者との仕事も増えているかめら〜まんが 最近感じるのは、 このごろ日本人が変わってきたということみたい。 どんなふうにだろう? 以前だと話をしても「言葉が通じないな」と 感じることが多かったけれど、 最近は格段におもしろいやつら、 言葉がわかるやつらが日本にも増えてきたぞ! と感じるって。うれしいねえ。 だからこそ、最近はニューヨークだけじゃなく、 こうやって日本に戻ってきて しっかりと日本の仕事をしたいと思うように なったというのです。 世界はまさに大きな変動期に入っている。 テロや戦争や人質などという、国を越えた問題に 毎日直面しなければならないこのごろは どんなふうに世界とつきあうのかということを 考え直すべきときだと私は思ってます。 そして、こういう時代に、 仕事場としてニューヨークを選んできたかめら〜まんが どういうふうに感じていて、世界は、日本は どう見えているのかなと聞いてみたくなりました。 では「かめら〜まん編」最終回です。 ●遊びのシステム…? Marsha(以下同じ): ニューヨークに移って15年ですよね。 かめら〜まんとしてニューヨークってどんなところ? つまり、なぜ日本じゃないんですか?って 聞きたいのですけども。 Jun(以下同じ): うん。ものつくる環境があるね。 日本に帰って来ていつも思うのは 俺、ちょっと極端に感じすぎちゃってる のかもしれないけど。なんだろうな…。 みんな忙しすぎるし、遊びが足りないし。 ニューヨークだと「一緒にモノ作ってみようよ。」 って言って、お金の話をしないで集まって 遊びながら物創りが出来たり。 ビジネスに関しても日本と違うのは、 ビジネスはビジネスで役割分担がはっきりしてるから すごいシンプルにプロフェッショナルに条件も決まってる。 たとえば、何時から何時にこういう用途でこう使うから ギャランティはいくらで、 何日から何日まで撮影してください、 ってはっきりしてるんです。 で、もちろん条件が変わればギャラも変わるし、 いろんなことが変化していく。 だからビジネスのやり方はシンプル。 ただ、遊びの部分のシステムがちゃんとしてるから。 遊びのシステム? たとえば、俺がこういう作品を作ってみたいな。 モデル使ってあの洋服使ってこうしたいなって思ったときに 仲間に声かけるとあっという間に人が集まる。 で、モデルもお金を払わずに借りれる。 ある程度カメラマンに合わせた、 ま、当然層が分かれてるから いいカメラマンにはそこそこいいモデルが出てくるし(笑)。 だから良いモデルを撮りたかったら 良いカメラマンにならなきゃいけない ってシンプルでしょ?(笑) 要するに向こうもメリットがあるわけですよ。 僕らと働くことで。 いい写真ができれば彼らのポートフォリオにも入るから 若いモデルは特によろこんで出てくる。 というシステムがはっきりしてる。 ただ、俺が日本で「来週ここで作品作りたいんですけど」って モデルクラブに電話しても、 多分出てこないですよね。(悲しい…) 仕事ですか、みたいな話になるのですね。 そう、カタイのね。 ヘアーメイクも、毎日のように仕事してるから 遊びには参加するヒマがない。 遊べるってすごい大事! 「なんで遊べないんだろう」 っていうのはずっと疑問でした。 べつにお金の亡者っていうわけじゃないし…。 勤勉かな。 べつにお金の亡者ってわけじゃないんだよね。 ただ、余裕がない? なんかしてないといられなかったり。 仕事が好きな人って仕事をやり続けていなかったら 不安だったりね。 そういうのはアメリカにもいますけど。 でも日本ほどじゃない。 ●俺がそこまでいかなきゃいけない。 それから、会社員に関して言えば…つまりビジネスマンね。 アメリカは、自分の為に働いている。 ステレオタイプになりたくないから、大多数の人がね。 条件がよければ会社を移るし。 当然自分を高く売るために ステータスを作るためにこっちに移ってとかするけれど。 日本人って自分のために働いてない人が多くて 会社のためだったり家族のためだったりするでしょ。 そこが大きな違いだと思う。 アメリカの大都市の人たちは個を大切にするから。 日本人は、うちの親もそうですけど、 同じ会社でロイヤルに働くから。 そう言うある意味アジア的な精神、 それをすごい尊敬しているんですけど。 でも俺がアメリカ行ってみて思ったのは こいつらの方がシンプルで、パワフルだなあって。 自分のために働いてて、もちろん家族のため、 お金のためってあるんですけど。 ステータスを上げてくために努力してる。 だから、自分のための努力なんですよね。 そのほうがクオリティがあがっていくよね。 もっともっとって思い易い。 だからなんでニューヨークなの?って言われると いちばんシンプルに応えるなら つねにもっともっとって思えるから。 追い立てられてるっていうよりは いろんな層のいろんな種類のいろんな国から来てる クリエイターがいるから よりおもしろいやつと仕事するには 俺がそこまでいかなきゃいけない。 そしたらもっとがんばんなきゃいけないし。 …がんばる、ってちょっと違うと思うんだけど。 もっとおもしろいもの創んなきゃいけない。 技術的には俺そこそこいってると思うんだけど センスの問題とか、人との違いとか。 また、それが好きなんだけどね。 人と違うことをやってはじめて仕事が取れるところ。 同じものは要らないし。 右ならえでやってても何にも始まらないし。 そういうのを考えるのも好き。 つねにもうちょっともうちょっと。 ニューヨークはみんなそういう風に 考えてる人が多いんじゃないかなあ。 全員じゃないにしても。 そういうやつらがまたいろんなかたちで 集まってくるから、いいですね。 そうするとそこの磁場というか、 雰囲気が変わりますね。 うん。変わるし。 テロのあと弱ってたけど、 もうすでに気分的には復活してきてるし。 ●東京がどこも見てない。 あそこって街がすごいんじゃなくて人がすごい! ニューヨークの街の雰囲気って、 多分人(ニューヨーカー)が作ってる。 それに刺激されつつ、あそこにいると そこだけを見るんじゃなくて世界が見える。 ヨーロッパ、南米、いろんな国の友達ができるし それと並行していろんなことを考えられる。 戦争のこともそうだし。 ヨーロッパのこの国とこういうビジネスしてみたいとか あと日本も離れたところから見られる。 「あーちっちゃいなー日本って(笑)。」 こんなに豊かな国なのに、 なんだろ、ものたりない気がするのは そういうところなのかな。 小ささとか。 国の小ささだけじゃなくて 東京がどこも見てないっていうか 海外の真似はしてるけど見てない。 真似してるだけじゃなくて、ここからものをつくろうという 世界に発信したいとか アジアに進出してみたいとか ポコって出て行く人がいまだに少ない。 いまだにアメリカに依存してる気がする。 戦争で負けたからしょうがないんだけど。 いまだに50年前と同じことしてる。 なんのための50年だったの? とくに最近そういうのが見えてきましたね。 それはいいことだと思うんですよ。 今回のテロのこととか、人質の問題とか アメリカとのリンクの仕方とか 中近東とのリンクの仕方が 今の日本の状況を象徴していて 誰でも気がつくくらいわかりやすかったから。 ある意味、これは良い機会だと思った。 私も、今まで見えなかった関係性が はっきりと見えたのはいいと思いました。 ここらへんでおわりです。 (cinecafe netにかめら〜まんフォト日記があるよ〜。) -- というわけで かめら〜まんはニューヨークをとても愛してる! おもしろくなってきた日本での活躍もたのしみです。 かめら〜まん、ありがとう〜!!! 実はこれから私は仲間たちとラブ&ピースな活動を アートを通してやりたいと準備中です。 先端な技術をふんだんに取り入れつつ、 かめら〜まんとも何かおもしろいことを きっと一緒にやりたいなと思ってます。 またこちらでお知らせしますね。 ではまた〜。 marsha, Special thanks to Junichi Takahashi (camera〜man: whiteman #7) Photo by Rie Tei (thanks!) |
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2004-05-14-FRI
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