BOOMERANG
ブーメランのある暮らし。

第33回 飛行機にて

どもども、トギーです。
今回は、飛行機にまつわる話。

そうなんです。
飛行機の翼は、ブーメランの翼と同じ形状なんです!
だから揚力の発生によって……、
なんて難しそうな話ではないのねん。

トギーは全国へ試合や講習会に行くので、
飛行機を使うことが多いのだ。
その時に困るのが空港での荷物チェック。
ブーメランはトギーにとって商売道具なので、
預けずに機内に持ち込むんだけど、
最近めっきり飛行機との相性が悪くて……。

どでかいブーメランバッグをX線マシンに通すと、
警備員さん達がなにやら不審な顔。
横目でモニターを見ると、
いかにも凶器のようなシルエットが見えるのだ。(笑)
待ってましたとばかりに(笑顔で!)、
「中を確認させていただいて良いですか?」
不服そうにバックを開けると、
30本ぐらいのブーメランが、縦に整然と並んでいるのだ。
「なんじゃこりゃ?」ってな顔で、数本を手に取り確認。
「もう一度、横にして通して良いですか?」と、また笑顔。
本当は、チューニングが狂う恐れがあるので、
横にして欲しくないんだけど、しゃーないので快諾。
横にしても、またX線には不審なシルエット……。
そして、警備員さん達の笑顔が消えるのだ。

ここから、悲劇の始まり。
バッグから全部ブーメランを出して、1本1本確認。
さらに数本ずつ、またもX線。
その時言われるのが「鉄製の物はないですか?」。
スポーツブーメランは鉄系の材質はダメなんで、
持ってるはずないんだけど、どうやら鉄のおもりが原因。
距離を調整したりするために、
風用のブーメランには、ベタベタおもりを貼ってるのだ。

何とか危険性がないことを理解してもらって、
やっと搭乗口へ。
ってな事が、毎回あるのねん。
でも、友人のパープルくんは、荷物チェックに手間取り、
一度おいて行かれたそうです。(笑)

そうそう、このパープルくん、
一度飛行機で面白いことを言ったのだ。
アメリカ世界大会に行った時、向こうの国内線で
機内にブーメランを持ち込み、足下に置いていたそうです。
足下に置いたら当然危ないので、スチュワーデスさんが
ブーメランバッグを別の場所に移すため、
バッグを持とうとした瞬間、思わず、
「This is my life.」
と、叫んだそうです。
パープルくんにとって、ブーメランは生活なのだ。
どうせなら、「This is my wife.」の方が、
面白かったかもね。

いやはや、これからも飛行機との戦いは続きそうだ……。
トギーもワイフ? との旅行は、気をつけるのだ。


トギー(栂井靖弘)

2000-11-09-THU

BACK
戻る