坊さん。
57番札所24歳住職7転8起の日々。

第18回 栄福寺会議 開催中!

ほぼにちは。

密成です。

今コレを書いているのは
クリスマス・イブ
の夜なんですが

もちろん、というか、なんというか

僕は、これといって何もせず
年末の法事のための
トウバを一人寂しく書いておりました、ハイ。

この連載を読んでくれている人の中には
「自営業」の人も結構いるって想像します。

魚屋さんとか、八百屋さんとか、
フリーのイラストレーターとかね。

お寺も、言ってみれば「自営業」とも言えます。

しかも同僚は“家族のみ”の自営業です。

これって
経験のある人は解ると思いますが

ケッコウ、ヘビーなんですね。

つまり、いろんな事が“うやむや”に
なりやすいですし

ふつう、社会人として
言うべきでない
“感情的”な発言なんかも頻繁に出てしまいます。

「バッキャロ〜」

とかね。

これは、お寺である栄福寺とて例外ではありません。

大黒柱であった、じいちゃんが入院して以来
みんなが「なんとかしなきゃ」ってなりすぎて
単独行動で業者に発注する事なんかが
あったりして、それが
感情的な衝突に繋がったりしました。

「なに、この壁紙の色。だれが決めたの?一人で?
 ここがお寺って解ってる?
 じゃあ、どうしてこの色?」

みたいな感じ。
(実は僕、すんごく、口が悪いんですっ)

普段は、仲いい方だと思うけどね。

そこで、僕が決めたのが

「毎週日曜日は、晩ご飯の後
 “栄福寺会議”を行います。」

って、ことなんだ。

これは今、栄福寺の運営上の問題点とか
行っている事業の進行状況なんかを
僕がリストアップしてみんなの意見を聞いて

“栄福寺の意見”として、どう動くのか?

を確認する会議です。

会議が終わった30分後には議事録を
マックでパタパタ打ってみんなに配布します。

初めは苦労しましたよ。

「さぁ、ばあちゃん。“栄福寺会議”の時間だ。
 座敷へ行こう!」

「こっちのほうが、足があったかいなぁ〜」

「はい、(台所で)栄福寺会議を始めますぅ。」

(母親がピーナッツをボリボリ食いながら)
「イエ〜〜イ、へっへっへへへ!」

てな感じでしたねぇ。

でも会議が始まったら、

いやぁ、すごい、すごい、激論大会ですよ!

みんな、やっぱ、たまってたんだねぇ〜。

ちなみに、今までの議題は

・ じいちゃんの墓の場所について密成より再提案
・ トイレ建設について(許可申請など)
・ 倉庫の見積額と進行状況について恵子(母)より
・ 大師像の建立場所について密成の悪あがき

などです。

なんでもないこと、かもしれないけど
話し合ったことによって
方向性が全く逆になったこともありました。

自営業の人で、
なんか
「うやむや感」を感じてる人がいたら、
ぜひ
恥ずかしがらずに
(最初は、僕も恥ずかしかったよ)
会議を始めましょうよ。

“職業”って割り切って、やってる人も
多いかもしれないけど

その“職業”に自分が提供する
時間を考えたら

がっぷり四つに、正面から、立ち向かおうぜ!

そのほうが、絶対、楽しい!!

それがイヤならその仕事から離れることも
視野に入れるべきだよね。

この会議で僕が設定しているルールは

ひとつだけです。

それは

「この会議には社会人として参加してください。」

ってことです。

揚げ足の取り合いや、感情的なことを言い出したら

単なる
「家族バトル・ロイヤル」
になるんで、そこだけは注意してね。

なんか、優等生っぽいことを書きましたが

実は僕“会議フェチ”なんです。

ヘンなの。


ミッセイ

2002-01-20-SUN

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