坊さん。 57番札所24歳住職7転8起の日々。 |
日本という島国を航空写真で見ると、 なんとまぁ神社仏閣の面積の多いことよと驚く。 外国人がこれを見たら日本人は信仰深いと思うだろうなぁ。 でも、どうもそんなこたぁないわけで、 だいたい、ぼくらは坊さんが何をしているのかさえも よく知らないでいる。 お遍路さんのまわる四国八十八カ所霊場57番札所 「栄福寺」という寺の、20代の住職が、 考えていること、やっていることなどを、 軽いタッチで「ほぼ日」に書いてくれることになりました。 ちょっと映画『ファンシーダンス』みたいになるかな? |
こんにちは。 「ほぼ日」のです。 先日、「ほぼ日」のコンテンツ「坊さん。」の 映画化を記念して、 ミッセイさんに、 そもそもこの連載がはじまったときのこと、 それからのことを 復活編として書いていただきました。 「坊さん。」映画化記念復活編 その1 「坊さん。」映画化記念復活編 その2 「坊さん。」映画化記念復活編 その3 それから約ひと月。 ついに! 本日より、全国ロードショーがはじまりました! 先月末の完成記念試写会以来、 テレビの情報番組やメディアで、 ミッセイさんのお姿を見かけた、という方も 多いのではないでしょうか? 先週からは四国地方で先行上映もはじまり、 とても好評とのことです。 そこで、先にご覧になったみなさんの感想を ここでご紹介しつつ、 公開当日の記念としたいと思います。 最後にはミッセイさんからも ひと言いただきましたので、お読みくださいね。 「ボクは坊さん。」の 完成披露試写会に行きましたよ。 映画のストーリーそのものは、 ほぼ日連載とは直接関係ないのだけれど、 出ていましたね、あの「白くま」さん! そして、「あの野球チーム」も! ほぼ日連載の読者としては、 ほほえまずにはいられませんでした。 上映前の舞台あいさつで、 ミッセイさんご自身が 「宗教と聞くと、 ちょっと胡散臭くて身構えますよね?」 とおっしゃっていましたが、こ の映画にはいわゆる抹香臭さはありません。 伊藤淳史さん扮する若き栄福寺住職は、 頭は丸めているのだけれど、 酔っぱらったり、 うつくしい幼なじみに見惚れたりする、 普通の若者です。 バーテンダーをしている友達と、 どこも変わらない。 坊さん専用の通販雑誌とか、 高野山の学校の授業風景とか、 業界(?)裏話もちりばめられていて、 ふだんは縁のない坊さんの世界を チラ見できるのは嬉しいけど、 それじゃあ「仏教」の映画なのか? というと、そうではないのです。 生まれて、生きて、 死んでいくという すべてのひとに共通のことがら。 その節目節目をみまもる、 お寺という場所。 ひとが生まれて死ぬ、生まれて死ぬ、 というのを繰り返す間、 ずっとそこにある。 でも、そこにいる「坊さん。」は、 生まれて死ぬ側の存在で、 修行をして阿闍梨の称号を得たといっても、 世の悩みすべてに答えを持っていたり、 迷いを断ち切っていたりという 卓越した存在ではありません。 主人公は普通の青年で、 ただ、経験や知恵が足りなければ 足りないなりに、逃げも流しもせずに、 ひとつひとつ、自分で考えて、 自分で行動していくのです。 初めての葬式での法話のシーン。 かざりけのない口調で威厳は全然ないのに、 聴く方もすなおに耳を傾けてしまう。 「ここで、「坊さん。」として、 生きていこう」という しずかな決意をこめた、 わかわかしい真摯さが、 スクリーンのこちらがわにも染みてきます‥‥。 ほぼ日で「坊さん。」の連載を読みながら、 栄福寺の周りって どんなところかな〜と思いめぐらせた、 まさに、その場所を観ることもできて、 それもうれしかったです。 うーん、四国、行ってみたい‥‥。 冒頭、栄福寺を俯瞰でとらえたシーンで、 いきなりドキッとしました。 代々、周囲の檀家の方々が大事に思い、 歴代のご住職が守ってこられたお寺。 昔からあるお寺のたたずまいを見ながら、 ミッセイさんはたった24歳で、 ここを継がれたのだなあ‥‥と、 しみじみと、思ったのでした。 (k) この度は試写会に行かせていただき ありがとうございました! 早速鑑賞後にメールをお送りしております。 キャスト登壇付きで 試写会前にトークもあって とても充実でした。 (皆さんの雰囲気の良さが感じられ、 コメントも映画と併せて面白かったです) 映画はストーリーもさることながら、 キャストの方々の存在感と自然さ、 そして今治の自然がすごくマッチしていました。 ここ最近、心穏やかに観れる邦画が なかったなかで 珍しくじっくりと観れる作品でした。 この映画は是非他の人に勧めていこうと思います。 あんまりまとまっている内容ではないのですが、 この嬉しさをお伝えしたかったので メールしてしまいました。 (m) ご当地 愛媛県では、 先行上映ということで、 さっそく『ボクは坊さん。』を観てきました。 面白かったです。 地元であり、八十八ヶ所参りと、 般若心経が大好きなので、 みたことがあるものがたくさんあって、 その中で、生きることと死ぬことの日常が 心に沁みてきました。 ありがとうございました。 (b) メールをありがとうございました。 わたしも鑑賞させていただき、 「坊さん。」が当たり前のように 生身の人間であること、 それなのに生死に関わり続けることなどを (暗くならずに!)考えていました。 映画「ボクは坊さん。」の 公式ホームページはこちらです。 糸井重里のコメントのほか、 上映館のご案内などもあります。 『ボクは坊さん。』公式ホームページ 最後に、いまのお気持ちを ミッセイさんにうかがいました。 『みなさん、こんにちは。 ミッセイです! 本日、映画版『ボクは坊さん。』 全国公開を迎えることが出来ました。 映画化が決まって、 そして映画関連のイベントなどに出て、 何度も、「ほぼ日」読者の方に出会いました。 そして、 「ほぼ日」の「坊さん。」が、 どんなに愛されていたかを知りました。 「最初から読んでいたので、 はじめて会ったんじゃないみたい(笑)」 何度僕は、 そんな風に声をかけられたでしょうか。 この連載は、 「ほぼ日」から、形を変えて ミシマ社から『ボクは坊さん。』という本になり、 また今回、新しいチームを得て映画になりました。 たぶん、「ほぼ日」の「坊さん。」の中にいる、 “ミッセイさん”という人は、 僕という人でありながら、 多くの人の中にいるんだと思います、今も。 だから、どんどん、新しい場所に歩いて行きます。 映画の中で、また生まれた、 新しい「お坊さん」が、 みなさんに、どんな風に話しかけるか、 僕はとても楽しみにしています。 たぶん四国という綺麗な場所で、 新しい職業の中で、 笑ったり泣いたりする男の子を観てもらうだけで、 この映画を観てよかったかも、 と思ってもらえるんじゃないかな、 って想像しています。 その人が、偶然、お坊さんだったのです。 ぜひ、劇場でお会いしましょう〜。 また「ほぼ日」でみなさんと会えて、 本当にうれしいです。 ミッセイ』 ミッセイさん、ありがとうございました! みなさんぜひ、映画『ボクは坊さん。』を ご覧くださいね。 そしてよろしければ、感想をお送りください。 ミッセイさんにお届けいたします。 それでは。 ←その3へ
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2015-10-24-SAT
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