第218回 今年のお盆は審査員
ほぼにちは。
ミッセイです。
今年のお盆は暑かったですね!
僕の住む地方では、
坊さんは家の外でお経を唱えるんですよ。
だから僕もサーファーのように真っ黒になりました。
しかし気分は高校球児で、
汗を拭きつつ、お経をあげて廻りました。
今年は、
例年にない仕事もひとつありました。
高校生の「絵本甲子園」の審査員です。
なぜ、僕が審査員を頼まれたのか、
謎は深まるばかりだったのですが、
(どうやら若い主催者のひとりが、
「ほぼ日」の読者だったみたいです。)
とても疲れたけれど、
すごく楽しかったです。
優勝した群馬県の共愛学園高校には、
審査員長、
長野ヒデ子(絵本作家)さんが、
描かれたかわいいタイ(鯛)の
絵の優勝旗とトロフィーが送られていました。
おめでとうございます。
僕も審査員特別賞を、
選ばさせてもらったのですが
生まれた初めてドラムロールを体験しました。
「白川ミッセイ住職、発表をお願いします!」
「ははは、はい。
審査員、特別賞を発表しますっ。」
「ドロドロドロドロドロ・・・・バン!」
「エントリーナンバー4番、
小田高等学校 “神の願い”です!
おお、おめでとう!!」
というアレです。
いやーまことに渋い演出でした。
まさか本物のドラムロールを、
体験できるとは思わなかったです。
***
8月は、
もちろん本業の坊さんとしても、
結構忙しいのですが、
きのうで僕の住む栄福寺の
「施餓鬼法要」(せがきほうよう)
も終わって、なんとか、
ひと区切りという感じです。
この施餓鬼は、
お盆はどうしても、
家族や先祖を中心とした、
行事になるけれども、
お盆のにぎやかさに集まってきた、
供養する人のいない、
無縁仏さんや餓鬼もみんなで供養してあげようよ、
という気持ちから始まった行事のようです。
今回の法話のために、
ちょっと調べていたら、
中世の飢饉の時に、
河原に何万人もの人が集まって、
この施餓鬼をしていたという
記録があるようです。
そして、
江戸時代、
江戸の街で頻発した大火事の後にも、
この施餓鬼をしていたんですよ。
大きな年表に出てこない、
でっかい時間の流れに乗って
僕は仕事をしているのだなぁ。
明日、
お地蔵さん縁日のダブルヘッダーで、
(昼 栄福寺 夜 光林寺)
今年のお盆も、ほぼ終了です、
今年の、
お盆の休みを利用して、
大師堂の龍の彫刻も修復が完了したのは、
とてもうれしいことでした。
僕の晋山式の事業で、
本尊さんの修復をしてくれた仏師の息子さんが、
修復を担当してくれました。
ありがとうございました。
暑い時期にすいませんでした。
住職になって何年かたったので、
自分がよく知っていた人が、
亡くなって、
そこに拝みに行くことも多くなりました。
何年か前に、
ご主人を亡くしたおばさんは、
今年のお盆にヘビを庭で見かけたそうです。
「おっさん、(和尚さん)
そんなことは、
この時期、初めてだったの。
だから、キャーッて言って、
家の中に逃げたんだけど、
ちょっと考えたら、
あっお父さんかもって。
だから、
お線香持って庭に出てみた。
もう、ヘビはいなかったから、
庭にお線香をさして、拝んだの。」
そんな話を、
涙を浮かべて話すおばさんの話を聴きながら、
お茶を頂き、
次の家までマーチを走らせていると、
うまくいかない事もすごく多いけれど、
やっぱり僕は
すごくこの仕事が好きだなぁ、
と思いました。
お盆は、
栄福寺から見える、
夕日もすごく綺麗だったです。
ミッセイ
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