坊さん。 57番札所24歳住職7転8起の日々。 |
第31回 トイレ巡礼 パート1 ハッピー? ほぼにちは ミッセイ、ジャパンです。 きのう「ハッピー」について思いをめぐらして トイレへの行動に燃えている訳なんですが そうは言っても 一日中、炎上している訳ではなく 発売になった中村一義さんのDVDをパワーブックで 観ながらニヤニヤと休憩していました。 すると玄関から大工さんの声が! 大工さんにはトイレの申請を含め トータルな面で御世話になってるんだ。 人生の多くの場面で あなたに選ぶことはほとんどなく それが、あなたを選ぶ。 なんてことを どっかの小説家が どっかで書いてたけど 確かにそういう面もあるかもしんないね。 よしっ 思ってることを 伝えておこう。 「素材なんだけどね、この前、 倉庫作った時に、木を焼いて真っ黒にした “焼き杉”使ってたじゃないですか。 あれ、すごく、かっこいい と思うんだけど、建物全部、あれで、できる?」 「できるよ。昔は全部、あれやったんやから。 (あれだったんだから) 歴史的価値のある民家の修繕なんかも、 あれ使ってんじゃないかな?」 「そう?で、形なんだけど、瓦使わずに、 気持ち悪いぐらいシンプルな 真四角にしたいんだけど、できる?」 「アルミちょっと使えば出来るんじゃないかな?」 「おぉ。あと例の“漕”(そう)の事なんだけど・・。」 便所の話を出した時から 「漕」の問題は常について回ります。 ようするに“出したものをどこに溜めて、 処理するのか?”って話です。 これには、いろんなシステムがあって それに伴った行政許可なんかもあるんで 一番難しい所かもしれません。 でもこれにも、腹案がある。 「この前、新聞でね、 45番(札所)の岩屋(いわや)寺さん のトイレが載ってて。 そのトイレ“バイオトイレ”って言って オガクズの中でバクテリアを飼ってそれで 全部処理するんやって。(するんだって) しかも、水道代はいらんし くみ取りもなしで、無臭らしいし、 肥料も作れるらしいよ。」 「なんでぇー(なんだい)それ? ふーん、ふーん、へー(切り抜きを読む)」 「すごそう、やろ。 また今度、観に行ってみようと思っててね。」 「おっさん!(坊さん)今から行こうよ!」 「えっ、今から?」 「ダメなん?」 「石屋さんに連絡すればなんとか・・・」 「よし、じゃあ現場調整して10時ぐらいに来るけん! (来るからね!)」 自分の腕一本でたくさんの仕事を掴んでいる人の “行動力と腕力”には本当に学ぶトコが多いです。 というわけで岩屋寺さんに出発! 栄福寺からは何時間か、かかります。 そういえば大工さんと個人的な話をしたことは ほとんどなかったけど、楽しかったです。 (僕の高校のクラスメイトの父親でもある) とにかく趣味人。 バス釣りは20年前から、ボートを車で牽引して。 二十歳そこらでトレーラー式の キャンピングカーで全国を巡り、 今はフォードの「BORN FREE」という 本格的なのを持ってる。 スキーで正月家にいることは、 ほとんどなく 今はクレー射撃に夢中で メジロにはまってる時は、家中トリだらけ。 という感じです。 これ聞いてると自分が「遊びベタ」だなぁ、 とホントに思う。 “地方”って(地方だけかどうかは、わかんないけど) 飲んでカラオケ行って、ていうパターン、 異常に多いよなぁ。 (実際そいう風な“遊び”自体は、ほとんどしないけど) でも、色んな遊びがあるんもんだなぁ。う〜ん。 家中トリはイヤだけど、「夢中」は欲しいね。 遊び以外でもいろんなアイデアが。 「この店の小便用の便器、感じ良くない?高いの?」 (昼食をとったお店にて) 「高いね。」 「やっぱ“ヘンなの”しようと思ったら、 値段がハルねぇー。」 「じゃあ、例えば安い骨董の焼き物のツボなんかを スパーンと切っても、できるよ。」 「そんなこともできるの! あっ、3つあったら、わざと、全然、 違う感じにしてさぁ・・」 「ええかもしれんねぇ(いいかもしれないね。)」 とワクワクトークしながら、岩屋寺さんへ。 車を停めてから20分ぐらい歩く 寺号通り本当に岩肌にひっついた すごく荘厳でたくましいお寺です。 “歩く”ってのもすごくいい装置なんだよなぁ。 というわけで我々二人は「バイオトイレ」の前に 遂に立ったのであります。 「バイオトイレ」っていうある意味 使い込まれた言葉の妙なポップ感がいいよね。 筑波万博とかの「TOTO館」にありそう。 「ITトイレ」だと、まだ味わいがない。 「トイレ・カフェ」はクサイ。 「オープン・トイレ」は中国で体験済みだ。 (“大”ですよ、もちろん。) さぁ、どんなトイレなんだろう! (続きます) |
2002-02-20-WED
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