坊さん。 57番札所24歳住職7転8起の日々。 |
第45回 有名人! 今日はお彼岸の法会で 近くのお寺さんで拝んできました。 その最初に「散華」(さんげ)といって 華がモチーフになったお札を、お経を唱えながら 後ろに投じます。 そのお札は御利益があるとされてるので 参拝に来られている方が奪い合って 持って帰るんです。 だから、僕が同じ方向にしか投じてなかったら 「こっちには、ぜんぜん、こんわぁ。」 とかヤジが聞こえてきます。 もち投げじゃ、あるまいし、 と思いながらも こういった自然体の信仰って なんか好きではあります。 ほぼにちは。 ミッセイです。 法会の前の日 僕は松山のラフォーレに 写真家の荒木経惟さんによる 公開オーディションとトークショーを 観に行きました。 アラーキーです。 一緒に行った人の トイレを待っていたら 「こちらです!」 という声。 振り向くと アラーキー、その人が 颯爽とラフォーレに入って来ました。 後ろから見ると「ピカチュウ」みたいでした。 「荒木さん、通ったよ。」 「えっっ、どんな感じだった!?」 「ピカチュウみたいだった!」 そう言うと なんという馬鹿と一緒に来てしまったんだ、 という顔をされました。 でも、その後のトークショーで 「その髪型はどういうコンセプトなんですか?」 って聞かれて 「これっ、ピカチュウなんだよねぇ、」 と荒木さんが答えると その方は少女のような、お顔で笑っておられました。 人生は時に不条理です。 いわゆる“有名な人”の トークショーに行ったのは初めてでしたが 「生と死、動と静、その二つの間を 動いているものが、“美”だと思う。」 という言葉を聞けただけでも 行ってよかったなぁ。 ところで 僕は有名人とよく遭遇します。 高野山ってそういう人が結構来るトコです。 奥の院というところで、見たのは 片岡鶴太郎さん。 僧列を笑顔と興味津々が混じったような すんごい顔で眺めておられました。 同じ所で「なんでも鑑定団」の 中島誠之助さん お墓に静かに手を触れて、口が 「いい仕事ですねぇ。」 と動いておりました。 「常喜院」というお寺の前で 漫画家(『まことちゃん』とか)の 楳図かずおさんと、すれ違いました。 ホントに赤と白のボーダー着てました。 キボアイコさん、らしき人も見ましたが あういう風なおばちゃんって よくいるので人違いかも。 高野山以外でも新大阪で 板東英二さんが改札で駅員と言い合いしてた。 改札を抜けると 岡田斗司夫さんがいたので どこにいくんだろう? って見てたらキオスクで 漫画を立ち読みし始めた。 “業”が深いですね。 地下鉄御堂筋線で腰をおろすと 「大阪名物パチパチパンチ」の 島木穣二さんが台本らしき本を 僕の正面で読んでました。 この日は凄かった。 スキー場に行くと 「関西の若手芸人さんと会う」 というジンクスもあります。 関西圏以外の人は 解らないと思いますが 「10$」(テンダラー)の白川さん にはゲレンデで握手してもらいました。 「水玉れっぷう隊」は二人とも見ました。 「高僧・野々村」(女性漫才)の 野々村さんは僕がホテルで 「バーチャファイター」をしてたら 乱入してきました。強かった。 しかし、売れる前の芸人さんの 名前ってホント妙ですね。 でもテンダラーっていい名前ですよね。 「ジャリズム」って最高だったなぁ。 でも僕も時々、「爆笑オンエアバトル」とか 観てて思うんだけど 「お笑い」っていう仕事って ほんと“すさまじい”ほどヘビーだろうね。 「坊さんが屁をこいだ」じゃないけど 笑いって「意外性」だと 僕みたいな素人でも作れる時があります。 小学生の時、先生が怒って シーンとしてる教室で 「花の香りのピッコレット。」 って言っただけで爆笑がとれた。(殴られましたが) でもプロのお笑いの人が 舞台に立つ場のお客さんって 「さぁ、笑わしてくれい。 しかも、今までと違う笑いだと、なおよい。」 でしょ。ヘビーだなぁー。 とても、できない。体、壊すと思う。 すごいなぁ、お笑いの人って。 坊さんなんかも 「ちょっと違うなんか」と 自分自身を絡ませた方が 色んな人の関心を引きやすいのは確かです。 「坊さんと環境問題」 「坊さんと人権問題」 「坊さんとインターネット」 そういうのを、考えたり、楽しんだりしつつも 「坊さんが宗教をやる。」 というトコは軸足として 常に意識しておきたいです。 ちなみに、僕も最近 「もしかして、ミッセイさんですか?」 と喫茶店で言われました。 単に叔母さんの同僚でしたが。 ミッセイ |
2002-03-31-SUN
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