 |
| 坊さん。 57番札所24歳住職7転8起の日々。 |
| 第８４回 ほこらを思いついたけど。 ほぼにちは！ ミッセイです。 「坊さん」の連載が、 始まった頃、 「ほぼにちは」 という言葉を僕のオリジナルだと、 考えている方が、 （少なからず）いらっしゃったようですが、 この言葉は、もちろん、 darlingdarlingこと、 糸井重里さんによるものです。 「ほぼ日ブックス」創刊の時、 バスの車体に、 「ほぼにちわ」 と、でっかく書いてあるのを、 （画像で）観て以来、 僕は、この言葉の大ファンなのです。 「わ」が「は」になっているのは、 最初に間違ったので、 訂正するタイミングを失っている。 というのが、 宇宙の真理でございます。 さて、 そろそろ、今年も終わりですね。 今年は、こんなことしたいなぁー、 って思っていたのが、 もう年末なんですから、 やんなっちゃいます。 まぁ、年末ぐらいは そんなことは、 忘れて、 仲間たちと馬鹿騒ぎしましょう。 といった文章を、 「FM文体」と言いますが、 こっちは・・・って、もういいか。 （『インターネット的』参照） この後も、 セイム・アドレス セイム・ボーサンで。 次のお経は、 匿名希望さんからのリクエスト、 『観音経』です。 （しつこい） 僕は、またしても、 思いついてしまいました。 NHKの番組で、 以前、この連載で何度か書いた、 「宮島達男」さんの特集をしていたので、 興奮しながら観ていたのです。 （ところでNHKの、 「国宝探訪」とか「日曜美術館」って べらぼうに、おもしろい時ありますよ。） 彼は今、 白色の発光ダイオードでの作品に 取り組んでいるようです。 そして、最近の作品を集めた個展が 行われているらしい。 東京で働いている兄に、 様子を聞いてみました。 「在くん！ （僕は生まれてからずっと、兄を名前で呼ぶ。） ど、ど、どうだった？」 「よかったよー。キレイだった。 で、売ってたよ。」 「ぬわにぃ！ 買えるの？いくら？ねぇ、いくら？」 「何千万の世界。 でもちっちゃいのも、あって、 ５０万ぐらいだったかな？」 「そーかー、手がでないなぁ。 どうせなら、でっかい方がいいし。」 というわけで、 いったん電話を切ったんですが、 アイデアが僕の頭を突っ走ったんですね。 「祠（ほこら）が、欲しい！」 つまりですね、 どこの町や村にも、 昔、むかし、からある 「ほこら」ってあるじゃないですか。 神様を、おまつりしている、 小さな“やしろ”の事です。 栄福寺の裏山にも「せきの神様」の、 ほこらがあって かぜをひいたりすると、 よく、拝みに行っていました。 新しく栄福寺のどこかに、 「祠」を作って、 今回は神様ではなくて、 「小さな光る、発光ダイオード作品」 を配置して、 作品を体感してもらっては、どうだろう？ と思ったのです。 人間が中に入れるようにして、 可能な限り暗くして。 説明書きとかを、特に付けずに、 「なに、コレ？ でも、なんか、いいね。 なんか、すごいね。」 みたいなね。 林の中にあってもいい。 建物は、予算の関係で、 普段は頼むことのできない、 「宮大工」に頼めるかもしれない。 （規模が小さいので。） チャンス！ 素敵じゃないか！！ と思った、僕は、 また、兄に電話してみました。 「そうだなぁ。 まず作品を観てないと、 話が始まらないんじゃない？」 その通りだった。 坊さんの会議（＋忘年会）と「み正月」の間に、 スケジュールが空くので、 一泊の東京行きを計画しました。 坊さん会議は松山なので、 その足で、空港に行ける。 でも、やっぱり、 僕の携帯は鳴るんだなぁー。 「ミッセイさん、お葬式。」 僕が個展に行こうと思っていたのは、 個展の最終日。 今回はあきらめるしかない。 「僕は、坊さんです。」 １年ぐらい前に、 イトイさんに書いたメールを思い出す。 こういう時は、 特に集中して葬儀に望みます。 「東京に、行きたかったなぁー。」 なんて、中途半端な気持ちでは、 絶対に葬儀には行かない。これ、本当。 今回、行くはずだった ギャラリーは元銭湯だった 空間を利用したものらしい。 おもしろそうだね。 （上野の“SCAI THE BATHHOUSE”ってトコです。） そういえば、 直島の「ピンポン・ギャラリー」は、 元卓球場だったなぁ。 栄福寺のトイレは、 （現在、土地転用で難航中。） 「かわや美術館」かぁ？ と、またニヤニヤ笑う。 おもしろいことなんて、 いくらでも、思いついてやるぜい。 そろそろ、実現したいですが。 ははは。 ミッセイ
|
2002-12-23-MON
戻る |