坊さん。 57番札所24歳住職7転8起の日々。

第２０回　高野山真言宗スピリチュアルケアワーカー ほぼにちは。 密成坊です。 自分のお寺で行う儀式での座坪 （ざつぼ、“座る場所”のこと） 表には自分の事をこう書きます。 昨日、本山から封筒が届きました。 ちなみにウチのお寺は 「高野山真言宗」です。 だから本山は高野山の金剛峯寺です。 真言宗には他にも醍醐派とか智山派とかたくさんあります。 「やっぱ仲悪いの？目も合わせなかったりして。」 なんて、たまに聞かれますが そんなことないですよ。大学時代の親友は醍醐派だしね。 その中に 「宗教カウンセリング研修会」の 申込書と資料が入ってました。 スピリチュアルケアワーカーっていう “心の相談員”の資格を作るんだって。 あっ、これ行きたい！ って瞬間的に思いましたよ。 父親から、以前 「坊さん以外にも、なにか、専門とか 　没頭出来るもんが、いっこでも、あるといいね。」 って話をされたことがあります。 「そうやね。まぁ、坊主に生まれた以上、 　世のため、人のため、ふふふ・・・」 「やや、そういうことでもないんだけど。 　“ただ　楽しいこと”を見つけておいたほうが、 　いいんじゃないかと。 　お金になる、ならんは別にして 　ライフワークのような・・・。 　カルチャーセンターとか行ってみたら？」 カルチャーセンター！！ 一番、そういうところに、 行かない人でしょう、あなたは！！ と母親と大笑いしたんですが まぁ その話の流れで、坊さんって職業を活かしつつ なんか、できんかなぁ、って話になって 「カウンセラーみたいな仕事（役目） 　向いてるんじゃない？」 って言われました。 最近、学校にも不登校や精神的な悩みに対応するための 窓口が出来ているらしいです。 そこに、学校と全く関係ない組織に属している 人も加わることが重要なんじゃない？ ってことでした。 なるほどね。 そういえば 父親も職業柄（高校教師）心の悩みを抱える 生徒さんや、その両親と話すことは多いみたいです。 そこで、これは、 カウンセラーとか精神病院の先生が 診断した方がベターなんじゃないかな って思うこともあるそうです。 でも日本、特に田舎だと 「精神病院」って言葉を出しただけで 「ウチの子は精神病なんかじゃありません。 　最近のセンセイって、 　すぐ投げ出しちゃうんだから、キーッ！」 とか言われそうですよね。 （想像ですよ、モチロン。でも、いかにも、ね。） ビバリーヒルズ高校白書とかERなんかの 海外ドラマを観ていたら 割と普通にそういう所に相談しに行ってますよね。 「ディラン、あなたにはカウンセラーが必要だわ。」 「百も承知さ、ケリー。ところで君はいつから 　オレのママになったんだい？」 「バシッ！」 （ケリーの鉄拳が飛ぶ、そしてなぜか、熱い抱擁。） なんてね。 まぁ、もちろん、多少は偏見もあるだろうけど 日本よりはマシなんだろうと想像します。 その現状は変えて行くべきなんだけど その橋渡しとして「坊さん」登場できないかな？ “学校”ていう組織が動けなかったとしても （真言宗の坊さんが教育に関わることを 　不快（不自然）に思うモルモン教徒の人だって 　いるかもしんない。もちろん逆でもね。） これはお寺にいても出来ることだと思います。 「ちょっと、坊さん、からかってくるわ。」 なんて、気軽に相談できそうじゃない？ だから地元の大学とかで聴講生として 勉強したいなぁ、って思ってたとこでした。 専門知識はないより、 あったほうがいいと思うし。 僕の宗教者としての立場とバランス よくミックスしてね。 カミング・アウトすると 坊さんになって数日後 「子供が不登校なんだけど、 　説法してくれませんか？」 って言われたことがあって 「私、お坊さんになったばっかりなので 　もっと、りっぱなお坊さんに 　相談されるといいと思います。」 と言ってしまったことがありました。 そのことが、ひっかかってたりもします。 はっきり言って、そして自信を持って言いますが 僕は“りっぱな”人間じゃないです。 でもこれと、カウンセラーとしての適性って また、違うんじゃないかな？って期待してます。 将来そういうことを、するかどうかは別にして 会場は東京なんですが 参加申し込みしてみました。 たまたま、大学時代の友達から 電話がかかってきたので （福岡に住むやっぱり坊さん。 　今はデザイン事務所でも働いている。） 「（一緒に）どうよ！」って聞くと 「単純にアユムに久しぶりに会いたいし、 　行こうかな。」 （泣かせるなぁ） 「ていうか、純粋に東京に行きたい！」 ていうか、それだけだろう！！ まぁ、とにかく行ってみます。 みんなにも後で報告するね。 それでは。 ミッセイ

2002-01-24-THU

戻る